世界中が活気に満ち溢れたモダンガールの時代!20年代ファッションが見れる映画6選

可愛いと映画とファッションがすき

kyon

エディ・レッドメインが初のトランスジェンダー役に挑戦し、見事演じきった『リリーのすべて』が公開されて早1ヶ月。みなさんもう観に行かれましたか?

主演のレッドメインだけでなく、主人公を支える献身的な妻をアリシア・ヴィキャンデルが好演し、アカデミー助演女優賞を獲得したことでも話題になりました。

さて、この素晴らしい作品を彩る1つの要素として20年代独特のファッションがあります。

1920年代は、第1次大戦が終わり、世界中が活気に満ち溢れた”モダンガール”の時代。女性たちはみな髪をボブくらいのヘアスタイルにカットし、口紅をしっかりつけて、動きやすい服に身を包みました。

”ジャズ・エイジ”という呼び名もあるように、20年代はダンスで身体を動かし、女性たちは自由なファッションに心躍ったと言われています。

そんな20年代ファッションの要素を含む作品、いくつか観たくありませんか?

これからご紹介する20年代を舞台にした6本の映画で各作品がファッションでどう20年代を捉えたかに注目していきます。

公開順に見る20年代ファッション

『雨に唄えば』(1952)

『雨に唄えば』

まずは言わずと知れたミュージカル映画の傑作の1つである『雨に唄えば』を見ていきましょう。

主演はジーン・ケリーで、彼が作中歌う「Singin' in the rain」の場面はいつ見ても感動が押し寄せます…。

そんな本作の舞台は、映画がサイレント(無声映画)からトーキー(発音映画)へ移行する20年代後半のハリウッド。いわゆるバックステージ・ミュージカルと言われています。

あらすじは、ジーン・ケリー演じる主人公でスター俳優のドンと、彼と恋人のように扱われていたスター女優のリナが出演する映画がトーキー化することになったことから始まります。

トーキーにしたものはいいものの、実は大女優リナは悪声の持ち主で、映画の試写会の評判は散々な結果に終わってしまいます。

そこで投入されたのが、当時駆け出しの女優であったキャシーでした。彼女は歌も上手く、美声の持ち主で、リナの吹き替えにぴったりだったのです。

このような中でドンとキャシーの仲は徐々に縮まっていきます。

しかし、このドンとキャシーの関係や、キャシーが自分の吹き替えをすることに嫉妬したリナが映画の完成披露試写会で自分の声を出してしまいます。

この後の展開は、ハリウッド映画ならではなラストが待っているのです!知らない方は今すぐチェックしてみて下さい!笑

本作は、名作ゆえに語る要素がとても多いのですが、注目ファッションポイントは、ジャケットにもあるキャシーのレインコートスタイル。

レインコートにハット、そしてボブヘアは当時流行していた女優のグレタ・ガルボにちなんで「ガルボ・ルック」なんて呼ばれています。

この他にも、バックステージものとあって、色とりどりのステージ衣装がみなさんの目を満たしてくれること間違いなしです!

『雨に唄えば』の衣装を担当したウォルター・プランケットは時代考証に基づく衣装制作が得意だといわれているので、さりげないところにも20年代の雰囲気が漂っていますよ。

『シカゴ』(2002)

『シカゴ』

時代は一気に進み、21世紀の作品を見ていきます。

「この街では、銃弾一発で有名になれる。」のキャッチコピーでおなじみのミュージカル映画『シカゴ』も舞台は20年代前半のシカゴ。

ミュージカルと言えども、本作はただのミュージカル作品ではありません!

それはずばり主役である2人の女性は様々な事情で犯罪を犯し、服役することになります。

踊り子になりたいロキシーは彼女のそんな希望を利用した男性に裏切られ、銃で彼を撃ってしまい、有名な踊り子であるヴェルマは夫と妹の浮気現場を目撃してしまい、殺害してしまうのです。

「刑務所のタンゴ」といった曲があるくらいですから、本作では発想の転換といわんばかりに、少しコミカルにこの2人の女性の逆転劇を描き出します。

ここでも注目は踊り子スタイルのファッション!

ロキシーは金髪でウェーブのかかったボブ、ヴェルマは丸みが綺麗なボブヘアに、それぞれ短めのドレスを着用しています。

リチャード・ギアが偽善的な弁護士を演じていたり、ミュージカル独自の演出が際立っているのもテンションが上がるポイントです!

