秋の色鮮やかな紅葉が自宅で!紅葉と魅力的な物語が同時に楽しめる映画5選

映画と本とコーヒーと。

藤ノゾミ

秋です。紅葉真っ盛りです。

イチョウは黄色く輝き、モミジは燃えるように赤く……休日ともなれば、山は紅葉目当ての登山客でいっぱい、箱根や金沢の兼六園など各地の名所も人、人、人で大賑わいです。

が、「忙しくて出かけるなんて無理!」「寒い!」「一人で紅葉狩りなんて寂しすぎる!」という方もいらっしゃるのでは?

ご心配なく。映画はストーリーの面白さだけでなく、美しい映像で季節折々の風景を切り取ってくれるもの。今回は秋を楽しむ5本を紹介します。自宅でくつろぎながら色鮮やかな紅葉を楽しみましょう!

NYの秋はロマンスの秋?『恋人たちの予感』

恋人たちの予感

青空にそびえるマンハッタンの摩天楼と、街路に並ぶ色とりどりの樹々。セントラル・パークではカップルが肩を寄せ、秋のニューヨークはロマンティックな雰囲気たっぷり。

秋のニューヨークを舞台にした恋愛映画は『オータム・イン・ニューヨーク』『スウィート・ノベンバー』など数多くありますが、今回はヒロインのメグ・ライアンがとびきり可愛い『恋人たちの予感』(1989年)を紹介しましょう。

『恋人たちの予感』は最悪な出会い方をした男女が数年後に再会し、友情から恋に発展するという王道のラブコメディで、メグ・ライアンは公開当時28歳。最初は眼中になく、女の本音も赤裸々に話していた相手に徐々に惹かれていき、素直になれない心の揺れをキュートに表現しています。

メグ・ライアンはこの作品で一気に人気がブレイクし、この後『ユー・ガット・メール』や『めぐり逢えたら』などのヒット作に主演、“ラブコメの女王”になっていきました。

紅葉の湖畔を舞台に実の父娘が共演『黄昏』

黄昏

1980年代のアメリカ映画からもう1本。『黄昏』(1981年)は湖のほとりの別荘で、長年確執を抱えていた父と娘が再会し、和解を果たすストーリーで、ヘンリー・フォンダとジェーン・フォンダ親子が共演して話題になりました。

と言うのも、このフォンダ親子、ヘンリーの再婚・離婚を繰り返す浮気性にジェーンが腹を立て、実生活でも長く不和が続いていたのです。映画では娘の再婚相手の連れ子が橋渡し役となりますが、実生活ではジェーンのフランス留学が関係改善のきっかけでした。

ジェーンは『黄昏』の原作戯曲の映画化権を父のために取ったとも言われ、ヘンリー・フォンダは今作で長年待ち望んでいたアカデミー賞主演男優賞を獲得。主人公の父は80歳という“人生の黄昏”に美しい湖畔の紅葉の中で親子の絆を取り戻し、演じたヘンリーにとっても記念すべき輝かしい作品になったと言えそうです。

農村に咲くチャン・ツィイーの笑顔『初恋のきた道』

初恋のきた道

薬師丸ひろ子に原田知世、日本にも「アイドル映画」は数多くありますが、『初恋のきた道』(1999年)は世界中で男性のハートを射抜いた“最強”のアイドル映画かもしれません。

今作の魅力はなんといっても、チャン・イーモウ監督に見いだされ、主役に抜擢されたチャン・ツィイーの可憐さ!農村のくすんだ風景の中にツィイー演じる18歳のデイが現れるだけで、ぱっと画面が色づきます。

文字の読めないデイは町から来た青年教師のチャンユーに恋し、お弁当に想いを込めて届けます。やがて2人は結ばれますが、チャンユーは町に呼び戻されることになり、デイは町に続く一本道で来る日も来る日も恋人の帰りを待ち続けます。

『紅いコーリャン』や『菊豆(チュイトウ)』で美しい中国の農村を描いてきたチャン・イーモウ監督。四季折々の色彩に主人公の心情を重ねる演出は今作でも遺憾なく発揮され(黄金色のススキの穂のごとく揺れる恋心!)、見終わった後は誰しもデイの清純さに心を洗われることでしょう

頬に降る枯れ葉……幸せって何だろう?『幸福』

幸福

色づいた木の葉はやがて散り、秋は切なく悲しい季節でもあります。1964年製作のフランス映画『幸福』は、大輪のひまわりとモーツァルトの明るい調べ、夫婦と幼い子供2人の楽しいピクニックで幕開けますが、夫フランソワとある女の出会いが歯車を狂わせ始めます。

