全米に留まらず、世界中で大ヒットを記録している映画『TENET テネット』。“タイムリープ”を題材としていて、公開当初から「難解すぎるけど面白い」「伏線に気がつけなかったから、鑑賞2回目!」など、凝ったギミックにハマる人続出。そこで今回は『TENET テネット』はもちろん、あまり知られてない隠れた名作まで、ハマったら抜け出せない「タイムリープ映画」をまとめてご紹介します!
『時をかける少女』(2006)
筒井康隆の同名小説を原作に、『サマーウォーズ』『未来のミライ』などで知られる細田守監督がアニメーション映画化。舞台は、原作の20年後となっている。
ある出来事をきっかけに、“時間を飛び越える能力”を手に入れた高校2年生の紺野真琴。彼女は親友である津田功介、間宮千昭と過ごす日々の中で、「タイムリープ」を使い、思う存分満喫するのだった。しかしそんな楽しい生活も、千昭が真琴に「俺とつきあえば?」と伝えたことで徐々に変わっていく……。
「夏映画」の定番でも本作は、「タイムリープ映画」の金字塔と呼び声も高い一作。
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『バタフライ・エフェクト』(2004)
主演・製作総指揮は、『スティーブ・ジョブズ』などのアシュトン・カッチャーが務めた。
少年時代、エヴァン(アシュトン・カッチャー)は幼馴染であるケイリー(エイミー・スマート)の元を去るときに、「君を迎えに来る」と約束した。それから、時は流れ別々の道を歩む2人。大学生になり、心理学を専攻するエヴァンは、ある日昔の日記を見つけ、忘れかけていたケイリーとの日々を思い出す。すると、エヴァンの身に“あること”が起こる…….。
タイトルである「バタフライ・エフェクト」は、「蝶が羽ばたきをすると、世界の反対ではトルネードが起こる可能性もある」(些細な出来事が、大きな影響を及ぼすことに繋がる)の意味をもつカオス理論のことを指す。公開当時から、脚本力の高さが話題になった。
『ハッピー・デス・デイ』(2017)
監督は「ゾンビーワールドへようこそ」などで知られるクリストファー・ランドン。主演は『ラ・ラ・ランド』に出演したジェシカ・ローテ。
主人公ツリー(ジェシカ・ローテ)は、キャンパスの女子寮に暮らすイケてる大学生。遊んでばかりの彼女は、誕生日の朝も 見知らぬ男のベッドで頭痛とともに目を覚ます。慌ただしくルーティンをこなし、夜になってパーティに繰り出す毎日を過ごす彼女だったが、ある日道すがらにマスク姿の殺人鬼に刺し殺されてしまう。しかし目を覚ますと、またも誕生日の朝、見知らぬ男のベッドの上にいる。そしてまた同じ 1 日を繰り返し、また殺されてしまうのだったが……。
ホラー映画というジャンルでありながら、「誕生日に殺される」というイベントを繰り返す本作は、まさに「タイムリープ映画」の王道。
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『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2013)
監督は『ラブ・アクチュアリー』などで知られるリチャード・カーティス。主演は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』などのドーナル・グリーソン、『ドクター・ストレンジ』などのレイチェル・マクアダムス。
イギリス南西部に住む青年ティム(ドーナル・グリーソン)は、両親と妹、そして伯父の5人家族。どんな天気でも、海辺でピクニックを、週末は野外映画上映を楽しむ。風変りだけど仲良し家族。しかし、自分に自信のないティムは年頃になっても恋人ができずにいた。そして迎えた21歳の誕生日、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父から知らされる。そんな能力に驚きつつも、恋人ゲットのためにタイムトラベルを繰り返すようになるティム。弁護士を目指してロンドンへ移り住んでからは、チャーミングな女の子メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会い、恋に落ちる。ところが、タイムトラベルが引き起こす不運によって、二人の出会いはなかったことになってしまう。なんとか彼女の愛を勝ち取り、その後もタイムトラベルを続けて人とは違う人生を送るティムだったが、やがてある重大なことに気がついていく……。
「タイムリープ映画」の魅力である、「時間の大事さ」を感じられる本作は、鑑賞後自分の人生について考えてしまう一作。恋愛だけに焦点を当てない物語なので、多くの人が楽しめるはず!
