新たな才能と出会える9日間!7.16~「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」開催

人との出会いに日々感謝(ライター・編集)

大久保渉

「新たな才能の発掘と育成を目指す」

今年で第13回を迎えるSKIPシティ国際Dシネマ映画祭が、7月16日(土)から24日(日)にかけて、埼玉・SKIPシティほかにて開催されます!

本映画祭の見どころは、なんといっても国内外から集まった力作・注目作が競い合うコンペティション部門です。

今年は過去最多となる世界88の国と地域から900本以上の作品がエントリー。その内の36本がノミネート作品として上映されます。

ここでは「長編部門」「短編部門」「アニメーション部門」と、それぞれ気になる作品をいくつかピックアップしながら簡単にラインナップを紹介していきたいと思います!

メイン

出典:http://www.skipcity-dcf.jp/about.html

長編コンペティション部門

日本国内からは、『見栄を張る』(藤村明世監督)、『いたくても いたくても』(堀江貴大監督)、『園田という種目』(太田真博監督)の3作品がノミネート。

見栄を張るは、若手監督育成プロジェクト「CO2」の助成+クラウドファンディングでさらに約95万円の支援と声援を受けた注目作であり、今年の大阪アジアン映画祭でのワールドプレミアでは前売りの段階でチケットが完売するほどの人気を集めた1作です!

見栄

(『見栄を張る』―人間誰しも、どこかで見栄を張って生きている。それは、死ぬときも― (C)Akiyo Fujimura)

そして、海外からは9作品がノミネート。ベルギーやノルウェー、イタリアなどの他、普段触れる機会の少ないバヌアツやキルギスで製作された映画など、ロケーションや俳優の演技を含めて、未だ観たことのない映像表現に惹きつけられる傑作が揃っています。

タンナ

(『タンナ』―南太平洋バヌアツで起こった悲しい物語。実話をもとに描かれる、秘境の恋― (C)2015 Contact Films)

そしてさらに、今回インドから初のノミネートとなった映画『ニュー・クラスメイト』は、インド映画界のスター俳優アーミル・カーン(『きっと、うまくいく』主演等)が以前からイチオシしていたという感動作であり、映画ファンたちの間でも日本公開が待ち望まれていた作品です。

ニュークラスメイト

(『ニュークラスメイト』―未来への希望を捨ててはいけない。身分も学歴も超える、母の愛―(C)Films Boutique)

短編コンペティション部門

「日本の若手映像クリエイターの登竜門として注目を集める「短編部門」では、146作品の応募の中から12本が選出。コメディ、青春ドラマ、サスペンス、ラブストーリー等々、今後の日本映画界の未来を担う監督たちによる力作・快作が揃っています。

高岡奏輔、津田寛治、志賀廣太郎、高杉真宙、松原菜野花、柳英里紗ら、スクリーンを彩る俳優陣による演技にも注目です!

ピンパン

(『ピンパン』 ―柳英里紗主演。打ち込んで、ぶつける、卓球映画―(C)DEEP END PICTURES Inc.)

ファイブ

(『FIVE PERCENT MAN』 ―高岡奏輔主演。インディペンデント映画業界の理想と現実、その先には?―(C)2016 Koto Production Inc.)

現在CXで放送中のTV番組「ワイドナショー」に出演して話題を集める現役女子高生・青木珠菜、長谷川ニイナによる瑞々しい演技がひかる『夕暮れの催眠教室』もおすすめです!

ゆうぐれ

(『夕暮れの催眠教室』 ―あまく切ない高校生の恋愛模様は、放課後の理科室で操られる―(C)inoue hiroki)

アニメーションコンペティション部門

今年のアニメーション部門では、世界的な活躍をみせる監督によるクリエイティブなアート作品から、CG、ストップモーションアニメーション、思わず笑ってしまうストーリー性に富んだ作品まで、多彩な12作品がノミネートされています。

「わき毛」に憧れる中学生女子の悶々とした気持ちを愛おしく×おかしく×甘酸っぱく描き出した『こんぷれっくす×コンプレックス』。

コンプレックス

(『こんぷれっくす×コンプレックス』 (C)PANPOKOPINA)

お尻の穴に隠れていたい女の子の恋心、独占欲、嫉妬心、罪悪感がとめどなく溢れ出し渦巻いていく『MASTER BLASTER』(菅原信介のデビューアルバム「ときめきスイッチ」に収録される同名曲のミュージックビデオ)等々、必見の快作が揃っています!

