6000人のユダヤ難民を救った日本のシンドラー:明かされる真実の物語『杉原千畝』

2015.11.30
邦画

映画と美味しいものが大好きです

マリナ

12月5日に公開となる映画『杉原千畝』(すぎはらちうね)

杉原千畝

このタイトルは映画の主役である実在した日本の外交官の名前です。彼は第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ難民にビザを発給し、6000人にのぼるユダヤ難民を救済したと言われています。

その彼の物語を伝えようとこの度国内外のスタッフが結集。ほぼポーランドロケで撮影が行われ、この映画が作られました。なぜ杉原は自らの危険を顧みずビザを発行し続けたのか。終戦から70年経った今明かされるその真実の物語を今回ご紹介致します。

杉原千畝の激動の人生

物語は1934年の満州から始まります。当時満州国外外交部で働いていた杉原。しかしそこでその後の彼の人生を大きく変える出来事が起こります。一体何が彼の人生を変えたのか。そしてなぜユダヤ難民にビザを発行することになったのか。その激動の人生を追っていきましょう。

優秀な外交官から「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」へ

満州国外外交部で働く杉原はソ連から北満鉄道の経営権を買い取る交渉を有利に進めるための情報を集めていました。交渉はなんとか成功させることができましたが、その際、杉原に協力していた関東軍が裏切り、ある暴挙を起こしてしまいます。

交渉の成功は日本では賞賛されたものの、その事件などが原因でソ連は彼に「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」を発動。長年夢見ていたモスクワへの赴任が決まっていた杉原でしたが、入国を拒否されてしまうこととなります。

夢のモスクワ赴任からリトアニアへ

夢のモスクワ赴任がなくなってしまった杉原。どうすることもできず失意の中日本にいた彼に外務省からリトアニア・カウナスへの赴任が命じられます。

そうして1939年、杉原はカウナスで日本領事館を開設。責任者とし、現地で出会った仲間と共にヨーロッパの情勢を分析し日本に発信していくこととなります。

第二次世界大戦勃発。杉原の元に押し寄せるユダヤ難民たち

そのさなか、第二次世界大戦が勃発。ドイツ軍に追われるユダヤ難民たちは助かる道を求め、各国の領事館に赴きビザの発行を願いますが、どの国も彼らへのビザの発行を拒否します。

杉原千畝

行き場を失った彼らは、最後の希望日本領事館へ押し寄せます。来る日も来る日もビザが発行されることを願いただひたすら日本領事館の前で待つユダヤ難民たち。

しかし、日本が彼らへビザを発行するためには十分な費用を持っていることなど数々の条件が必要であり、どうすることもできない杉原はただ領事館の窓から彼らを眺めるだけの日々が続きます。

ユダヤ難民の惨状を知った杉原。彼のとった決断とは

虚しく日々が過ぎていく中、杉原は知人を介して出会ったユダヤ難民から彼らが受けた出来事、その酷い惨状を知ることとなります。それを知った杉原はついに独断でビザを発行することを決めます。

彼のもとにやってきたユダヤ難民の中には条件を満たしていないものはおろか、明らかに怪しいパスポートを持つ者などもいます。さらにビザを発行したところで彼らが無事に助かることができるかの保証もありません。

杉原千畝

ですが杉原は自分が彼らにできることはこのビザを発行することだけ、と次々にビザを発行。領事館が閉鎖された後もホテルや駅などで多くのユダヤ難民にビザを発行し続けます。

杉原千畝

しかしとてつもない数のビザを発行したことで日本政府は押し寄せる難民に困惑。さらに杉原はドイツから目をつけられ危険な目に合うこととなります。

日本の未来を危惧した杉原。彼とユダヤ難民の行方は

そんな危険な状況の中、ビザを発行し続けた杉原はその後ドイツへ赴任。このヨーロッパの情勢から日本が辿る悲惨な運命を予見した杉原はなんとかそれを回避させようと日本に訴えますが、その思いもむなしくついに日米戦争が始まります。

杉原千畝

さて、その後杉原はどのような道を辿るのか。また杉原が発行したビザを受け取ったユダヤ難民たちの行方はどうなるのでしょうか。最後まで目が離せない真実の物語が今明かされます。

唐沢寿明が熱演。ポーランドからも人気俳優が集結!

今回この杉原千畝を演じたのは唐沢寿明。全編ほぼ英語のセリフに加え、ロシア語なども披露。コミカルな部分を一切排除した迫真の演技で杉原千畝を見事に演じています。

また、共演陣には日本のみならずポーランドで絶大な人気を誇る俳優たちも出演。撮影もほぼポーランドで行われ、より当時の時代背景がよく分かる作品となっています。

杉原千畝

「世界を変えたい」杉原千畝の熱い思いがあふれた作品

杉原の心の中にはいつもある思いがあふれていました。それは「世界を変えたい」。第二次世界大戦という大きな混乱のさなか、ただその一心で世界のため、日本のために動き続けた杉原千畝。

