全国どこでも楽しめる!未公開作品ばかりを集めた映画祭を自宅で体験!

2016.02.10
映画祭・イベント

感受性複雑骨折

寂々兵

今年で記念すべき第5回となる映画祭「未体験ゾーンの映画たち2016」がヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田にて開催中です!

「未体験ゾーンの映画たち」とは?今年よりオンライン視聴も!

「未体験ゾーンの映画たち」は、日本で劇場未公開だった映画を厳選して公開するヒューマントラストシネマ渋谷主催の新しい映画祭です。初回の2012年には17本だった上映作品は回を増すごとに幅を広げ、今年は何と50本もの作品が公開されます。

そして第5回となる今回から、なんとオンライン視聴が可能に!自宅にいながら全国で作品を楽しめるようになりました。先日ご紹介した「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル 2016」と同じく、映画配給会社ギャガが運営する動画ポータルサイト「青山シアター」において配信中です。

ただし期間は劇場終了翌日より2週間、対象作品は50作品中の23作品で、上映リストの左上にマークが入っている作品限定となります。料金は一律で1,300円です。関東以外に在住の映画ファンは「未体験ゾーンの映画たち」公式サイトをチェック!

また、劇場ではスタンプラリー企画も開催中。こちらは劇場鑑賞のみならず、上述したオンライン鑑賞も対象となります。こちらも公式サイト右側に詳細が書かれていますのでご覧ください。

オンライン視聴対象作品を簡単にご紹介

帰ってきたママは何者? 『グッドナイト・マミー』

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(C)WIEN 2014 ULRICH SEIDL FILM PRODUKTION

【あらすじ】

双子の兄弟が帰宅すると、そこには顔を整形した母親が待っていた。顔が包帯でぐるぐる巻きの母親は今までと違い妙に冷たい。「何者かが母親のフリをしているのでは?」そう考えた兄弟はあの手この手で母親の正体を暴こうと奔走するが……。

【コメント】

『黒衣の刺客』と並んで第14回ワシントンD.C.映画批評家協会賞外国語映画賞にノミネートされたオーストリア産ホラーです。

近年は北欧の諸国やスペインなど欧州の国々がホラー映画に力を入れていますが、オーストリアからもなかなかのゴシック・ホラーが生まれました。登場人物はほぼ3人の密室劇です。

ある日突然整形手術をして性格が変わってしまった母親、一体彼女は何者なのか? 序盤は"母親らしき人"に怯えていた兄弟が徐々に結束して、彼女の正体を暴かんとする過程にヒリヒリします。

王道ホラーの様相を垣間見せつつもラストにはゾッとすること間違いなしの一作です。なお、スプラッター映画ではありませんが非常に痛々しいシーンも多数ありますので、そういった描写が苦手な方はご注意ください。

ループ映画の究極の到達点 『パラドクス』

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(C)Yellow Films 2014

【あらすじ】

ビルへと逃げ込んだ犯罪者の兄弟と警察官だったが、屋上に行こうとするとなぜか1階に辿り着き、下へ降りようとすると9階へ辿り着く。場面は変わってドライブ中の家族、迷う筈のない道で迷った父親は同じ道を何度もループしていることに気付き……。

【コメント】

最近なぜか海外で流行っているタイムループ映画にして、無限ループに特化したメキシコ産の異色SFスリラーです。

「ある地点に行くと過去に戻る」「同じ日常を繰り返す」「曜日が入れ替わる」「日常が逆再生される」「何度も殺される」など多数の属性を持つループ映画が存在しますが、「同じ階段や道を延々と行き続ける」という無限ループの王道をユニークに描いた作品だと思います。

まったく別の時間軸で語られていた二つのループが交差される終盤の怒涛の謎解きには圧巻ですが、筆者の文系頭では理解がまるで追いつかず、何となく分かったつもりでいても説明を求められると「はてさて」と言わんばかりに難解な作品でもあります。時間軸などに感興のある方は挑戦してみてください。

探究心と倫理観の狭間で 『エリザベス 神なき遺伝子』

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(C)2015 Closer To God, LLC

 

【あらすじ】

遺伝子科学者のリード博士はクローン技術によってエリザベスという新生児の創出に成功した。好奇心から様々な投薬を繰り返す博士に対し、世間からの批判が集中し……。

【コメント】

こちらもなぜか海外で量産されている遺伝子に関するアメリカ産のホラー映画。

クローンの作成に成功してあらゆる研究を尽くそうとする医師の狂気が描かれています。またクローンの作成に関する秘密が漏れ、世間から猛批判を受け、世論も手伝ってあの手この手でクローンを保護しようとする政府の動きも鋭く描写されます。

