【お誕生日おめでとう】現代の織田信長!映画俳優・小栗旬の魅力を徹底解説!

明日、12月26日に33歳のお誕生日を迎える俳優・小栗旬さん。

小栗旬さん、といえば、TVドラマ、舞台、映画とメディアを問わず数々の話題作に出演する気鋭の二枚目、といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

その端正な顔立ちから、イケメン役としても抜擢されることが多い小栗さんですが、彼は単なる人気者、というだけではありません。

年齢を重ねるごとに演技力にも磨きもかかり、実力派としても高く評価されています。

今回はお誕生日を記念して、小栗旬さんのこれまでの出演作品を振り返りつつ、その実力の凄さを垣間見ることができる魅力のポイントをご紹介します!

小栗旬さんの魅力その1:”王子様”を演じきったキャリア初期に得たもの

10代から20代前半にかけて、小栗旬さんはクールな”王子様”を繰り返し演じました。端正な顔立ちの若手の役者さんにとって「二枚目役」というのは、望むと望まざるにかかわらず、避けられない起用の形です。

ジャニーズや今のテニミュ(ミュージカル『テニスの王子様』)・特撮出身の役者さんたちに比べると”王子様”視への耐性は低かったかもしれませんが、役柄に、女の子に夢を見せることに、徹していました。

2008年の『花より団子ファイナル』では嵐・松本潤さんと共演。井上真央さん演じる主人公に呼びかける「まーきのっ」という甘っ甘なフレーズで”本物”の王家の血筋、ジャニーズタレントに引けをとらない王子ぶりを見せます。

ほかにも『あずみ』の「なち」のような薄幸要素の入ったパターンも見せたりしますが、この頃に彼が演じていたのは、一貫して”何を考えてるのかよくわからない”、”気だるげ”で”そっけなく”、”しれっと文武両道”なヒーロー。少女漫画で育った世代には直撃弾です。

そうしたキャラクターを十八番としたことは後年、『』に代表される周りの人を置いてけぼりにする浮世離れした天才肌の人物を演じる礎として昇華されます。

現代、かわいい女の子だけでなくかっこいい男の子も消費される時代にあって、小栗旬さんは見事に脱皮。”王子様”から”仙人”に羽化したのでした。

『花より男子ファイナル』(2008年製作の映画)

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(C)2008「花より男子ファイナル」製作委員会

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『岳 -ガク-』(2010年製作の映画)

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小栗旬さんの魅力その2:なんでも楽しんで演じることで身についた役の振れ幅

クローズZERO』では硬派な不良高校生を。『宇宙兄弟』ではサクセスストーリーを歩むサラリーマンを、『踊る大捜査線 THE MOVIE3ヤツらを開放せよ!』では冷血漢のキャリア官僚を演じ、小栗旬さんは年々演じられる役側の幅を広げてきました。

熱心な漫画読者である彼は、中でも漫画原作の実写映画化にかなり積極的であり、世代を超えて親しまれる国民的大作からキワモノ系の話題作まで、映画として成立するのか未知数であった作品に果敢にチャレンジしてきました。

そして、単に出演作品を増やすだけでなく、共演した俳優と密にコミュニケーションをとってきたことが、俳優としての彼の輪郭をより濃く縁どっていきます。

ハートマン軍曹にも喩(たと)えられるスパルタ演出家・蜷川幸雄さんの舞台で共演し、共に鍛え上げられた藤原竜也さん綾野剛さんと”戦友”然とした独特の関係性で結ばれているほか『クローズZERO』で共演した山田孝之さんとは、現在進行形で何度も共演を重ねています。

しかしそれは、監督やスタッフの作為によるものではなく、小栗旬さんが邦画にもたらした最も大きな財産は、その3のような新しい俳優のスタンスの提供です。

クローズZERO(2007年製作の映画)

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小栗旬さんの魅力その3:仲間を巻き込む、俳優主体の現場づくり

