ボクシング初心者でもハマること間違い無し!?感動と熱さを兼ね備えた『サウスポー』

2016.06.03
洋画

邦画・洋画、ジャンルを問わない映画好き

いと

スポーツ映画は不思議なジャンルです。

メインとなるスポーツに詳しくなくても熱くなり、普段試合を眺めている時にはなかなか考えることのないプレイヤーの気持ちが痛いほど伝わってくる。

社会人になって以降、全くスポーツをやらなくなってしまった自分にとって殺し屋によるガンアクションほど遠い世界ではなく、街中で起きる恋愛ほど近い存在でもない微妙な世界を描くスポーツ映画は、何とも言えない没入感に導いてくれます。

サウスポー

Artwork(C) 2015 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.

そんなわけで今回は、今期最高傑作のボクシング映画『サウスポー』の魅力をご紹介したいと思います。

『サウスポー』のあらすじ

40戦以上の連続無敗記録を持つビリー・ホープ(ジェイク・ギレンホール)は圧倒的なパワーで相手を破壊するスタイルでヘビーライト級の王者に君臨していた。

ビリーの代わりに全てを行ってくれる妻のモーリーン(レイチェル・マクアダムス)と娘の3人で幸せな日々を過ごしていたが、ビリーの短気な性格が災いしモーリーンがこの世を去ってしまう。

ボクシングライセンスの剥奪、娘との別居命令。妻の死を契機とし、全てが崩壊していくビリーは大切なものを取り戻すために再び立ち上がることを決意する……。

主演はあのカメレオン俳優ことジェイク・ギレンホール

ジェイク・ギレンホール2

出典:https://www.flickr.com/photos/everydaypants/5287625670/sizes/z/

以前ご紹介させていただいた通り、筆者は大のジェイク・ギレンホール好き。

普段あまりボクシング映画を見ない筆者が試写会に足を運んだ理由は彼が主演だからなのですが、やはり今回も「ジェイク・ギレンホール主演作品にハズレ無し」と言うジンクスは健在でした。

ナイトクローラー

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なんと今作はジェイクが戦慄の事件専門パパラッチを演じた『ナイトクローラー』の次に撮影された作品で、『ナイトクローラー』で12キロの減量をしたジェイクは『サウスポー』のために8ヶ月で7キロの増量と筋肉のビルドアップを実行。パワー系のボクサーとして充分に説得力のある力強い肉体を披露してくれています。

そして、彼の魅力は肉体改造だけでなく間違いのない演技力にもあります。短気な部分を除けば、基本的に善人であるビリー・ホープが自らのせいで家族を犠牲にしてしまった罪を背負い生きる様子はジェイクの演技があってこそでした。

ボクシング映画初でも最高に熱くなれるボクシング映画

先述したように筆者はボクシング映画をほとんど見たことがありません。

伝説とさえ言われるボクシング映画『ロッキー』すら通して見たことがない自分は正直に言って『サウスポー』を楽しめるか不安でした。

ボクシング

出典:https://www.flickr.com/photos/superwebdeveloper/5541296392/sizes/l

しかし、今作はボクシング映画をほとんど見たことのない初心者の筆者でも、思わずボクシングにハマってしまうほどの熱いボクシング映画でした。

なかでも、ディフェンスなんて知らずただ相手をそのパワーで攻撃するスタイルのビリーが、妻の死をきっかけに己の短気を直し、戦闘スタイルもディフェンスやスウェーなどを取り入れたオールラウンダーに変化していく様子はとても印象に残っています。

その様子が素人ながら面白く、帰宅後はパッキャオやメイウェザーなど実際の選手の動画を漁るように見始めるようになってしまうほどでした。

既存のボクシング映画のイメージとは違う温かな師弟関係

ボクシングやスポーツ映画に限らず、映画のなかでのコーチというと鉄拳制裁であったり口喧しく選手の失敗をなじりながら成長させていく過激なイメージがどことなくありませんか?

