『レジェンド 狂気の美学』で観せた、トム・ハーディのMADな美学に注目!

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6月18日に映画『レジェンド 狂気の美学』が公開されました。

レジェンド

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こちらの作品、全国19館と小規模での上映ではありますが、是非注目してほしい作品です。

その理由は何といっても主演のトム・ハーディとトム・ハーディの演技合戦!…トム・ハーディを2回記載したのは間違いではありません。

今作の最も注目すべき点、それは主人公の2人をトム・ハーディが一人二役で演じていることなのです!

以下では筆者の視点から今作の見どころを皆さんにお伝えしていきたいと思います。

レジェンド インフォグラフィック

近年話題作に引っ張りだこのトム・ハーディ

トム・ハーディといえば、近年最も注目すべきイギリスのスター俳優と言っても過言ではないでしょう。

2015年公開の『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』『チャイルド44 森に消えた子供たち』そして日本でも大ヒットを記録した『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

そして2016年公開『レヴェナント:蘇えりし者』と次々話題作に出演し、その演技力は国内外で高く評価されています。

そんなトム・ハーディが『レジェンド 狂気の美学』で演じたのが、1960年代にイギリスの裏社会帝国を築き上げた実在する双子のギャングです。

イギリス犯罪史上の伝説のギャング、クレイ兄弟

1960年代、スウィンギン・ロンドンと呼ばれ、アート、ファッション、ロックなど様々な文化で煌めくイギリスが物語の舞台です。

華やぐイギリス社会の裏側では、ありとあらゆる悪事に手を染め、ロンドン全域を支配下に収め、警察でさえその存在を制御できないクレイ兄弟率いるギャング集団が存在していました。

腕っ節が強く、才知に長け(さらには誰もが認めるスマートなイケメン!)、カリスマ性に溢れた兄レジナルド(レジー)と、心を病み、キレやすく、精神安定剤を手放せない弟のロナルド(ロン)。

この作品ではこれまで様々な書籍や映画でも取り上げられ、イギリス史上最も有名なギャングとしてその名を馳せた二人の栄光と衰退を、レジーの妻フランシスがモノローグ形式で語り、描いています。

トム・ハーディ vs トム・ハーディ

見どころは何と言ってもトム・ハーディの演技です。一卵性双生児の双子でありながら、全く対照的な二人の演じ分けには、予告公開時から期待が高まっていた人も多いのではないでしょうか。

筆者もそのうちの一人ですが、実際に作品が公開され、その演技を目の当たりにし、正直驚きました。

同じ画面に映るトム・ハーディ(レジー)とトム・ハーディ(ロン)は同じ顔でありながら全くの別人! もちろん、メイクや衣装の効果もあるのですが、体格、表情、声、細かい仕草、目に見えないオーラまでもが同一人物が演じているとは思えません。

トムハーディー

特に作品後半で二人が激しく兄弟喧嘩をするのですが、一人二役で殴り合う演技に息をのみながらも、思わず吹き出してしまう兄と弟の掛け合いは必見です。

今作は極悪ギャングの話なのですが、その人間性の部分に着目した作りになっています。

性格が全く違う二人が、自身の描く生き方の美学を追求しながらも、双子の片割れとして互いが互いへ抱く、愛しさともどかしさ、またそれぞれの生き方の不器用さが繊細に描かれています。

家族として切りたくても切れない複雑な関係を見事に演じ分けたトム・ハーディに是非ご注目ください。

バイオレンスNGなあなたでもきっと大丈夫!

トム・ハーディの演技力のすばらしさは分かった、、、けど、私、バイオレンスやサスペンス映画は苦手……という方も多いかと思います。

裏社会、ギャングがテーマということで、暗い印象、銃でバンバン、血みどろなイメージを抱いてしまうかもしれませんが、先述したように、本作はレジーの妻フランシス目線で物語が進行していきます。

そのため、よくあるギャングものの作品に比べると過激描写は控えめです。(所々に喧嘩や銃を用いたシーンがありますので、本当に苦手な方はご注意ください)

フランシスから見たレジーは、ロンドンの裏社会に君臨し誰もが恐れるギャングである一方で、華やかなショービジネスや、芸能界やセレブ界との交流も深く、愛する女性のためにまっとうに生きたいと努力する心優しい一人の男性でもあったのです。

破天荒な弟や、裏社会のしがらみから抜け出せず葛藤するレジーと、それを見守り、共に生きようとした女性。

美しくもはかない恋愛映画という視点でこの作品を鑑賞するのもおもしろいかもしれません。是非恋愛映画好きの方にもオススメしたい作品なのです。

脇を固めるイギリス若手俳優と作り込まれた世界観にも注目

また、この作品ではレジーの妻フランシスを『ゴット・ヘルプ・ザ・ガール』エミリー・ブラウニング、ロンの恋人役(ロンは同性愛者)には『キングスマン』タロン・エガートンとイギリスの若手注目株が好演しています。

エミリータロン

エミリー・ブラウニングのツィギーファッション(レジーの母にはインコのようだと言われていましたが、筆者は大好きです!)や、タロン・エガートンの英国スーツの着こなし(キングスマンでも世の女性を虜にしたイケメンタロンのオールバックに蝶ネクタイ姿!)、また、クラシックなロンドンの世界観、音楽、華やいだクラブシーンにも注目して観てくださいね。

補足:劇中、トム・ハーディがトム・ハーディに向かって言う「Are you mad?」になぜか筆者はにやにやしてしまいました。

公開されたばかりの本作、トム・ハーディファンはもちろん、気になった方は是非劇場に足を運んでみてくださいね!

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  • ビリケン
    3.5
    60年代ロンドンを牛耳った双子ギャングの実録ドラマ! 60年代、頭脳派のレジーと命知らずのロンによる双子のギャング、クレイ兄弟が裏社会を支配していた。レジーが部下の妹フランシスと恋に落ち、、 何より、1人2役をこなしたトム・ハーディが凄くかっこよかった。破滅的な生き方、狂気に満ちた顔などまさに男が惚れる男である。 貴族と罪人には共通点がある。彼らはわがままで飽き性でろくに働きもせず金を欲しがる。ひいては中産階級の規律や倫理観は無視して己の欲に従い人生のルーレットを廻すのだ。
  • まみあつ
    3.5
    ちょっと何回か観るの止めようかと思う独特の雰囲気だったんだけど、逆にそれがクセになってしまって最後まで観ちゃいました。笑 2人が最近まで生きてたのがびっくり。 レジーとフランシスの幸せで平凡な家庭も見たかったな~。
  • 滑頭
    3.6
    『ブロンソン』と肩を並べるトム・ハーディ充映画だった。 何より一つの映画で二種類のトム・ハーディが楽しめるなんて、なんてお得な映画だ!! セットのデザインや色の使い方、衣装などの映像の雰囲気、音楽の使い方、ユーモアのセンスなんかも僕好みで、良かった。 『グッド・フェローズ』を想起させるような長回しも。 全体的に演出が凝っていて良かった。ちょっと下手かな?と思うところもあったけど。 それにしてもタロン・エガートンはやはりこんな脇役にしておくにはもったいない俳優だ。演技は良かったんだけど、どうしてもスター性がにじみ出てしまってる。 2016/07/01
  • K子
    3.7
    一人二役なのに全く違う人に見えるし、イカれた家族がいるところに嫁いでは行けない事を強く再確認した
  • 小林裕規
    3.8
    実話系。1960年代ロンドン。伝説のギャングクレイ兄弟の話。 トム・ハーディが1人2役。歴史の勉強になる。
レジェンド 狂気の美学
のレビュー(8813件)