俳優・松田優作と、女優・松田美由紀の長男として生まれた松田龍平。弟の松田翔太も俳優として活躍。そのポーカーフェイスは凶悪にも優しさにも自在に変化して独特の存在感を醸し出し、日本を代表する俳優の一人として活躍している。そんな松田龍平が出演する映画のおすすめ映画10本をまとめてご紹介。
『青い春』(2001)
漫画家・松本大洋の短編集を、のちの松田龍平の出演作『ナイン・ソウルズ』『泣き虫しょったんの奇跡』などの豊田利晃が監督・脚本を手掛け、実写映画化。4人の不良高校生の青春を描いた群像劇。
男子校・朝日高等学校の屋上。柵の上に立って手を叩く回数を競う“ベランダゲーム”に勝った者は学校を仕切るというならわしがあった。物静かな九條(松田龍平)が新記録を出すが、彼は学校を仕切ることなど興味がなかった……。
主演を務めた松田龍平は、クールな高校生・九條を演じた。一見物静かだが、内に何かを秘めているような危うさを感じる役どころを好演した。
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『ナイン・ソウルズ』(2003)
豊田利晃が監督・脚本を手掛けた青春ロードムービー。『ポルノスター』『青い春』に続く青春三部作の完結編。
とある刑務所に服役する9人の男性たち。偶然見つけた抜け穴から脱獄に成功し、山中で車を奪い、大金が隠されているという小学校へと向かう。逃避行の中で、9人の間に絆が生まれるが……。
松田龍平が演じたのは、父親を殺害した金子未散。9人の服役囚の中では最年少という役どころを演じた。息子殺しの罪で服役する男性・長谷川(原田芳雄)との関係性にも注目したい。
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『まほろ駅前多田便利軒』(2011)
三浦しをんの直木賞受賞作を、『セトウツミ』などの大森立嗣が監督・脚本を務め、実写映画化。便利屋の男性2人を取り巻く出来事を、ユーモアを交えながら描いたヒューマンドラマ。
東京郊外のまほろ市で便利屋を営む多田(永山瑛太(瑛太))のもとに、中学時代の同級生・行天(松田龍平)が転がり込む。クセだらけの顧客からの無理難題をどうにか解決していく2人だが、ある事件に巻き込まれ、自らの過去と向き合うことになる……。
松田龍平が演じたのは、風変わりで自分勝手な男性・行天春彦。ダブル主演の永山瑛太(瑛太)が演じる多田との奇妙なバディっぷりにも注目。13年には連続ドラマ化、14年には劇場版の続編が公開され人気シリーズとなった。
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『探偵はBARにいる』(2011)
東直己の推理小説「ススキノ探偵シリーズ」を、TVドラマ「相棒」シリーズなどの橋本一監督・「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの古沢良太脚本で実写映画化。私立探偵とその相棒が事件解決に奔走する、痛快探偵ムービー。
札幌・ススキノのバーにいた探偵(大泉洋)と、相棒兼運転手の高田(松田龍平)は、コンドウキョウコと名乗る女性からの依頼を受けて行動を開始する。簡単な依頼と思いきや、探偵は何者かに命を狙われ、事件に巻き込まれていく……。
松田龍平が演じるのは、大泉洋演じる探偵の相棒兼運転手・高田。熱いタイプの探偵と、ひょうひょうとした高田の奇妙なコンビから目が離せない。シリーズ化され、17年には第3弾が公開。
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『舟を編む』(2013)
本屋大賞を受賞した三浦しをんの同名小説を、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』などの石井裕也監督が実写映画化。辞書作りに励む人々の姿を丁寧かつユーモラスに描く。
出版社の営業部に勤める馬締光也(松田龍平)は、言葉のセンスを買われて辞書編集部にスカウトされ、新しい辞書作りに携わることに。辞書編集部の個性的な面々に囲まれ戸惑うが、やがて辞書編集の仕事に没頭していく。ある日、林香具矢(宮崎あおい)という女性に出会い、初めての恋に落ちる……。