マスター

(『MASTER BLASTER』 (C)Sawako Kabuki)

その他、特別招待作品、昨年の大ヒット作品も上映されます

本年から始まる新企画の「特別招待作品」部門では、、2016年のベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞、悠久の長江を映像美で魅せる恋愛映画『長江図』と、中国・ドイツ合作のラブコメディI PHONE YOU』の2作品が「中国映画特集」として上映されます。

ちょうこうず

(『長江図』 (C)Ray International (Beijing) LTD.)

i phone

(『I PHONE YOU』 (C)Ray International (Beijing) LTD.)

そしてまた、昨年話題を集めた長編アニメーション心が叫びたがってるんだ。』『バケモノの子』の上映、『海街diaryのバリアフリー上映も行われます! お子様連れ、ご家族連れ、どなた様でもぜひこの機会に!

ここさけ

(『心が叫びたがってるんだ。』 (C)KOKOSAKE PROJECT)

 

その他、つみきみほが主演を務めるオープニング作品『話す犬を、放す』の上映や、

話す犬

(『話す犬を、放す』 (C)2016埼玉県/SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ)

映画祭の会場となる埼玉・SKIPシティで催される夏祭り、各種イベントなど、まだまだ見どころ・遊びどころはたくさんありますので、映画祭の公式HPをチェックして、ぜひ埼玉県は川口市まで足をお運んでみてはいかがでしょうか。

「新たな才能と出会える9日間!」をお楽しみくださいませ!

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 開催概要

■会期:2016年7月16日(土)~7月24日(日)

■会場:SKIPシティ 映像ホール、多目的ホールほか(川口市上青木3-12-63)

 【サテライト上映】彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市上峰3-15-1)[7月17日・18日のみ]、こうのすシネマ(鴻巣市本町1-2-1エルミこうのすアネックス3F)[7月17日・18日のみ]