終戦から70年、今明かされるその真実の物語。これまで杉原千畝という人物を知っていた人も知らなかった人も、是非映画館でその彼の熱い思いを受け取ってみてください。

(C)2015「杉原千畝 スギハラチウネ」製作委員会

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  • RSS
  • maiko
    2.8
    再現ドラマ風でした。
  • すなお
    3.7
    ユダヤの深刻な現状を捉えつつも親しみやすく、様々な国の視点からこの時代を生き抜いた人々の素晴らしさをセンポを通して感じた
  • ShiroHisano
    3.8
    いろいろあるんだろうけど、こういう組織のトップの人は心がない人ばかりなのだろうか。
  • BUSSAN
    4.0
    最近、戦間期〜戦後復興期が舞台の映画をよく見てる。 今回もその一つです。 映画なので全てが全て史実というわけではないだろうが、まだまだ知らないことや人がたくさんあるなと実感しています。 映画作品としては、 単調で時系列に沿って話が進んでいきます。 人によっては退屈に感じるかも。
  • NoMoviesNoLife
    4.0
    4年前に舞台のSEMPOを観たからこの映画に興味があった。 杉原千畝さんもすごい人なんだけど、彼1人だけじゃなくいろいろな人が関わっていたんだと分かった。 ここにも濱田岳が出てる。相変わらずいい味出してるな~ 話はいい内容なんだけど長いし緊迫感がないな~ 舞台の迫力がすごかったからどうしても比較して見てしまう。 杉原千畝の偉業は多くの人に知ってほしい。
  • にゃん
    3.3
    記録
  • YOU
    3.0
    う~ん…ちょっとびみょー。 でも「杉原千畝」さんのことは、もっときちんと知りたいな、と思いました。 そして、歴史についてももっともっとちゃんと知りたいな…と。
  • ニコ
    3.6
    杉原千畝について、映像を通して知りたくて鑑賞。観てよかった。
  • cappuccino
    -
    WOWOW
  • 三郎丸
    2.8
    勉強ついでに鑑賞! 【東洋のシンドラー】 と言われている人。リトアニア領事館勤務時、第二次大戦勃発。 ナチスドイツからユダヤ人の身の危険が迫り、その境遇に同情した杉原氏は大量のビザを発給して海外脱出を手助けした事が近年やっとこさ讃えられた人。 本作は、杉原千畝の半生を描く。 杉原千畝役に唐沢寿明。 ぶっちゃけこの人、毎回同じ演技に見えます… 前もって言わせて貰いますが、 本作の主人公。多くの人を助けたという功績は永遠に揺るがない話ですが、不思議なことにこの作品戦争モノの割に全編緊迫感がないんです… 杉原千畝の生き様を描く事に終始(パッケージ含めムダに唐沢寿明のアップ多め)、ナチスドイツのユダヤ人の惨殺もサラリと手短に描いているため 【どうしても助けなきゃならない人達に見えない】 というのが、まず致命的です。 ユダヤ人のビザ発給には主人公の組織人としてのリスクや命の危機すらあったと思いますがクライマックスが、まるで緊迫感のないまさかのスタンプ作業て! その後の主人公の英断が評価される事なく惨めに扱われる様なんかを描いたほうが胸を打ったと思います。 (そのための演出をウソでも盛り上げようと皆さん頑張るから見応えある記憶に残るシーンとなるはずなのに…) もっとも致命的なのは、主人公は幼少の頃からドイツ文化とドイツ語に触れロシア語はネイティブ並に堪能だった(ここポイント!)のに、現地のユダヤ人やロシア人とまでも全編まさかの英語! 【本編ロシア語のやり取り全くないし、あらすじにも堪能なロシア語と出だしから書いちゃってます】 ロシア語使わないんだったらあらすじに記載しなきゃいいのに…意味わからなくて震えます。 シンドラーのリストは、鑑賞者にユダヤ人の大量殺戮をまざまざと見せつけた後、シンドラーがガス室送り直前のユダヤ人を何とかしようと孤軍奮闘する姿から胸を打つ形がありましたが、せっかくの日本人のヒーローが不完全燃焼のクソもったいない形で描かれてしまい非常に残念です… 本作スコアは杉原千畝に対してのリスペクト分。 日本人のヒーローが観たい人&唐沢寿明好き(いるのか知りませんが)にオススメです!
  • AKE
    3.5
    物語に入り込めた。杉原千畝という人物は、本によってドラマによって映画によっていつも見方がちょっとずつ変わってくるけど、今現在ではこの千畝像がリアルなのかな。
  • mayu
    3.7
    歴史をもっと知りたいと思った、
  • うさ6
    4.3
    この実在の人物について調べればソッコーでネタバレするけど、それでも観て良かった。
  • 2.8
