禁断の実写化!映像化権の争奪戦が繰り広げられた小栗旬主演作『ミュージアム』とは?

2015.11.28
映画

映画と音楽は人生の主成分

みやしゅん

ここ数年、漫画や小説を原作とする実写映画がブームとなっていますが、先日、衝撃作の実写化が発表され話題となっています。それが今回ご紹介する『ミュージアム』です。

ミュージアム

(C)巴亮介/講談社 (C)2016映画「ミュージアム」製作委員会

 

『ミュージアム』は2013年にヤングマガジンで連載が開始され、瞬く間に話題となっただけでなく、連載が終了した今でもSNSでその評判は拡散され続けています。そのため、映像化権をめぐって争奪戦が繰り広げられました。

そんな2016年公開予定の超話題作『ミュージアム』に迫ります。

*追記  映画公開後に詳細な紹介記事を執筆しました。こちらも合わせてごらんください!
【和製セブンを本家と徹底比較】『ミュージアム』は名作『セブン』を超えられるのか?

あらすじ

とある雨の日、その連続猟奇殺人事件ははじまった…。

変わり果てた姿となった被害者の遺体と共に、現場に残された「ドッグフードの刑」「母の痛みを知りましょうの刑」という謎のメモたち…。警視庁捜査一課の沢村久志刑事は、その“演出されたかのような”殺害方法に違和感を覚える。捜査を進めていくうちに明らかになる事件の全貌…そして、沢村は次なるターゲットが妻・遥と息子・将太であることに気づく。

沢村は、カエルのマスクを被り、人間離れした残虐な殺人を繰り返す殺人鬼から、無事に家族を守り抜くことはできるのか。いま、戦慄の殺人ミュージアムがオープンする―。

2016年、新たな問題作の誕生。

これまでもヤングマガジンの作品の実写化は数多くされてきました。しかし、本作は2013年、ヤングマガジンに連載されてから、その衝撃的な内容のため「ヤバすぎる!」「怖すぎる!」との感想が寄せられた、言わば問題作です。

また一つ僕のミュージアムに作品が並ぶ…戦慄の殺人ミュージアム、ついにオープン。

邦画作品では、その内容の過激さから公開すら危ぶまれる作品が時折誕生します。しかしながら、それらの作品は賛否両論あるものの“今”という時代を的確に捉えたものばかり…邦画史に刻み込まれるある種の名作が数多く存在します。

2000年公開『バトル・ロワイアル』は、原作そのものが「今世紀最大の問題小説」と言われ、上映をめぐって国会でも議論がなされた作品でした。

印象的かつショッキングな告白シーンからはじまる2010年公開『告白』も、その衝撃的な内容で話題を呼びました。

AKB48の大島優子が「私はこの映画が嫌いです」とコメントを残し「ミステリー界を席巻した禁断の小説」と言われた『悪の教典』の実写化も、まだ記憶に新しいことでしょう。

告白2

この『ミュージアム』もそれらの作品に匹敵する衝撃作であり、実写化の決定が発表されたばかりにも関わらず早くも物議を醸し出しています。今回メガホンをとったのは、映画『るろうに剣心』シリーズで監督をつとめた大友啓史…残虐な事件が蔓延る現代社会において「同時代性あふれるこの素材をどう料理するか」を課題として示し、その実写化の手法に期待が寄せられています。

名作『セブン』を彷彿させるストーリー~6つで完成する1つの作品〜

原作コミックを読んで感じたことは1995年に公開され、ブラッド・ピットを一躍有名にした映画『セブン』を彷彿させるものがあったということです。

『セブン』といえば、キリスト教の「7つの大罪」をモチーフとした連続猟奇殺人事件を追う刑事たちの姿を描いた衝撃作…『ミュージアム』はその独特の世界観を受け継いだ“和製・セブン”と言えるものです。しかし、カエルのマスクを被り次々と殺害を繰り返す犯人“カエル男”の姿からは『セブン』とはまた違った狂気を感じます。

セブン

特に自身のことを「殺人鬼じゃない…僕は表現者だよ。人を楽しませる芸術家(アーティスト)だ」と言うカエル男の不気味さには、思わず鳥肌が立つほどです。「ドッグフードの刑」「母の痛みを知りましょうの刑」など、何の関連性もないように思えた一連の猟奇殺人事件が繋がるとき…そして、6つの“作品”で完成することが分かったとき、本当の恐怖が私たちを待ち受けているのです。