『クローズZERO』シリーズでの共演を経て親交を温めた小栗旬さんと山田孝之さんは、その後2012年『荒川アンダーザブリッジ』でも共演。

同じく『クローズZERO』シリーズで共演した前後の時期に、綾野剛さんは小栗旬さんと同じ事務所へ移籍します。

これらのことは単なる巡り合わせではなく、すべて小栗旬さんがかけあって実現させたものです。

「俺は河童の被り物するから、孝之は”星”被らない?」

そう言って小栗旬さん自ら声をかけたことで、山田孝之さんは『荒川アンダーザブリッジ』への出演を決めました。

実際、この作品はこの2人のビッグネームが顔の原型を留めない被り物をして出演しているという面白さが作品の全体像を作り上げているといっても過言ではありません。

もし小栗旬さん、山田孝之さんが演じた役柄を彼らよりずっと顔と名前を知られていない俳優が演じていたら?なんて想像するのがちょっと怖いくらいです。

綾野剛さんについては、小栗旬さんに声を掛けられ、それなりの覚悟を持って事務所を移籍。

「剛くんさー、俺と心中してくんねえ?」

という熱い言葉が殺し文句だったといいます。

その後、小栗旬さんの大望であった初監督作品『シュアリー・サムデイ』に出演。

俳優仲間として、事務所の同僚として、監督と俳優として、多角的に関係性を育んだ2人は、2014年の『ルパン三世』で同じ”一味”の仲間として再度共演します。

”選ばれる側”としての側面が強かった現代の俳優という職業。

特に映画という媒体では、『荒川アンダーザブリッジ』のようなフットワークの軽い決断は異例中の異例と言えます。

そんな業界にあって、自ら役柄を選びとり、また仲間を誘っていいもいいんだという前例を作り風土を変えていった。

この数年、彼は俳優の権利や地位の向上のための組合の設立に向けて動いていると語っています。

「表現者」としてだけにとどまらず「労働者」としての俳優のあり方に一石を投じるのもまた、小栗旬さんという俳優です。

『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』(2011年製作の映画)

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『ルパン三世』(2014年製作の映画)

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(C)2014映画「ルパン三世」製作委員会

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33歳までの小栗旬の集大成『信長協奏曲』

若き日に培った”王子様”の素養、役柄の幅、周りを巻き込むスタンス。それらの”小栗旬性”が総動員された作品が来年2016年1月公開の『信長協奏曲』です。

信長協奏曲

(C) 石井あゆみ/小学館 (C) 2016「信長協奏曲」製作委員会

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戦国の世にタイムスリップした高校生・サブローが、自分と瓜二つの織田信長に成り代わり、自然体を貫きながらもカリスマ性を発揮し天下統一への道を歩む物語。

飄々としていて考えが読めないがやるときはやる高校生という人物像は、若き日に繰り返し演じてきたキャラクター像への原点回帰と言えます。

また、一人二役かつ、二役とも本来の自分とは別の人物になりすましている変則的な役どころは『隣人13号』の「二人一役」を想起させ、貪欲に様々な役柄をものにしてきたキャリアが活かされる部分です。

そしてまたです。盟友・山田孝之さん、また共演です。今作でも小栗旬さん自らオファー、快諾したといいます。

小栗旬さん自身が本作に起用された理由としては、人間的な魅力で周囲を引っ張っていく姿が主人公・サブローとマッチしたからだというのはプロデューサーの弁。

本作は、これまで小栗旬さんがやってきたことすべてが噛み合った結果生まれた作品といえます。

おわりに

一介の若手俳優として消費されずに次のステージを掴みとったハングリー精神。

どんな仕事にも楽しんで取り組める柔軟さ。
人を巻き込み、巻き込んだ人を活かす姿勢。

そうした魅力は何も俳優としてだけでなく、働く人すべてにとって価値あることだと思います。

今自分はうまくやれているのか?
そう思ったときには小栗旬さんの出演作品をを見てみるといいかもしれません。

小栗旬01

(C)石井あゆみ/小学館
(C)2016 フジテレビジョン 小学館 東宝 FNS27社

公式サイト:信長協奏曲

※2022年10月31日時点のVOD配信情報です。

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  • ぞの
    5
    記録
  • なちゃん
    4.8
    多分3回目の視聴 小栗旬の織田信長(サブロー)、明智光秀の1人2役?3役?が凄い良い 歴史そこまで詳しくないけど戦国時代だから 比較的知ってる事も多くて楽しく見れた 終わり方が綺麗で好き
  • かりん1
    3.4
    視聴
  • ItouHinata
    -
    面白かった
  • ナオト
    4
    ドラマ版から観てたけど、映画版も面白かった。
信長協奏曲
のレビュー(45546件)