主演を務めた松田龍平は、真面目で不器用な男性・馬締光也を演じた。営業部では変人扱いされていたが、辞書編集の仕事は天職だと自覚し、没頭していく。第37回日本アカデミー賞での最優秀主演男優賞受賞のほか、多数の映画賞にて受賞やノミネートに輝いた。
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『麦子さんと』(2013)
『ヒメアノ〜ル』などの吉田恵輔が監督・脚本を務めたオリジナル作品。母子の関係を描いたハートフルドラマ。
声優志望の麦子(堀北真希)と、兄・憲男(松田龍平)のもとに、幼い頃に家を出たきり音信不通だった母・彩子(余貴美子)が突然戻ってくる。ところが、病に冒されていた母はほどなく他界。納骨のために母の田舎を訪れた麦子は、町の人々との交流を通じて、昔の母の一面を知る。
松田龍平が演じたのは、堀北真希演じる麦子の兄・憲男。ギャンブル好きで頼りないが、妹思いのやさしい面も持つ役どころを、自然体で好演した。
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『モヒカン故郷に帰る』(2016)
『横道世之介』などの沖田修一が監督・脚本を手掛けたオリジナル作品。家族の温かさをユーモアを交えながら描いた人間ドラマ。
モヒカン頭の売れないバンドマン・田村永吉(松田龍平)は、恋人の由佳(前田敦子)の妊娠を機に故郷の広島へ帰郷する。いつも通り頑固な様子の父(柄本明)だったが、末期がんを患っていることが発覚する……。
松田龍平が演じたのは、挫折したバンドマンの田村永吉。余命わずかな父のために奔走する姿が印象深い。
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『ぼくのおじさん』(2016)
北杜夫による同名小説を、『オーバー・フェンス』などの山下敦弘監督が実写映画化。ダメな大人の“おじさん”の人間模様と恋の行方を、甥の視点から描く。
作文の課題を出された小学生のぼく・春山雪男(大西利空)は、父の弟で家に居候するおじさん(松田龍平)を題材にすることを決める。大学の臨時講師で哲学を教えており、理屈っぽくぐうたらな変わり者のおじさんは、ある日渋々参加したお見合いで、相手の女性(真木よう子)に一目惚れしてしまう。
主演の松田龍平は、ぐうたらで変わり者の“おじさん”を演じた。どこかチャーミングでとぼけたキャラを好演している。
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『泣き虫しょったんの奇跡』(2018)
年齢制限の規定を覆し、サラリーマンからプロ棋士への偉業を成し遂げた瀬川晶司五段の自伝的小説を実写映画化。『青い春』の豊田利晃監督と松田龍平が4度目のタッグを組む。
幼い頃から将棋一筋で生きてきた“しょったん”こと瀬川晶司(松田龍平)は、プロ棋士になるべく奨励会に入会するが、26歳という年齢制限に阻まれ夢を諦めサラリーマンとなる。しかし、35歳にして再びプロ棋士を目指すため立ち上がる。
主演を務めた松田龍平は、挫折を経て、再びプロ棋士になるべく奮闘する主人公・瀬川晶司を演じた。将棋仲間や友人、家族の支えで前に進む“しょったん”を熱演している。
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『影裏』(2020)
芥川賞を受賞した沼田真佑の同名小説を、「るろうに剣心」シリーズなどの大友啓史監督が実写映画化。友人の“真実の姿”を追うヒューマンミステリー。
転勤で岩手に越してきた今野(綾野剛)は、同僚の日浅(松田龍平)と親しくなり、まるで青春時代かのような日々を過ごす。しかし、ある日突然日浅は会社を辞め、姿を消す。今野は日浅を探すうち、彼のさまざまな裏の顔を知ってしまう……。
松田龍平が演じたのは、謎めいた男性・日浅典博。人間の二面性を圧倒的存在感で表現している。
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※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年9月28日時点の情報です。