ミュージカル界のラーメン二郎!?歌とダンスがマシマシ映画『ABCD』

Why So Serious ?

侍功夫

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『ステップ・アップ』『ダンス・レボリューション』『ストンプ・ザ・ヤード』などなど、若者が恋やダンスに青春を賭けるアメリカ産ダンス・バトル映画はティーンを中心に人気を博し「ダンス・バトル」という概念と共に世界へ拡散しました。もちろんインドへも。

ミュージカルでダンスの喜びを表現!

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出典:https://en.wikipedia.org/wiki/ABCD:_Any_Body_Can_Dance

『ABCD(Any Body Can Dance)』はダンス・バトルのチャンピオンとして、さらなる連覇を目指す大手ダンス・スタジオと、チームをチャンピオンに導いたにも関わらずスタジオを首になった振付師の対立を中心に、ダンサーたちの青春や挫折を描いています。

主人公の振付師を演じるのは実際にインド映画界でミュージカル・シーンの振付師として活躍し「インドのマイケル・ジャクソン」の異名を持つプラブデーバです。クネクネとした身体さばきと切れのある変則的な動きは、クレジットを見なくても彼の振り付けとすぐ解るほどの記名性とオリジナリティで知られています。本作でも彼の独特で圧倒的なダンスが見せ場の一つになっています。

さて、インド映画と言えば「唄って踊る」が代名詞です。悲しさや喜びを詩情あふれる歌詞にのせて唄い、さらに踊りで表現します。本作も唄って踊るインド映画フォーマットに乗っています。

つまり、ダンス・バトルに賭ける若者の青春をミュージカルで表現しているのです。結果、ダンスの合間にミュージカルが差し込まれるという、ラーメン二郎でヤサイニンニクアブラマシマシでオーダーしたようなコッテリとした作品になっています。

「ダンスの自由」と「ダンスの統率」

また、本作の白眉は「ダンス」の意義について描かれているところです。我々がダンスを観賞するときに「素晴らしいな」と感じるのは、大勢のダンサーたちの一糸乱れぬ統制の取れた動きを見た瞬間です。逆に、クラブやライブ会場で自分が踊る時は何にも囚われずに自由に身体を動かす解放感こそがダンスの魅力です。

ダンスとは統制か?解放か?その解答を見せるラストには落涙必須でしょう。

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  • てる
    3.8
    なんというか物凄くわかりやすい作品だった。起承転結がしっかりしていて、真っ直ぐな素直な作品だった。最近はこの手のド直球な作品は煙たがれるが、そもそもこういった素直な作品の派生が今のような捻りがある作風になっているのだ。原点の作品だと思う。 面白かった。 なんのストレスも感じずに脳ミソを空っぽにして見れた。 スポ根という言葉はもはや死語なのかもしれないが、スポ根ってこういうわかりやすい物語だったよね。 この作品は大会に出るとか、大きな勝利を手に入れるといった派手な内容ではない。だが、それこそが観客の胸に残るのかもしれない。誰もが経験出来そうな、とは過言だが、誰もが共感出来そうな話しというのがポイントなのかもしれない。 やはり、語らなくてはならないのが、音楽とダンス。 絶対どこかで聞いたことのある曲だった。というかこの作品をどこかで観ていて、その曲が頭に残っているのかもしれない。名曲だと思う。一度聞いたらしばらく頭から離れない。 ダンスは正直わからない。わからないけど、カッコよかったし、美しかった。たぶん、この時代では斬新なダンスだったんだろう。 撮り方も上手かった。 お尻、お尻、お尻とダンスのときはまずお尻ばかり映していたが、それがエロだけではない。それは鍛え上げられた引き締まった身体というのもあるだろうが、陰影のある画作りがそうさせるのだろう。 この監督はその陰影の強い画を好んで撮るらしく、その特徴が濃く出ていたし、それがスタイリッシュでカッコいい作品に仕上がっていた。 疲れているときや、初心を忘れそうになったときに度々見返したい作品だと思う。 アレックスは若さゆえの衝動的な部分があったり、精神的に未熟で不安定だったりと、青臭い。だけど、若いからこそ純粋で、それでいてがむしゃらだ。 そういう所を観ていると、こちらも頑張らねばと励まされる。自分は初心を忘れて怠けていないかとか、純粋に真っ直ぐに楽しむことが出来てないかとか、様々なことを感じる。アレックスを見習わなければと思うのだ。 そんな瑞々しい作品でした。
  • shimachan
    -
    フラッシュダンスにインスパイアされて作ったという靴下から知った作品🧦ものすごくよかった···✨全体的におしゃれでこの時代の映画の雰囲気って大好き。主人公の役柄が女心をよく映し出していて、共感できた。1秒も見逃したくない、終わってほしくないと見入った珍しい作品❣️私の好きな映画ランキングにランクイン👑
  • 黒糖わらび餅
    -
    昔ララランド観だ後に、 母に勧められたもの 80年代、最高!!!!💜
  • RumNekko
    4.2
    この映画当時流行ったなぁ。 時代は『MTV』全盛期。『YouTube』とかの前の時代。 アイリーン・キャラの “♪フラッシュダンス...What a Feeling” と マイケル・センベロの “♪マニアック” がMTVで映画のシーンとともにガンガン流れる。魅力的な曲とダンスシーンで映画館に引き寄せられた。 背中で回ったりするストリートダンスもこの映画で初めて見た。爽快感がありハッピーなエンディング。95分という見やすい上映時間。映画館は若者で一杯だった。 実際はイェール大学に入学したての新人ジェニファー・ビールスが昼は溶接工で夜はバーのダンサー役。可愛らしかったー。バレエなど正式なレッスンを受けてないコンプレックスを跳ねのけダンサー養成所のオーディションを受けようと‥。 椅子に座って上から水がバシャーのシーン印象的だったー。TDLでミニーマウスもやってた。
  • えすえす
    3.4
    夢を捨てることは死ぬことと同じだ
フラッシュダンス
のレビュー(16845件)