【冬に見たくなる映画 シーン別ガイド】素敵な冬のヒントが詰まった映画で冬支度!

2015.11.26
映画

ミニシアター好きな大学生

Moca

秋から冬への季節の変わり目、みなさんはどのようにお過ごしですか?

冬になると寒くて夜も長くなりなんだか気持ちが暗くなってしまったり、外に出るのが億劫になってしまいがち…。でもそれではせっかくの冬がもったいないですよね。そこで、今回はそんな冬を楽しんで乗り切れるような作品をご紹介します!

冬が舞台になった作品の中からおすおすめのものをいくつかのシーン別に選んでみたので、ぜひ参考にしてみてください。

思いがけない運命の出会いに憧れる!新しい恋に背中を押してもらいたいときに

セレンディピティ(2001)

セレンディピティ

クリスマス前のニューヨークのデパートで偶然出会ったジョナサンとサラは惹かれあうものを感じ、その後すぐに訪れた偶然の再開にお互い運命を感じます。二人にはそれぞれ恋人がいるものの相手のことを忘れられずにいますが、3度目の運命の再開は訪れるのでしょうか?

タイトルになっているセレンディピティ(serendipity)とは、「思わぬものを偶然に発見する能力。幸運を招きよせる力。(広辞苑より)」を意味する言葉です。

ジョナサンとサラはセレンディピティを信じて、自分たちが今いる状況と運命との間で葛藤します。その姿がなんとも愛らしくて、心から大切だと思える何かに出会ったときに自分の気持ちに正直に生きることの大切さや、それを必死で追い求めることの輝きに改めて気づかされます

たとえそれがどんな結果になったとしても、「時には運命に身を任せてロマンチックな気分を楽しんでみるのもいいかもしれないな」なんて思ってしまいます。

バッファロー’66(1998)

バッファロー’66

刑期を終えて出所し長い間疎遠になっていた両親のもとに戻ろうとした男性ビリー。

彼が刑務所にいたことを知らない両親に見栄を張って「フィアンセを連れて帰る」と嘘をついてしまいますが、婚約者どころか彼女もいません。そんなビリーが慌てて見知らぬ少女を誘拐し恋人のふりをするように脅迫するところから始まる思いがけないラブストーリーです。

「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」という日本版キャッチコピーが付けられた今作。その通り、ビリーはダメダメでどうしようもない男性なのですが、見ているうちに間抜けで実は弱くて優しいところがいとおしく思えてくる憎めないキャラクターです。

誘拐されたにもかかわらずビリーに次第に惹かれていってしまう少女レイラも本当に天使のよう。彼を思う気持ちを素直に言葉にして伝えるところがけなげでとても可愛らしく見習いたくなります。

レイラの、純粋にビリーを思う気持ちと包み込むような優しさが徐々に彼の傷ついて閉ざされた心を癒していくように、見ている私たちの心もほどけていくような温かい気持ちに包まれる作品です。

また、ビリーを演じるヴィンセント・ギャロは監督・脚本・音楽も手掛けたことでも話題となり、グレーのもやのかかったようなスタイリッシュな映像など、独特で芸術的なセンスも一見の価値があると思います。

忙しい日々にお疲れ気味のときに

転々(2007)

転々

こちらは、オダギリジョー主演のとにかくゆるーいある種のロード・ムービーです。

オダギリジョー演じる主人公の文哉は借金を抱えた大学8年生で、返済期限の前日に家に押しかけてきた借金取りの男性から妙な提案を突き付けられます。それは、彼との「東京散歩」に付き合えば借金はチャラになり、さらにその報酬までもらえるというもの。うかがわしさを隠せずも他に選択肢のない文哉は男性の案に乗ることにしますが…。

現実の世界に少しファンタジーの要素が加わったような、なんとも不思議な設定の物語ですが、豪華で個性的な出演者たちによってその世界観が一層濃いものになっています。

あるようでないような淡々と進んでいく物語の中に、私たちが何気なく過ごしている日々の断片が確かに映し出されているような気がします。意味のないようなことの中に実は物事の本質が隠れているのかもしれません。

日頃気を張って疲れてしまっている時に少し肩の力を抜いてみたら思いがけない発見があったりなかったり…!?冬の寒空にふらふらと散歩に出かけたくなるくすっと笑えてほっこりする映画です。