大友啓史監督が鳴らす現代社会への警鐘

邦画作品を牽引する小栗旬が主演に抜擢し、さらには『るろうに剣心』シリーズを大ヒットさせた大友啓史監督とワーナー・ブラザーズが再びタッグを組んだ本作は、現代社会へ警鐘を鳴らす作品と言えます。

 

禁断の映画化~小栗旬が語る『ミュージアム』~

この作品には思わず目を背けたくなる残虐な描写が数多くあります…しかし「漫画だから」「映画だから」という言葉では決して済まされない何かがそこにはあります。主人公・沢村久志を演じる小栗旬は今回の実写化にあたり、次のようにコメントしています。

昨今このような理解し難い事件が起こり、遠い現実ではない気がします。何故、これを今突きつけるのか、どのように届けるべきなのか…(中略)…皆さんと一緒に考えられる作品になればと全力で演じさせていただきます。

引用:映画『ミュージアム』公式サイト

SNSやインターネットの普及によってコミュニケーションの形は大きく変化しました。「自分のことではないから」と、他人に起こることを見て見ぬ振りをする現代人…これだけ残虐な事件が年々増えているにも関わらず、目を背けているだけでいいのでしょうか。その答えは誰にもわかりません。

しかし、そんな現代だからこそ実写化が決定したのかもしれません。リアルとバーチャルが曖昧な今、私たちは映画を通して“現実”を突きつけられるのです。

得体の知れない怖さを感じる漫画~大友監督が語る『ミュージアム』~

監督は原作について次のように語っています。

今まで蓄積してきたものが、一瞬にして台無しにされてしまう。現代社会に巣食う、誰もが共有するそんな漠とした不安を、原作はヒリヒリ、ジリジリと炙り出しています。

引用:映画『ミュージアム』公式サイト

現代人はインターネットの普及やSNSの発達によって、知らず知らずのうちに多くのリスクに囲まれた生活を送るようになりました。

例えば、カエル男がターゲットの情報を収集する際、そこには少なからずインターネットという文明が関わっていたはずであり、語らずとも現代社会の問題が浮かび上がってきます。残念なことにインターネットを介して知り得た情報をもとに殺人へと至る事件も現実にも起きています…そんな現代社会を“殺人事件”という表現によって風刺した作品であるように思えます。

カエル男が創造する殺人ミュージアムを再現するにあたり、大友監督は細部までこだわった繊細な映像表現をし、極限の恐怖を私たちに与え、現実に起こっている残虐な事件を身近に感じさせることでしょう。人の痛みを知れ…カエル男は私たちに静かにそう語っているのです。

衝撃のエンディング~絵の中に閉じ込められる~

著者・巴亮介は、原作においていくつもの解釈が出来るエンディングを用意していました。もちろん実写化に伴い、大幅なストーリー変更や新たなエンディングが用意されることは多分に考えられます。しかし“本当の”エンディングへと繋がるヒントは、原作コミックの中に隠されているように思えます。

実写化で使用されるかは分かりませんが、原作ではエンディングを紐解くためのヒントとして、カエル男が口ずさむ「メトロポリタン美術館」という歌が登場します。この曲はNHKみんなの歌で放送されていたもので、その過激な歌詞や内容から“トラウマソング”と言われました。歌の最後…「大好きな絵の中にとじこめられた」というフレーズは、エンディングに様々な解釈を生み出す要素となっているのです。

映画ではどのようなエンディングが私たちを待ち受けるのか…超戦慄サイコスリラー作品『ミュージアム』は2016年公開予定です!待ちきれない方は、原作コミックも全3巻ですので是非ご覧下さい!

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  • あぷ
    2.6
    職場のバイトくんが、クソ映画だったので感想聞かせてくれというので観た。原作漫画は未読。 勝手なイメージで「セブン」みたいな感じでしょ?と思っていたのだけれど、似てたのは殺害方法くらいかな。 まあ、確かに絶賛するほどの面白さではなかったけれども、酷評するほど酷くもない。長いけど。 それよりこの作品にR指定がないことにビックリ。 PG12くらいでもおかしくないグロ描写あり。 むしろR15くらいで描いた方が、役者陣の迫真の演技が際立ったんじゃないかなあと個人的には思った。
  • tkr21K
    3.5
    展開は結構好き。
  • mamama
    3.6
    記録
  • 3.6
    ラスト、、
  • げざん
    4.5
    ストーリーはめっちゃ面白い。 最後の最後にトリハダもん。 今まで見たことない映画で結構好き。ただ、えぐいって。
「ミュージアム」
のレビュー(32641件)