全世界の寿司レストランが最も恐れる存在『SUSHI POLICE』とは!?

2016.05.20
映画

FILMAGA編集部

フィルマーくま

みなさんは、たった“3分”のアニメーション作品『SUSHI POLICE』を、ご存じでしょうか?

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TOKYO MX開局20周年記念アニメである本作は、2016年1月6日(水)からテレビ放送が開始され、放映後「神アニメ」「最強アニメ」と続々ツイートされるなど各メディアでも話題となり、ついにはショートアニメながら、7月9日(土)より全13話をつなげた特別編集バージョンがレイトショーにて劇場公開されることになりました。

この度7月20日よりTSUTAYAでの先行レンタルが決定! 1話3分30秒の全13話と劇場公開版をはじめとした特典映像が収録され、『SUSHI POLICE』の世界観を一気に楽しめます。

SUSHIPOLICE MAIN

さて、『SUSHI POLICE』とは一体何なのか?どんな人たちが作り上げた世界なのか?今回はその謎に迫るため、本作の監督を務めた木綿達史さんと、唯一の女性キャストであるサラ役の声を担当された声優の菊地由美さんにお話を伺いました。

【木綿 達史(もめん たつし)さんプロフィール】

1973年 石川県出身。1997年 KOO-KI 共同設立。
CM/MV/ゲームオープニング/番組パッケージ/サイネージなど、映像全般をディレクション。ショートアニメシリーズ『SUSHI POLICE(スシポリス)』。

【菊地由美(きくち ゆみ)さんプロフィール】

埼玉県 (出生地:ニューヨーク)出身。
俳優・声優・愛玩動物飼養管理士1級   (ペットケアアドバイザー)
代表作:『SUSHI POLICE(スシポリス)』サラ役
『まほろまてっぃく』 佐倉深雪役
『METAL GEAR SOLIDシリーズ』MGS4 レイジング・レイブン役・MGSPW ストレンジラブ博士

論理的思考で製作されたアニメ『SUSHI POLICE』

—監督になったきっかけと、これまでの略歴を教えてください。

僕は「理系だけど芸術をやる」という少し変わった大学の出身なんです。講義でいろいろな実験映像や、見ていて眠くなるような映像をたくさん見てきました(笑) その流れで、映像の仕事に就きたいと思い、CMやミュージックビデオなど、どちらかというと自分のオリジナルでものを作るというよりは、仕事として依頼されて、それに対して映像を作ろうと思いました。

もともとクリエイター出身なので、世界観のあるものや作り込まれているものが好きです。これまでの仕事では、実写や『SUSHI POLICE』のようなアニメもやっています。

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—理系の映像製作というと、どのような手法を使われたのでしょうか?

感覚で勝負しても美大出身の人とかには負けちゃうので、比較的論理的に考えるほうがやりやすいんですね。例えばですが、今回の場合だと、3分30秒という短い作品を13分割してるんです。大きく言うと3つに分けて、中を3.7.3と分けて、実は1パーツが13秒のブロックになっています。ブロックの最初の部分できちんと話の大筋がわかるように、真ん中には展開を入れて、最後にはまとめが来るようにバランスをとっています。どうですか、理系っぽいでしょ?(笑)

彼らは“いらんこと”をしに行くアンチヒーロー

—今回、普段のお仕事とは違うアニメ製作をされる中で難しかった点は?

アニメ製作にはもともと興味はありましたが、なかなか機会がなかったんです。普段は、15〜30秒のCMや5分くらいのミュージックビデオなどを製作していて、ストーリーものとはまったく作り方が違います。どちらかというと音楽に合わせてテンポよく気持ちよく演出するのが目的なので、ノリで作っていた部分がありました。“お話”の要素が3分30秒あるっていうのが思った以上に難しかったです。あとはそれが毎週襲ってくるという・・・連載の恐怖もありました(笑)

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—本作は「スシポリス事件」から着想を得たと伺いましたが、その事件を知ったきっかけ、本作を撮ろうと思ったきっかけはなんですか?