『サウスポー』ではビリーのコーチであるフォレスト・ウィテカー演じるティックは従来までのコーチ像と違いビリーの怒りを包み込むように感じ取り、自身の教えられる全てを与えていく温かな関係性で師弟関係と言うより友人のようなもっと近い関係性にすら思えます。

『セッション』のような罵倒系コーチに嫌々してしまった方は、こちらのコーチに癒やされてみるのも良いかもしれません。

感動は是非映画館で

スポーツ映画と聞き「試合に勝つ感動しか無くて深くない」と思う方もいるかもしれません。実はそんな人にこそ今作はオススメしたい映画。

自分のせいで妻が死んでしまったと思い、その罪の意識に潰され始める元王者が前に踏み出すために勝利を求める……試合に勝つだけではない深いメッセージ性がこの映画にはあります。

そんな熱気や感動を与えてくれる映画『サウスポー』は6月3日より全国で公開です。

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  • saya
    5.0
    えぐい。 めっっっっっちゃくちゃ感動した。 今までで1番レベル。 家族愛、親子愛、 最後の試合はほんまにあんなにテレビに張り付いて見たん初めて。 汗かいた。緊張した。 ほんまに良かった!!!!
  • westwood
    3.1
    「自分、不器用ですから」な生き方しかできないジェイク・ギレンホールの映画。 人生V字回復ストーリーな映画がすきな人とか、出演してる俳優がすきな人は楽しめると思う。
  • りょうじ
    4.0
    泣いた 絶望からの復活の物語
  • 三ツ星だんご
    3.8
    泣けなかった
  • ねぎお
    4.0
    観ていない方には是非おススメしたい映画です。 「チャンプ」「ロッキー」「あゝ荒野」・・・・ ボクシング映画は数多く、文脈もまあまあ近しいものになる中、さすがだなあ。貧困、崩壊した家族などアメリカが抱える社会問題を背景にして登場人物たちが強く変貌するドラマ。アントワーンフークア監督って自身ボクサーらしいですね。そして同い年。ボクシングの試合の迫力の秘密はそんなところにあったんですね。 (・・ってこれ、そもそもは「チャンプ」のリメイクから話が始まったようですね!そして音楽を担当したエミネムの半生をモチーフにオリジナルストーリーにしていったと。役名なんだっけと公式サイト見に行ってびっくり!) 最後ミゲルとのクライマックス。11Rで選手目線での映像も何度かインサートされ、臨場感が究極に高まりましたね。そして満を持してのサウスポー作戦はわかっていても興奮させられました。 ストーリーもトレーナーのティック(フォレストウィテカー)がいい味、いいアクセントですよね。 個人的にこの映画観るに当たり、 ジェイクギレンホール + レイチェルマカダムスこの二人の共演は化学反応をみせるのかどうか!?というところでしたが、まさかモーリーンがこんな設定だったとは!そして演技と言う意味では前述フォレストウィテカーと娘役が迫真の演技。娘の心の揺れが表現されたことに驚き、同時に泣かされてしまいました。父の困惑、成長。そして今にも壊れそうな娘の孤独、寂しさ・・。 《以下詳細に触れますので観た方のみ読んでいただければ幸いです》 妻モーリーン(レイチェルマカダムス)が撃たれた理由ですけど、プロモーターのジョーダンが試合をさせようとしないモーリーンを疎ましく思ってやらせたのかなと想像して観ていましたが、最後もそのあたりに触れずに終わってしまいました。 で、今一度ビリーとミゲルの喧嘩を見直すと、派生してビリーの仲間とミゲルの弟ヘクターももみ合い、《ビリーの仲間が何かを見て反応して自身も銃を抜き、よけたところで銃声が響く》んですね。カメラには映っていませんが、ヘクターが興奮して撃った弾が、その仲間によけられて後ろにいたモーリーンに当たってしまったということなんでしょうね。そしてミゲルが弟に何やってんだ!と言いながら証拠の銃を受け取り、別の仲間に処分しろという意味合いで渡す描写もありました。おそらくビリーもわかっていて、施設の仲間だから、そしてモーリーンが戻ってくるわけじゃないので警察にも言わずにいたのでしょう。 このあたりに現実を感じました。
「サウスポー」
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