果たして強烈な2人はどうなるのか、ぜひ気になった方はご覧下さい。

『シャネル&ストラヴィンスキー』(2009)

『シャネル&ストラヴィンスキー』

「シャネルの5番」といえば…そう今でも女性に人気なあの香水です。

本作は、このシャネルの5番が出来るまでの過程と、20世紀を代表する音楽家の1人、ストラヴィンスキーとの恋に焦点を絞った大人の恋愛映画です。

物語はまず1913年のパリ、ストラヴィンスキーが作曲したバレエ、『春の祭典』の初演されますが、その画期的で前衛的すぎる形式に場内はついていけず、結果は悲惨なものとなってしまいます。

しかし、そんなストラヴィンスキーの才能に、同じく若き日のシャネルは目を留めるのでした。

そこから7年後、ちょうどシャネルは最愛の彼、ポーイ・カペルを交通事故で亡くし、対するストラヴィンスキーも全財産を祖国のロシア革命で失ってしまい、途方にくれていました。

そんな2人は共通の友人を介して再会し、ストラヴィンスキーの境遇を知ったシャネルは、彼の一家を全員、自分の家に移り住むよう提案します。

ストラヴィンスキーは妻と子供がいながらも、シャネルと激しい恋に落ちていき、お互いを求め合います。

決して幸せな恋愛関係とは呼べない2人が一体どこへ辿り着くのか、それと並行してシャネルが彼のどのような部分にインスピレーションを受け、自分の創作活動に活かしたのか、この2つの軸が見所となっています。

シャネルを題材にした作品はいくつかありますが、本作はシャネルを長年牽引し続けているデザイナー、カール・ラガーフェルドとそのシャネル・メゾンが協力していることもあり、シャネルの衣装はもちろんすべてシャネル。

シャネルを演じたのは、当時実際にシャネルのモデルを務めていた、アナ・ムグラリス。

歴代のアーカイブからも借り出されているものもあり、シャネルの世界観を感じるのにはぴったりな作品です。

そのモードな20年代のシャネルの着こなしをぜひ見てみて下さい!!

『華麗なるギャッツビー』(2013)

『華麗なるギャッツビー』

20年代を舞台にした作品、と聞かれてこのレオナルド・ディカプリオ版の『華麗なるギャッツビー』を思い浮かべる人は少なくないのではないでしょうか?

何度も見返したくなる作品だと言えると思います。

ディカプリオ演じる美しさも莫大な財産も、誰もが羨むものすべてを手にしている男、ジェイ・ギャッツビーの「秘密」を、隣人であるニックが追い求めていく過程で、彼の禁じられた上流階級の女性、デイジーとの恋愛模様が浮かび上がってくるというラブ・ストーリーです。

設定からもわかるように、本作は20年代で最も繁栄したアメリカの様子を描こうとしているため、舞台セットや装飾、衣装、あらゆるものが大規模に、徹底して作り込まれています。

ファッションから見ると、本作は男女共にスタイルは似ていますが、当時よりも華やかに、煌びやかに衣装を着こなしています。

中でも、ギャッツビー邸で夜な夜な開かれるパーティーの様子はまさに”ローリング・トゥエンティーズ”!

ブルックス・ブラザーズやプラダ、ミュウミュウといった豪華ブランドの色とりどりの衣装は見物です!

デイジー演じるキャリー・マリガンも可憐なボブスタイルなのもお忘れなく。

20年代の空気感を感じたければ、まさにこの作品です!!

『マジック・イン・ムーンライト』(2014)

『マジックインムーンライト』

Jack English (c)2014 Gravier Productions, Inc.

甘くてロマンティックな気分になりたいときってありますよね?

そんなときに観て頂きたいのが、ウディ・アレン監督の『マジック・イン・ムーンライト』。

ウディ・アレンお得意のロマンティック・コメディで、男女の価値観の違いを本作ではマジシャンと占い師に置き換えています。

コリン・ファース演じるマジシャンのスタンリーは、魔法や超能力を全く信じていませんでしたが、あるとき友人からある占い師をペテン師だと証明してほしいと依頼され出会ったソフィという美しい女性の透視が次々と当たるため、価値観を根底からひっくり返らされるというところから始まります。

本作は20年代のフランスのコートダジュールを舞台に、美しい自然に彩られた世界観がとても素敵なんです。

葡萄のアーチが映るシーンの美しさはぜひみなさんと共有したいと思ってしまいます!