「スシポリス事件」とは

2006年、海外で蔓延する間違った⽇本⾷を 危惧した⽇本政府が正しい⽇本⾷店を認証する制度「海外⽇本⾷レストラン認証制度」の創設を発表したところ、「スシポリスがやって来る!」と揶揄して海外メディアが⼀⻫にバッシングを展開、結果、⽇本政府は実施を⾒送った。

引用元:プレスリリース

「スシポリス事件」自体は、僕も話題になった時に何かで見た記憶があって、「変わったことしているな」と印象に残っていました。プロデューサーの厨子さんとお話ししてる時に「今こんなのやろうとしてるんだよね」って見せてくれたのが『SUSHI POLICE』。記憶にもあったし、面白そうな気配がしたんで「これをやるならアニメでしょ!」と思って、テストでやらせてくれませんかという事を後日メールしたら「面白いですね、やりましょう!」となったのが最初のきっかけです。

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—『SUSHI POLICE』メインのキャラクターはなぜアンチヒーローに?

最初、『SUSHI POLICE』の企画内容を聞いた時、スシポリス事件の記事を読んだ時の印象そのままで、「余計なお世話やん」って思ったんですよ。

自国の文化を守って欲しい、という思いはあれど、おそらく海外は海外で、自国でウケるように考えているだろうから、そこまで取り締まらなくていいんじゃないの?っていう思いがありました。彼らは余計なお世話をする “いらんこと”をしに行くアンチヒーローじゃないかなと。だけど、誰も望んでないのにバンバン取り締まるっていうのは、ある意味爽快だし、まっすぐなヒーローにはならないなと思ったので。

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幼稚園の先生から“声”の仕事へ

—声優のお仕事をするようになったきっかけと、これまでの略歴を教えてください。

もともと幼稚園の先生をしていたんですが、ある日、園長先生に呼ばれて、「あなたは幼稚園の先生じゃなくて、もっとグローバルな仕事をしなさい」って言われたんです。それは褒め言葉に聞こえたんですけど、実は人員削減のための解雇でした(笑)

この世界に入ってまずラジオの生放送のお仕事をしました。その間に、アニメ「まほろまてぃっく」のオーディションに声をかけていただいたんです。声優になったのは、そのお仕事がきっかけです。

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—今回のサラ役に、どういう第一印象を持たれましたか?

最初このお話を読んだ時に「もう絶対出たいから!なんとかしたいのでオーディションに繋いでください!」って言って。提出する音声テープも、すごく悩んで、私の中のサラのイメージはこんな感じかな〜と。自分でも全部いい!と思うものだけを集めて監督に送ったんです(笑)

そしたらイメージにピッタリでしたと言っていただいて、すごく嬉しかったですね。

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木綿監督:比較的(声を)作っていらっしゃるとは思うんですが、僕から聞くと菊地さんの素に近い声に聞こえるんです。それがすごく良かったです。他の方は(声を)作ってる感じが前に出すぎてるんですが、僕はもうサラそのままでしゃべってもらえているという気持ちでした。

—どうしてもサラ役をやりたいって思ったきっかけは?

やはり最近では珍しい、逆風に逆らっていくようなアニメだと思いました。今のアニメ業界の傾向は、どちらかというと、原作をアニメ化するという作品が主流だと思うんですが、真っ向からオリジナル作品で勝負しようとしていて。そこに一番惹かれました。

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この瞬間に『SUSHI POLICE』が作られている

—木綿監督と菊地さん、ご一緒にお仕事をされてみて、いかがでしたか?

木綿監督:やっぱり素の声に近い自然な方がいいなぁと考えていた時にドンピシャな方に来ていただいて。しかもサラっぽいキャラクターだし。僕はちょっと変わった人が好きなんですよ(笑) これくらい個性の強い作品なので、キャストの方も変わった人がいいよね、という思いもありました。そこにマッチしたところも良かったですね。

菊地さん:小ネタなんですけど、木綿監督と私、誕生日が同じなんです!(笑) あと、木綿監督はすごく自然体な方で。スタジオを開けたら「どうもー」って挨拶していただいて、あれ?こんな優しい方なんだ!っていう第一印象でした。

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木綿監督:監督にもよると思いますが、僕の現場はゆるくて有名なんです(笑)もちろん、ちゃんとするとこはちゃんとしてますよ(笑)

また、最初はガチガチにセリフを決めずに結構アドリブを入れたりします。一度やってみて、途中で「イマイチだから変えますか、変えましょう」っていう演出方法なので、菊地さんから「今のところ言い直したい」と提案してもらえるのがすごく良かったですね。

菊地さん:本当は脚本の方は別でいらっしゃるんですが、本作のセリフを木綿監督が書いてるんじゃないかってぐらい、その場で色々変わるんです。収録現場で初めて声を入れてみて、合う合わないなどを調整しながら、今この瞬間に『SUSHI POLICE』が作られているんだなと感じていました。

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菊地さん:(木綿監督メガネを外す)なんか印象変わりますね!