子供も大人も楽しめる作品を見たいときに

かいじゅうたちのいるところ(2009)

かいじゅうたちのいるところ

モーリス・センダック原作の世界的ベストセラーとなった同名絵本の実写映画化です。

家族にかまってもらえない不満や寂しさから家出をしてしまったやんちゃな少年マックスが、ボートで船を渡ってたどり着いたのはなんとかいじゅうたちの住む島。マックスとかいじゅうたちの心の交流が描かれます。

この物語の面白いところはかいじゅうたちもマックスと同じでそれぞれに悩みを抱えていること。

自分の気持ちをうまくコントロールできずに行き場のない思いに混乱して、ものや周りの人たちを傷つけてしまうことがやめられないマックスですが、自分と同じような悩みを持つかいじゅうやありのままの彼を丸ごと受け入れてくれるかいじゅうたちと過ごすことで成長していきます。

少し不気味だけれどくせになるかわいさのあるかいじゅうたちやマックスの愛らしさ、優しくて温かみのある映像にポップでセンスのいい音楽など癒されること間違いなしです。そして、ぜひお気に入りのかいじゅうも見つけてみてください。ちなみに私はポール・ダノが声優をしている、アレクサンダーがお気に入りです。

ペネロピ(2006)

ペネロピ

一族の呪いで豚の鼻と耳を持って生まれた少女が、呪いを解いてくれる王子様を探すうちに本当に大切なことは何かを見つけていく物語。

この映画はディズニー製作のおとぎ話です。ディズニーで有名なプリンセス映画の実写化が近年目立ちますが、昔のようにただ王子様を待っているかよわいプリンセスではなく、自ら幸せをつかみに行こうとする強いヒロインに描かれているのが現代で、ここ数十年での大きな時代の変化を感じます。ペネロピもそんな強いヒロインのうちの一人。

そこで注目していただきたいのが、ペネロピが美しい姿にならないと幸せになれないと言い家から出してくれないお母さんです。ペネロピは最初のうちは彼女の言いなりになっていますが、勇気を出して外の世界に踏み出すことで違う景色を見て幸せを自分の力で手に入れようとします。

あなたの周りには、ペネロピの母親のようにあなたのためだと言って自分の考えを強引に押し付ける人はいませんか?誰かの言葉に従うのではなく、真の自分を知って受け入れて行動することで初めて幸せになれるのだと思います。

また、赤と緑を基調にした衣装やインテリアはクリスマス気分を盛り上げてくれるので、クリスマスの夜に見るのもいいかもしれません。

現実を離れてファンタジックな世界観に浸りたいときに

エターナルサンシャイン(2004)

エターナル・サンシャイン

ケンカ別れした恋人クレメンタインが記憶除去手術を受けたと知った男性ジョエルは、そのショックから自分も手術をして過去の恋愛から前へ進もうとします。しかし、施術中にやはり思い出を失いたくないと気付いた彼の脳は必至で抵抗を試みますが…。

過去の思い出をスパッと断ち去って新たなスタートを切る女性と、口では強がっていてもなかなか未練を捨てきれず思い出にすがりつく男性。極端な例ですが、男女の恋愛観の違いがはっきりと描かれていて面白いです。この後に紹介する『アップサイドダウン 重力の恋人』にもそんな側面が見られます。

映像化が難しそうで独特の世界観の映画が多い印象のあるミシェル・ゴンドリー監督ならではの映像マジックも見どころの一つです。クレメンタインの真っ赤や青に染められた髪の毛も印象的で、視覚的にも美しい映画です。

アップサイドダウン 重力の恋人(2012)

アップサイドダウン

もし上を見上げてそこに空ではなくてもう一つの世界が広がっていたら、という独創的な発想から生まれたSFファンタジー。上の世界に富裕層、下の世界に貧困層が住む正反対の方向に重力が存在する双子の惑星で違う世界に住む二人が禁断の恋に落ちる物語です。

この映画の魅力は何といっても息を飲むほどの圧倒的な映像美です。もともと監督の夢に出てきたお話に着想を得たそうなのですが、その見事な視覚化はとても幻想的で圧巻です。

ロミオとジュリエットなどをはじめとする身分違いの禁断の恋古くから多くの人々を魅了するテーマの一つですが、そんな古典的でロマンチックな要素とSFファンタジーの融合が新鮮で、幻想的な映像美と世界をも変えてしまうことになる壮大な愛の物語に酔いしれることができると思います。

おわりに

いかがでしたか?