    子が以前読書感想文で読んだ「杉原千畝」の映画あるというので、子と観る しかし、日テレが大きなスポンサーだからか唐沢君と小雪の顔のアップが多すぎる いいからそんなアップばっかりしなくても!とカメラワークにまず文句 つらつらとセンポの事が流れているようなのになかなかストーリーには入れない… センポもすごいが、ビザ発給を促したオランダの領事の方、フィリップがすごいじゃん!ユダヤ人の最終目的地をオランダ領の小さな島にしてやることなんて雇われ領事としてできる最善をした、その姿がなければもしかしたらセンポもビザは出さなかったのでは? もちろん、仕事を捨てる覚悟でビザを発給していったことは素晴らしいことに違いない しかし映画の表現がどうもそうはなっていない 汽車が発車する間際までビザ発給しているのになんの緊迫感もない 最後に外務省の何たらかんたら文字が出てきてて、ああこれはセンポさんの名誉は認めない!という意思が入っているのかもなぁなどと勘繰りたくなるものだった 杉原千畝氏は素晴らしいと思う 表現方法が、むむなのだろうな
  • ぷーさんのおしり2017
    4.0
    思い出し記録
  • クワン
    3.3
    日本のシンドラーと言われた杉原千畝さんの自伝的映画。2139人の行き場のないユダヤ人の方々に外務省方針に背きながら、ビザを発給し続けた。そのお陰で生きながらえた子孫は4万人に及ぶ。 その偉大な功績は間違い無いのだが、映画として面白いか、胸に迫るかと言うと、役者陣の演技や冗長な展開で今一歩、感動まで至れなかった。 領事館の前で大勢が待つ。千畝さん悩む。ビザ発給する。このプロセスの中でカタルシスを作るのは難しいことだとは思う。 唐沢寿明さんは真摯に演じているのだけど、唐沢寿明さんが演じているという感じ。外交官の妻役として、小雪さんはよく似合う。昔、話したことがあるのだけど、初対面で「○○さんて名前素敵ですね」と言われ、そういうことサラリと言って違和感無い方だって驚いた。麗しくも気さくな自然体の方でした。 杉原千畝さんの全てを失っても構わないと、信念を貫く矜持と覚悟が本当に凄いことと思う。 老いた千畝さんがモスクワを訪れ、居場所を見つけたのですね?と訊かれると、今でも世界を変えたいと思っているんです、と答える。 居場所よりも大切なこと、それが自分にあるだろうか? 小さい一手でも世界に何がしかを与えたいと思っているだろうか?見終えてから、それを何度も反芻している。
  • なお
    3.1
    記録
  • Nana
    4.5
    日ソ中立条約があったから日本領事館は業務を続ける事ができたにしても、自分の危険も顧みずここまで人を助ける事ができるだろうか。「諸国民の中の正義の人」トップにこの様な勇敢な人がいて感動した。
  • daikid
    2.8
    東洋のシンドラー、杉原千畝。 右も左も知らんが素晴らしい人には賞賛を。
  • hirooooo
    3.2
    素晴らしい人物。
  • 明日は明日の風が吹く
    3.3
    世の中を変えたいと思っても、いくら先見の明があっても、どうにもならない時がある。 そんな時代と立場の中で、精一杯その場で出来ることをした事がいて、それが未来に繋がっていく。 この映画を観るまでは、名前も何をした人なのかも知らなかった。きっと世の中にはこんな人がまだまだいるに違いない。 ちょっとした勇気と励ましをもらいました。
  • まゆみ
    3.3
    高校の教科書にのってた人で、ビザを発行したすごい人くらいしか知識がなかった。 スパイ活動のところはみていてぐっときた。 唐沢さんがほぼ英語で話しててびっくり。
  • キースKeith
    2.2
    杉原千畝の伝記映画で一見テンポのいい作品に思えるが時系列的に並べているだけに思え、内容的にも淡々と?粛々と進んでて映画としては戦争映画にも関わらず、抑揚が少ない作品に感じました。唐沢寿明は適役だったと思えるし、かなり熱演していたと評価できるのですが、脇役らの配役はハマってるとも思えなかったし、正直演技の面でどうなんだろうと思える方もいて勿体ない作品だという印象でした。全体的にもう少し脚本と描写構成のバランスがあるとよかったと思う。
  • ぶー
    4.0
    勉強になります
  • mamiko
    3.0
    記録
  • こーめー
    -
    唐沢くんかっけえ
  • えりこ
    3.5
    日本のシンドラーとも呼ばれる、 杉原千畝さんの伝記映画。 ストーリー的に淡々と進むので観やすく、かつ心に訴えかけるシーンもありました。 唐沢寿明さん、静かなる姿の中に熱い心を持つ男を熱演していました。 観終わった後に改めてWikipediaで杉原千畝さんについて読んでみたのですが、当たり前だけど映画はだいぶ端折られておりました。 沢山のユダヤ人を救ったのに、初めてテレビに取り上げられたのは晩年で、本人も出演したらしいのですがその放送を見て 「国賊!」と言った人がいたとか。 そんな不遇な彼の名誉が回復され、讃えられたのは死後。 もっと早く知らされて欲しかったと改めて思わされました。
  • rairai
    3.4
    尊敬する人物。
  • 63pe
    3.5
    唐沢さんが適役で◎
「杉原千畝」
のレビュー(2765件)