果たして悪いのはクローンか、クローンを作った人間か。個人的には終盤のクローン描写が"未知なる者"を象徴した不気味さを孕んでいて思わずのけ反りました。

あの大問題作がマイルドになって帰ってきたぞ!『マーターズ』

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(C)Farmhouse Basement, LLC 2015

【あらすじ】

長期間にわたって倉庫に監禁されていた少女リュシーは逃亡に成功、保護された孤児院で幻覚症状に苦しむ。10年後、孤児院でできた友達と共に成長したリュシーは、自分を監禁していた一家を発見し……。

【コメント】

フランス・カナダ合作のホラー映画『マーターズ』のリメイクです。オリジナル版は各地で賛否両論を巻き起こしましたが、今回ハリウッド・リメイクと聞いて「やめてよ~!」と思った方も多いのではないでしょうか。

本作リメイク版『マーターズ』は、本家から芸術性とスプラッター描写を極限まで省いた作品ですので、「『マーターズ』をリメイクした」という体裁を取ったまったく別物のホラー映画として鑑賞するのも良いかもしれません。無論本家を観ていない人にとってはそれなりに楽しめるホラーであることは間違いないでしょう。

監督曰く「一般に受け入れやすいマーターズを目指した」とのことです。この考え方がどう作用したのか、ぜひその目で確かめてみてください。

「音楽を繋ぐ」ということ 『バンド・コールド・デス』

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【あらすじ】

1970年代に結成されたパンクバンド「Death」を辿るドキュメンタリー作品。

【コメント】

アリス・クーパーのライブによってパンクに目覚めたハクニー三兄弟。セックス・ピストルズより以前に反骨精神溢れるパンクを作っていた彼らの音楽は、様々な事情によって埋もれてしまいました。

本作は彼らのバンド名の由来となった父親への思い、不遇でありながらも支え合った兄弟との決別、彼らの音楽を後世に伝えるべく活動する息子たちの家族愛といった「内」の関係、そして彼らの音楽に影響を受けた俳優やアーティストなど「外」の関係などを交えながら歴史を辿っています。

洋楽やバンドに興味のある方にとっては少なからず必見の作品です。

中にはデニーロのアクションや『シャークトパス』最新作も!

「未体験ゾーンの映画たち2016」ではホラー作品が多く揃っていますが、上述した『バンド・コールド・デス』のように他ジャンルの作品もあります。

マフィア・強盗団・SWATが繰り広げるデニーロ主演のアクション『タイム・トゥ・ラン』、赤毛の人形が巻き起こすロマンス・コメディ『ベラ bella』、世界的大ヒットミステリーを『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のスタッフがふたたび映画化した特捜部Q キジ殺し、伝説のシリーズ第3弾『シャークトパスVS狼鯨』などもオンライン対象作品!

過去上映作1本が無料で鑑賞できるクーポンも!

また、今なら2012年~2015年の「未体験ゾーンの映画たち」上映作を1本無料で観られるクーポンも配信中。有効期限は2015年の3月18日までとなっています。こちらはサイトの下部に作品リストがあります。

※視聴には「青山シアター」の無料会員登録が必要です。

おわりに

「ネットで視聴する映画祭」が増えてきました。もちろん、映画は映画館のスクリーンで見てこそ真価がはっきりする、という意見もありますが、普段映画を観る習慣のない方や映画館が近くにない方でも気軽に映画に触れられるのは喜ばしいことですね!

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  • ともち
    3.0
    映像はむちゃくちゃキレイ。 しかし、ストーリーはわりとありがちな展開。 生々しい表現が多く、生理的にきついシーンがちらほら ただのグロじゃなく、キレイなグロ
  • Nagisa
    2.5
    後味の悪さがすごい。 ホラーというよりサスペンス?映像が綺麗だから余計に不気味さが増してる。
  • Keina
    3.7
    映像の感じがすごい好きだったけどもう絶対見たくないって思う映画。 こわすぎるし後味も悪いし見終わったあと絶望しかない、、、
  • Bitdemonz
    3.8
    おそらく意図的な冒頭の判りやすいくだりのおかげで、かえって結末まで妙な違和感を継続するのが良い。 観てる側の恐怖の対象が徐々にスライドしていく展開も良かった。
  • mk
    2.9
    美しい自然と綺麗な太陽の昼下がりの中、薄暗い部屋にこもる母 という対比が不気味さを助長させていて、その魅せ方はすごいと思いました。話は面白いけど、意味不明な点があって、惜しいなと思いました。
「グッドナイト・マミー」
のレビュー(3660件)