フランソワは仕事で出かけた町の郵便局員エミリーに一目で惹かれ、2人はたちまち恋仲に。エミリーは自由な女で不倫の罪悪感はなく、フランソワも家族への愛情は全く変わらなかったため、2人は幸せに交際を続けます。

しかし、妻テレーズの気持ちは? あるピクニックの日、フランソワにすべて打ち明けられたテレーズ。「あなたが幸せなら」と答え、夫婦は愛し合いますが……。物語の終盤、季節は秋に移ります。美しい映像とともにつづられる明るい家族のだんらん。その姿が“幸福”かどうかは、ぜひご自身でお確かめください。

紅葉の妙高でおばちゃん7人、遭難『滝を見にいく』

滝を見にいく

(C)2014「滝を見にいく」製作委員会

 

しんみりしたところで、最後は幻の滝を見に行く紅葉ツアーに出かけたおばちゃんたちの珍道中でしめましょう。『滝を見にいく』(2014年)は、『南極料理人』などハートフルコメディの若き名手、沖田修一監督がキャストを「40歳以上、経験問わず」のオーディションで決めた異色作です。

ロケ地となった新潟県妙高市の地域サポート人・根岸遙子が主人公の純子に扮するなど、キャストはほぼ全員が演技経験なし。にも関わらず、とんがりコーンで道しるべを作ったり、葉っぱをくわえて寝転がったり、おばちゃんたちはとってもチャーミングで、映画を見た糸井重里さんは「おばさんと少女はおなじものなんです。」という名コピーを作りました。

7人はツアーガイドとはぐれて山で一晩過ごすことになるのですが、果たして無事に下山することができるのか?滝は見られるのか? ……ただし、サバイバルムービーの緊迫感はあまりないのでご了承を。「落ち葉の寝床にふかふかしてみたいなぁ」とほっこりすること間違いなしです。

冬は目前「あなたの秋」を楽しもう!

映画で紅葉を楽しもう、と言いながら、「やっぱり紅葉は現地で見なくちゃ!」と出かけたくなった方もいらっしゃるかもしれません。そんな方には、全国の紅葉情報をどうぞ。北海道や東北地方の一部を除き、まだまだ各地の名所は見ごろです!

色とりどりの葉が散れば、秋はあっという間に過ぎ去り、冬が駆け足でやってきます。クリスマスのイルミネーションに彩られた街もきれいですが、野山や公園の並木が自然と暖色に染まる紅葉はやはり格別のもの。映画で見るもよし、出かけるもよし。冬の来る前にぜひ「あなたの秋」を楽しみましょう!

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  • hiyori
    3.5
    「モリのいる場所」「横道世之介」沖田修一監督の作品。この映画はあらすじから好きだった。滝を見にいくツアーでガイドさんとはぐれて遭難する7人のおばちゃんたち。今までこれほど規模の小さい物語があったか思い出せない。しかしそれを一つの映画に仕上げてしまうのが沖田監督。彼の目にはちゃんと人の優しさや温もりが見えているからどんな些細なことでも物語になる。この映画は些細な部分の限界に挑戦したと言える。7人それぞれに違って個性があるのも面白い。最初のカットでは全員同じような感じに見えていたが、時間が経つにつれてはっきりと見えてくる、脚本の巧さを感じた。自然の音を消さずに取り入れているところや周囲の木々にもしっかりピンとが当たっているところや俯瞰するようなカメラの位置に、自然を映すことで対比させるように、意識的に人間を映そうとしているような演出がとても良い。
  • かれい
    -
    かわいいおばちゃん達
  • きのこ
    3.3
    おばちゃんたち可愛い
  • あさのひかり
    3.9
    バスツアーに参加して、紅葉や渓谷や滝を見て来たばっかりなので、この映画観ました。あ、私と一緒、って思って。もちろん、楽しく、無事に何事もなく帰ってきましたよ。 「おばちゃんばっかりじゃん!」ってあったけど、こんなツアーってたいていおばちゃんばっかりだよ。 なんかもう理屈じゃなくて感覚的にすごく分かる。なのでとても楽しかった。私も、もし他のおばちゃん達と遭難しても、きっとこんな感じのおばちゃんになるような気がする。映画で他人事として見てると笑っちゃうけど。本当に遭難したら大変だろうけど、共有したいくらい楽しそうな瞬間はいくつもあった。あんなことがあったのに、最後のセリフまで共感するおばちゃんあるあるで笑いました。
  • mi
    4.0
    なんかすごくいい
「滝を見にいく」
のレビュー(3970件)