木綿監督:『SUSHI POLICE』と同じく眼鏡族です(笑)

—今後どのような作品を撮りたいですか?アニメだけでなく、映画や実写ものなどは?

木綿監督:もちろん『SUSHI POLICE』のセカンドシーズンができれば一番いいです。このようなグローバルでも勝負できそうなものにトライしたので、引き続きまたやってみたいと思います。

菊地さん:『SUSHI POLICE』セカンドシーズンはもちろん出演熱望!ですが、これからも魂のこもった作品に関わっていけたらと思いますね。

—ちなみに、1番好きな寿司ネタは?

木綿監督:基本全部好きなんですけど(笑)イカですかね。九州イカうまいんですよ。獲れたてに塩かけたりしてね。

菊地さん:『SUSHI POLICE』をやっていながら、非国民かと言われてしまうかもしれないですけど、私わさびが食べられなくて…。なので、トロタクで。わさび抜きでってお願いしなくてもいいので(笑)

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3分30秒という、ごくわずかな時間の中で繰り広げられる「SUSHI POLICE vs 海外の寿司職人」の戦い。日本の伝統的食文化である“寿司”が、日本と海外でそれぞれどんな風に捉えられているのか?など、いろいろな視点で楽しむことができる作品です。

とても楽しい雰囲気でのインタビューでした。木綿達史監督、菊地由美さん、ありがとうございました!

(取材:鸙野あかね・辻千晶、撮影・文:堀田菜摘)

『SUSHI POLICE』

SUSHI POLICE

Blu-ray SUSHI POLICE 特上/3,480円(税別)
映像特典    ☆劇場公開版(全13話をつなげた特別編集版)
☆幻のSUSHI POLICEパイロット版
☆人気の3エピソードを名古屋弁・関西弁・博多弁で吹替えた方言Ver.
☆ティザームービー(予告編)
☆109シネマズスペシャルムービー(お寿司の作法)
☆マナームービー(10秒 ver / 30秒 ver)
☆各種制作資料

DVD SUSHI POLICE 並/1,980円(税別)
映像特典 ☆劇場公開版(全13話をつなげた特別編集版)
☆ティザームービー(予告編)
☆109シネマズスペシャルムービー(お寿司の作法)
☆マナームービー(10秒 ver / 30秒 ver)
※Blu-ray・DVD購入者特典:『SUSHI POLICE』オリジナルB3ポスターをプレゼント(先着)

7月9日(土)よりレイトショーにて劇場公開
上映劇場:109シネマズ二子玉川、109シネマズ大阪エキスポシティ
7月20日(水)Blu-ray&DVD発売

THE 2015 CANNES POSTER AWARDS [The Hollywood Reporter]受賞作品
MEXICO AniFest 2016 正式招待作品

監督:木綿達史
脚本:楠野一郎、安藤康太郎 
出演(声):ホンダ:山下晶、スズキ:イフマサカ、カワサキ:岡本ヒロミツ、サラ:菊地由美
主題歌:OK Go × Perfume 「I Don’t Understand You」
企画協力:GG7、ツインプラネット
制作:セディックインターナショナル、KOO-KI
製作:“SUSHI POLICE” Project Partners (セディックインターナショナル、電通、三共プランニング、TOKYO MX、KOO-KI、東急レクリエーション、アミューズ)
公式サイト:http://sushi-police.com
(C) ”SUSHI POLICE” Project Partners

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  • Vertex
    3.5
    思いのほかテンポとストーリーがよかった。
  • 美宇
    3.0
    ちゃんとメッセージ性のある映画
  • ひっきーくん
    3.8
    低予算なCGな感じながら、各所デザインが良すぎて何かとスタイリッシュ 世界に氾濫するスシのミームたち、伝統と進化に日本人は試されている。そのなかで正しい寿司の在り方について 確かに、とうなずかせつつ、そう…かな…?と疑問も持たせていく話の構成がなかなか秀逸。 最後までハラハラしながら観られたのは良かった。
  • 松尾由美
    3.0
    設定は好きだけど話は普通だった。 江戸前寿司は美味しいだろうけど、カリフォルニアロールは好きだから私はフリー寿司派かな。 パスタポリスやソーセージポリスの話も見たい。 正統派もアレンジもどっちもいいとこあると思う。 好みだと思う。 押し付けは良くないと思った。
  • Ryo
    3.0
    結構好き
「SUSHI POLICE」
のレビュー(136件)