本格的に冬になる前にまずは映画で「冬支度」して、寒い冬も楽しく乗り切りたいですね。体調にも気を付けて、映画を味方に素敵な冬を過ごしましょう。

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  • coco
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  • naponapo
    2.5
    期待以上ではなかったかも、、巡り巡って的な
  • SaoriNishida
    1.0
    うーん。て感じでした。
  • komo
    4.1
    ニューヨークの夜。デパートで偶然同じ商品に手を伸ばしたサラ(ケイト・ベッキンセイル)とジョナサン(ジョン・キューザック)は意気投合。"幸せな偶然"という意味を持つ名前のカフェ、『セレンディピティ3』で語り合う。 "これがもし運命の出逢いであるなら、別れても再び出逢えるはず"。そう考えた二人はフルネームすら告げ合わず、サラは手持ちの本に、そしてジョナサンは5ドル札に自分の連絡先を書き、それらを手離しながら再会を誓った。 しかししばらく経っても偶然の再会は訪れず、連絡先を書いた札と本も行方知れずのまま。とうとう二人は互いを捜索し始める。 昔ムービープラスで何度も放映されていたので繰り返し観ていました。NYの夜景によく映えるケイト・ベッキンセイルの美貌が印象に残っています。 サラとの再会を強く望むジョナサンは、普通に生活していても街の至る所で"サラ"というワードを耳にするようになります。 そんな彼が発した「宇宙が僕に向かって"サラ"と叫んでいる!」というセリフが大好きです。 身の回りに起こる偶然の出来事が、あくまでも偶然に過ぎないとわかっているのに、自分を一方向に後押ししているように思えてしまうことって実際あるような気がします。 実際の人生はそんな第六感ばかりで生きて行くわけにはいかないけれど、だからこそこういったフィクション作品が存在してくれることが嬉しいし、フィクションならではのすべてのピースがはまってゆく心地よさに没頭することができました。 けれどその反面で、サラの親友がサラに語る「今までの人生は運命の人に出会うための伏線? 素敵な考え方だけど、それじゃあ人生は何のためにあるの? 人生に演出家はいないのよ。人生はメチャクチャ。混沌そのものよ」というありがたいお言葉も身に沁みます。笑 運命というのは、自然のなりゆきの中で得られるもののことをそう呼ぶのか。 それとも自分の力で掴み取ることができたらそれすらもまた運命なのか。 延々と考えさせられました。 【恋人たちのニューヨーク】という副題を見るにつけ、街の中ですれ違う数多の人々やカップルたちと、自分が同じ情景の中に存在し、ひとつの絵を作り出しているということ。それすらもまた運命の一部なのだと感じました。 運命という言葉の定義を最も揺るがせてくれたのは、以下のジョナサンの台詞です。どこまでも屁理屈で、そしてどこまでも心強かった。 「お告げとは、本や札が見つからないこと。お告げの不在もまたお告げさ」
  • 紫煙
    -
    恋話に学んだ15のこと その9:運命は信じない。ときめきを忘れない このまどろっこしい展開を楽しみもしたけれど、主演2人の距離感が、妻と私の温度感にとても近く感じて、妙な親しみを感じている。 心奪われる一目惚れのような陶酔ではなく、ずっと一緒にいたような心地よさ。ちょっとした呼吸、仕草、尽きない会話が、内容よりもリズムの良さを伝えてくる感覚。 それでも、ジョナサン(ジョン・キューザック)が距離を詰めようとすると、サラ(ケイト・ベッキンセイル)が少し離れて。2人がそれぞれに求めると、すぐ近くにいながらすれ違って。 恋愛ものの1つの王道路線ではあるのだろうけれど、そうした2人の距離が、心理的な温度のように感じられて、日常的にこの中に自分がいるような錯覚があった。 サラは運命を信じる女として描かれているのだけれど、運命を信じない私にも、その気分が少し分かるような気がする。 運命は信じない。けれど、ときめきを忘れない。これは学んだというより、知らないうちに私が実践していることかもしれない。
「セレンディピティ」
のレビュー(4131件)