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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014)
原作は、桜坂洋の傑作SF小説。監督は『ボーン・アイデンティティー』などのダグ・ライマン。主演は『ミッション:インポッシブル』『トップガン』など数多くの名作で主演を務めるトム・クルーズ。
謎の侵略者「ギタイ」からの激しい攻撃で、滅亡寸前に追い込まれた世界。戦闘スキルゼロのケイジ少佐(トム・クルーズ)は最前線に送り込まれ、開戦5分で命を落とす。だが次の瞬間、彼は出撃前日に戻っていた。その時から同じ日を無限に繰り返すケイジ。やがて彼は最強の女性兵士リタ(エミリー・ブラント)と出会う。ケイジのループ能力が敵を倒す鍵になると確信したリタは、彼を強靭な兵器に変えるべく、徹底的に鍛え上げる。“戦う・死ぬ・目覚める”のループを繰り返すことで別人のように成長したケイジは、世界を、そしてかけがえのない存在となったリタを守りきることができるのか……。
『ハッピー・デス・デイ』と同じく、とにかく主人公が何度も命を落とす本作。ゲームのようにレベルアップしていくトム・クルーズの姿から目が離せない。
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『ミッション:8ミニッツ』(2011)
主演は『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』『ナイトクローラー』などのジェイク・ギレンホール。
シカゴで列車爆破事故が発生。乗客全員死亡した大事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動する。任務に選ばれたのは、軍のエリートであるコルター・スティーヴンス大尉(ジェイク・ギレンホール)。彼は、タイムリミット8分で犯人を見つけ出さなければならなかった。何度も繰り返される8分間の任務。次第に、彼の中である疑惑が膨らんでいく……。
謎が徐々に解明されていく本作も、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』と同様に任務のために主人公が何度も命を落とす。ひたむきな主人公の姿に、観客は感情移入してしまうはず。
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『僕だけがいない街』(2016)
監督は『ROOKIES -卒業-』などの平川雄一朗。主演は『カイジ 人生逆転ゲーム』『22年目の告白 私が殺人犯です』などの藤原竜也、『ビリギャル』『フォルトゥナの瞳』などの有村架純が務めた。
売れない漫画家の藤沼悟(藤原竜也)は、アルバイトのピザ屋での配達中に何度も同じ時間が巻き戻る「リバイバル」という現象が起きる。周囲の違和感を察知した悟は、交差点に暴走するトラックから小学生を助けるが、その代償として自分がはねられてしまう。病院に付き添ってくれたのはバイト仲間の愛梨(有村架純)。他人に対して距離を置く悟にとって、気後れせずに接してくる特別な存在だ。数日後、何者かに母親が殺され、愛梨も命を狙われる。警察から容疑者と疑われた悟が逮捕される寸前、またしても「リバイバル」が起こり、18年前に巻き戻る。それは、同級生の雛月加代が被害者となった連続誘拐殺人事件の起こる直前だった。29歳の意識のまま、10歳の身体に「リバイバル」した悟は18年前の事件を未然に防ぎ、大切なひとを救うことが出来るのか……。
各マンガ賞にノミネートされた人気漫画(原作:三部けい)の実写化ということもあり、非常に上質なサスペンスに仕上がっている。気になった人は原作も要チェック。
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『TENET テネット』(2020)
監督は『インセプション』『ダークナイト』など数々の名作を作り続けてきた鬼才、クリストファー・ノーラン。
主人公・名もなき男(ジョン・デイビット・ワシントン)に課せられたミッションは、人類がずっと信じ続けてきた現在から未来に進む「時間のルール」から脱出すること。 そして時間に隠された衝撃の秘密を解き明かし、第三次世界大戦の危機から人類を救うことだった。 ミッションのキーワードは「TENET(テネット)」。 突然、国家を揺るがす巨大な任務に巻き込まれた名もなき男とその相棒ニール(ロバート・パティンソン)は、任務を遂行する事が出来るのか……。
公開前から大きく期待された本作は、公開から一ヶ月経った現在(2020年10月25日)も人気は留まらない。複雑なギミック、CGを使わない豪華すぎるアクションシーンの連続に、観客の目は釘付け。「タイムリープ映画」の新たな金字塔と呼べる一作が誕生した。
『君の名は。』(2016)
監督は『天気の子』『秒速5センチメートル』などで知られ、国内外から注目を集める新海誠が務めた。
千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(声:上白石萌音)は憂鬱な毎日を過ごしていた。町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れが強くなっていく。そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。戸惑いながらも、念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。一方、東京で暮らす男子高校生・瀧(声:神木隆之介)も、奇妙な夢を見る。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。彼らが体験した夢の秘密とは……。
日本歴代興行収入第4位を記録した本作は「聖地巡礼」や主題歌・RADWINPS「前前前世」も大きな話題となり、社会現象を巻き起こした。
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『サマータイムマシン・ブルース』(2005)
『夜は短し歩けよ乙女』などで知られる上田誠が脚本を務めた舞台劇を映画化。主演は『ミックス。』『まほろ駅前多田便利軒』の永山瑛太(瑛太)と『のだめカンタービレ 最終楽章前編』の上野樹里。
とある大学の夏休み。SF研究会の部員たちは悩んでいた。クーラーのリモコンが壊れ、使えなくなってしまったのだ。そんな時、彼らは部屋の隅に見知らぬ物体があることを発見。どうやらタイムマシンらしい。そこで、クーラーのリモコンを口実に乗り込んでみるのだが……。
高い脚本力で、「隠れたタイムリープ映画の傑作」と称される本作。今では、映画やテレビに引っ張りだこの俳優たちの若き姿が見られるのも本作の魅力。
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いかがだったでしょうか。アニメから海外超大作まで、幅広いジャンルを取り上げました。理解できなくなってしまっても、鑑賞後に他の人の考察を読んだり、友達と話し合ったりできるのが「タイムリープ映画」の大きな魅力ですよね。
※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年10月28日時点の情報です。