■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会

■公式サイト:www.skipcity-dcf.jp

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  • なごむ
    3.0
    違和感あったいろんな意味でおもしろい
  • koo0730
    3.4
    企画性があって、目のつけどころがすごく良かったが、演出が詰め切れていない感をかなり感じた。主演の久保さんは初めて見たが、透明感ある感じでこれからにとても期待。全然違う役をやってほしい。
  • SirinyaSuriyam
    4.0
    泣やて初めて知った
  • KKMX
    4.6
    鑑賞前から良い映画だと想像していましたが、想像以上の秀作。はっきり言って、たいへん好みの映画でした。 目利き揃いのフォロイー様方が誰もレビューを挙げていないのが不思議なくらいの良作です。 主人公・エリコはオーディションでも中途半端な演技しかできない女優崩れ。でも周囲には、それなりのポジションですよ、と見栄を張っている。同棲している男も芸人崩れで優しいだけのクズ野郎でヒモ同然。 このように人生をガチで生きていない女・エリコが姉の死をきっかけに故郷に帰省し、姉の職業だった『泣き屋』に挑戦し、人生を見つめ直す…というストーリーでした。 本作はよくあるダメ女の再生物語です。しかし、死と向かい合うことで再生に向かう流れが本作をとてもリアルで特別なものにしていると感じました。 姉の死と出会うまでは人生としっかり向かい合うことができず、いたずらに月日を消費していたエリコ。しかし、姉の死によって、自分の核とつながり直すタイミングが訪れました。死は人生の有限性を突き付けてきます。自分にとって何が大事であり、何が本質的であるか。自分には何ができ、何を求めているのか。 親戚に煙たがられているエリコは、葬儀を終えてすぐに東京に戻ることもできました。本人もそのつもりだったのでしょう。実際、その方が楽なはず。しかし、彼女はしばらく故郷に残る選択をします。残された姉の子・カズマを残していけないことが理由であろうと思われますが、それだけではないのでしょう。 エリコの心の奥底にあるアンテナが、姉の眠るこの地に残ることこそが有意味な生につながるのではないか、と感じたからだと思います。それは合理的に説明できる薄っぺらなものではない。彼女の中の意味ある人生を生きたいという渇望が彼女をとどまらせたように感じました。東京に戻ったら、またこれまでと同じ意味のない生が待っているだけですから。 エリコの姉は葬式で涙を流す『泣き屋』という仕事についていました。エリコは女優なので、自分にもできると思い、姉の師匠の下で泣き屋に挑戦します。 しかし、師匠はエリコを一喝。偽の涙を流すことが仕事ではない、かつて存在していた人がいた、それが失われたことを周囲に伝える事が泣き屋の仕事なのだ、と。 エリコは女優の仕事でも、偽の涙を流していたのでしょう(だから行き詰っていた)。『偽』は本作のキーワードです。英語タイトルも『Eriko, Pretended』。 死と向かい合わなければ、人は偽りの人生を生きてしまうのかもしれません。日々は続いていき、それが変わらず続くような錯覚を覚えます。日々をやり過ごすためにごまかすことも多々あるでしょう。エリコだって、上京した当初はほんとうの人生を生きたいと思っていたはず。しかし、徐々に本質を見失い、ズレていってしまった。修正できずに核を失ったのだ。つまり、偽の人生を生きることとなったのです。 エリコがハデに泣きすぎる・仕事をナメているバイトっぽい泣き屋に対して激しく苛立つシーンがありました。それは自分の姿を見たからです。自分はあんな風に生きていたのか、と突き付けられた気持ちになったのでしょう。 物語は淡々と進み、エリコのドラマチックな変容はわかりやすくは描かれていません。 しかし、エリコは存在していた人が失われたことを周囲に伝える泣き屋の仕事に真摯に向かい合い、クライマックスではそれが見事に描かれていたと感じました。とても静かに自分の核とつながり直していくエリコ。その生まれ変わっていく姿には、感動を覚えざるを得ませんでした。 正直、詰めが甘いところもあり、粗っぽい造りの映画だと思います。カズマの行く末はややご都合主義だし、泣き屋についても死と生をつなぐ僧侶的な側面は説明台詞だけて終わっていたと感じました。 しかし、死と向かい合い生を生き直すという本作のテーマは実に丁寧に描かれており、結果的にとても繊細な名作であった、と実感した次第です。 演者について。主演の久保陽香さんの透明感がハンパではなく、儚い美貌とあまりにも長く美しい黒髪に一瞬でヤられてしまいました。上映後にトークショーがあったのですが、ゆる〜い関西弁がとてもキュートで、すっかりファンになりました。 藤村監督はカッコいい女性、という印象でした。まだ20代とのことで、今後がたいへん楽しみです。 本作には、ペヤングに生姜を入れて食べるシーンが繰り返し描かれます(これがまた旨そうなんですね)。 トークショー後にパンフとともにペヤングが売られており、当然購入したところ、なんと藤村監督がペヤングにサインしてくださいました! 逆に食べられなくなっちゃったと思いましたが、結局生姜をブッ混んで食べました。生姜入りペヤング、めっちゃ旨かったです!
  • みつ
    3.7
    日頃から見栄を張りがちな自分には、主人公の見栄の張り方がとても痛く、心に痛く……。 だからこそ、主人公がゆっくりと静かに確かに 変わって行く姿に心の奥がぎゅっとなるのを感じた。 泣き屋という仕事が珍しいからこそもっと描いてほしいとも思ったけれど、 涙を流す浄化作用に似て 鑑賞しながら見栄っていう凝り固まったものがほぐされ浄化されていくようだった。 監督やキャストの人柄が滲み出るような 優しさの伝わる日本映画です。
「見栄を張る」
のレビュー(263件)