「007」シリーズ、ボンド交代?で気になる“ボンドボーイ”Qのセクシュアリティ

腐女子目線で映画をフィーチャーしてみる。

阿刀ゼルダ

ダニエル・クレイグ続投を支持したい腐女子的理由

前作『007 スペクター』でダニエル・クレイグがボンド役を引退すると報じられた「007」シリーズ。
次期ボンド候補として、マイケル・ファスベンダートム・ヒドルストンなど、日本でも人気の英国俳優陣の名前が挙がっていますが、当面ダニエル・クレイグ続投という線もかなり有力のようですね。

ボンドボーイ

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個人的には、クレイグ続投大歓迎!
芸術的なまでに美しいブルーグレイの瞳! オトナの男の色気……そしてもうひとつ、“ボンドボーイ”との呼び声が高いQとの相性が最高という意味でも。

毎回話題となる“ボンドガール”は、言わずもがなボンドのラブアフェアのお相手。男はありえない?
いいえ、このセクシュアリティ多様性の時代、もはやそんな制約はありませぬ。
少なくとも、Qをゲイだと思っている人は多いのでは?
なんてったって、扮するはベン・ウィショーですものね

ボンドボーイ
『劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/リチャード二世』のベン・ウィショー。

ご存知の方も多いと思いますが、ベン・ウィショーはゲイであることを公表しています。
ベン・ウィショーが演じる華奢で頼りなげなQは、精悍なクレイグ・ボンドとのルックスの相性、年齢のバランスとも抜群。
クレイグ続投なら、次回作でもQの“ボンドボーイ”的存在感が100%活きる気がします。

『スカイフォール』では、ボンドのセクシュアリティが話題に

スカイフォール

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ちなみに、ベン・ウィショーがQとして初登場した『007 スカイフォール』では、ダニエル・クレイグ演じるボンドと敵役シルヴァ(ハビエル・バルデム)との聞き捨てならない意味深なやりとりが話題に。ボンドのバイセクシュアル説が浮上した作品でもあります。

問題のシーンは、シルヴァに拉致されたボンドが、彼と対峙する場面。
椅子に縛り付けたボンドの膝を、シルヴァはかなりねっとりした手つき(!)で撫で上げます。
シルヴァはホモセクシュアルなムードを醸し出しながらボンドの反応を楽しんでいる様子……ところがボンドは、
「こんなの初めてじゃないし」
と涼しい顔でシルヴァのセクハラを切り捨てます。

えええ? 「初めてじゃない」とは……!?
これは、全世界からツッコミが入って当然の事態です。

後日ダニエル・クレイグが「ボンドはゲイではない」とバイセクシュアル説を否定したことで、初代ボンド以来の「無類の女好き」という路線はかろうじて守られたわけですが、揺るぎなかったボンドのセクシュアリティに『スカイフォール』が思いがけない波紋を投げかけたことはたしか。
本作でのベン・ウィショー版Qの登場も、何やら意味深なものに思えてきますよね。

『スペクター』でのQの意味深発言の真意は?

Qはベン・ウィショーだからゲイのイメージを持たれているだけ? それとも裏設定としてもゲイなんでしょうか?
実はQちゃん、『スペクター』の中でセクシュアリティに関わりかねない発言をして、海外ではちょっとした話題になったようなんです。
その発言というのが、ボンドに対するこちらのセリフ↓

“M wants my balls for Christmas decorations.” 

直訳すると、「M(レイフ・ファインズ)はボクのballsをクリスマスの飾りに欲しがってるんだ」

ボール? ああ、クリスマスツリーに飾る丸いやつでしょ? と軽く流しちゃいけません。

クリスマスツリー2
(C)photolibrary

“balls”には、男性の体の一部の意味があります。そう、ニコイチなので複数形なんですね……画像はお見せしませんけれど。

このセリフ、字幕では省略されていたために、日本ではほとんど話題になりませんでしたが、こういう微妙な部分こそ、華麗に翻訳していただきたいところ……一見些細なセリフでも、今後の伏線になる可能性はありますからね。

それにしても、ただでさえひじょ~に思わせぶりなセリフが、それを放った主がQだということで一層意味深に。
当然Mのセクシュアリティも揺らぎ始めるし、聞きようによってはQがボンドにさりげなくアプローチしているようにも?(はたまたQの単なる天然発言のようにも?)
製作者サイドの事情を深読みすれば、ボンドの女好き路線を死守する代わりに、QやMのセクシュアリティに注目を向けさせた、とも受け取れます。

Qは「007」シリーズのダークホース?

ベン・ウィショーは、セクシュアリティを生かして独自のポジションを確立しているだけでなく、舞台で鍛えた演技力に定評がある人気俳優。それだけに、Qは存在感もなかなかです。
しかも、ここ数作の傾向として情報システムがストーリー展開上重要な要素になっていることを考えると、システムのスペシャリストであるQは今後ますます活躍する予感……そして、スパイものでは、存在感ある人物ほど敵役に転じる可能性が高くなる、という意味でも、注目したい人物です。

はたして、『スペクター』でのQの発言は、次回なんらかの展開につながるんでしょうか?
気になる次回作『Bond 25(原題)』の公開は、2019年秋以降とか。

まだまだ先で待ちきれないほどですが、過去作の未回収ネタを拾いながら次の展開を予想するのも、続編を待つ時間の楽しみのひとつですよね。

 

※2021年9月28日時点のVOD配信情報です。

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  • ガシソレ
    2.9
    開始すぐのアクションシーンから面白く、「これ絶対面白い映画だ!」と期待させる。 毎回だけどオープニングムービーはとにかくカッコよく、アクションシーンは全体的に良かったけど、しかしそれ以外が長く、たるい。80分くらいに編集してくれたら3.4点はあると思った。
  • OKUC51
    -
    GOOD
  • mikanmcs
    4
    「暗殺の森」「影の軍隊」とヘヴィーな作品が続いたので、バランスを取るべく王道作品を久々に鑑賞@アマプラ。「ノー・タイム・トゥ・ダイ」で???だった点が今更ですが答え合わせできました。(両作、間が6年も空いているんだもん、覚えてらんないよ!「ノー・タイム・トゥ・ダイ」冒頭でレア・セドゥ出てきた時、誰だっけ?と思ったもんなあ。その点、先日のジョン・ウイックは冒頭に「おさらい」が付いていて親切でしたね) 冒頭のメキシコ「死者の日」に始まり、ローマ、アルプス、ロンドン、モロッコ、アフリカ。。。観光映画として100点満点の出来でした。アクションも文句なし。旧型のロールスロイスやアストン・マーチン、列車内の死闘など過去作の引用も往年のファンにはうれしい限り。サム・メンデスの画作りも気品があり、おおいによろしい。モニカ・ベルッチのボンドガール抜擢は大英断だったと思いますが、大変結構でした。 ということでいつもながらアクション映画のお手本のような作品でした。話がわかったので引き続き「ノー・タイム・トゥ・ダイ」観ようと思ったら、無料配信終ってました。orz...
  • ヒロユキ
    2.6
    普通。 かっこいいけど。おんなじような感じに全部見える。アクションってこんなもん?
  • たすく
    3.7
    ンーー Qが素敵ですね。中学時代に観てたら憧れて視力がいいことを悔やんでいたに違いない
007 スペクター
のレビュー(75421件)