そして、大切な20年代ファッションですが、エマ・ストーン演じるソフィのファッションはガーリーでロマンティック!!例えば、赤いセーラーの衿風のワンピース、お花が飾られた丸い帽子、20年代特有のIライン風のドレス……どれもどこかフレンチ要素が混ざっていて、現代でもこれなら真似できる!と思えるリアル・クローズばかり。

同じ20年代でも、世界観でこんなに衣装も変わるのか…と感じられる1作です。

ストーリー自体も、物語が進むにつれて、男女の価値観や本音が浮き彫りになっていくところ、とてもウディ・アレンっぽくて良いですよ。

本作で私はコリン・ファースの魅力に取り憑かれました。笑

肩肘張らず、リラックスしたいときにおすすめの作品です。

『リリーのすべて』(2016)

『リリーのすべて』

(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.

ラストはやはり冒頭でも取り上げた『リリーのすべて』でしょう。

1926年のデンマーク、風景画家として名を広めつつあるアイナー・ヴェイナーはある日妻で肖像画家のゲルダに頼まれ、女性モデルの代役を務めます。

遊びのつもりで始めたリリーという名前や姿は、徐々にアイナーの中に眠る”女性”を目覚めさせ、公私ともに順調だった夫婦の日常は、徐々に変わっていきます。

「ゲルダの献身的な愛」に対して感動するという言葉をよく耳にしますが、実際本作をご覧になった方ならわかるように、一言でそう簡単には終わりません。

まずは夫にきっかけを与えたのが自分であるということ、さらに自分の隣で支えてくれる夫という存在が失われていくこと、愛する人が女性になりたいと願っていること、挙げたらキリがありませんが、この複雑な立場をアリシア・ヴィキャンデルは、きちんと表情や行動で表現してくれています。

実話に脚色を加え制作された本作は、ヨーロピアンな20年代ファッションにリリーが身を包み、喜んでいる姿が印象的です。

繊細なレースやシフォン、ベルベットのような衣装がリリーの女性らしさをより強調しているように思えます。

一方のゲルダはどことなくカジュアルライクなファッションも多く、これもリリーの女性らしさを際立たせている要因かもしれません。

複雑な過程を通して、ゲルダが辿り着いた「答え」に私たちは感動するでしょう。

またエディ・レッドメインの徹底した役作りの素晴らしさがこの作品を重厚なものに仕上げています。

画面いっぱいのゲルダやリリーの様々な表情にみなさんは何を思うのでしょうか。

ぜひまだ公開中のうちに見て頂くことをおすすめします!

ファッションを見比べてみよう!

同じ20年代でも、舞台や設定や国が異なると衣装も変わってきますよね。ですが、どの作品もそれぞれ20年代を表現しようとする工夫が随所に見受けられます。

1本の映画をきっかけに私たちの関心が広がっていくといいなと思います。みなさんもときには年代ごとにファッションを見比べてみるのもアリですよ!

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  • どくろチャン
    4.0
    美しすぎた 美しすぎて困っちゃう
  • nao
    5.0
    美しかった。男性でも、女性でも。 この時代、どれほどの批判があっただろう。きっといろんな葛藤もあっただろう。自分も周りも。 でも、リリーだった。リリーで良かったと思った。
  • April01
    4.1
    コペンハーゲンの古き街並み、インテリア、衣装も趣があり、映像も美しく見どころ満載。 登場人物どの視点で見ても胸の締め付けられる切ない物語。 主人公を演じるエディ・レッドメインが圧巻の演技。 その妻を演じるアリシア・ヴィキャンデルも素晴らしく、葛藤しながらも支え続ける姿に芯の強さ、器の大きさ、逞しさを感じとても魅力的だった。 そして渦中の主役二人に負けないくらい、マティアス・スーナールツ演じる終始脇に佇むハンスの存在がストーリーの中で救いになっていた気がする。
  • 3.9
    エディレッドメイン美しい
  • MICHIKA
    -
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「リリーのすべて」
のレビュー(57161件)