開催中の「第9回沖縄国際映画祭」にて、劇場版『火花』のクランクアップ記者会見が行われ、監督を務めた板尾創路さんが登壇しました。
第153回芥川賞を受賞したピース・又吉直樹さんの「火花」をもとに、菅田将暉、桐谷健太をW主演に迎えた本作。
板尾監督は、ひとまず無事にクランクアップを迎えられてほっとしているとコメント。クランクイン当時は、春先の不安定な天候から不安を感じていたといいますが「いざ撮影が始まってみると天候にめぐまれ、雨がほしいというシーンで見事に降るなど天気が味方してくれて、無事クランクアップを迎えることができた。だから映画もきっと成功します(笑)」と安堵と手応えを感じている様子をみせていました。
また、菅田将暉、桐谷健太という超多忙のふたりをW主演に迎えたことで、スケジュールはかなりタイトだった様子。しかしこのキャスティングは「望んでいたふたりだった」と明かし、特に菅田さんは「実際にお客さんの前に立ってネタをやらなくてはいけなかったですが、いざお客さんの前に立つとうまく力が抜けていて、裏できっと努力していたんだろうと思いました。だからこそ、こわいという思いもありましたが、できるかぎりふたりに任せてしまおうと思えました」と演者への信頼をのぞかせました。
今作はご存知のとおり、ピース・又吉直樹さんの第153回芥川賞受賞作「火花」が原作。又吉さんとは何か話したか、という質問に監督は、「すべておまかせします」との言葉をもらえたと嬉しくもプレッシャーを感じている表情を浮かべていました。しかし、編集前の映像をいち早く観た又吉さんから「(原作の)残してほしいと思っていたところを残してもらえてうれしい」と言ってもらえたと笑顔をみせました。
(C)2017『火花』製作委員会
残念ながらこの日の会見に菅田さん、桐谷さんの姿はなかったものの、クランクアップ直後のすっきりとした表情のコメントが。
徳永役を演じた菅田さんは「お笑い芸人を演じられるなんて一生に一度のことだと思います。漫才をやるシーンではお客さんの前で本当にネタをやりましたが、相方役の川谷修士さん(2丁拳銃)が支えてくれて、もし目の前に崖があって落ちるというときでもちゃんと受け止めてくれると言い切れるくらいの安心感がありました」とエピソードを語りました。
徳永の先輩・神谷役の桐谷さんは「たのしかったけど苦しさもあった現場でしたが、徳永や相方に支えられ、板尾監督が優しい目で見守ってくれて、二度とこんな役はやれないんじゃないかと、奇跡だと感じています」と感無量の様子。
これから編集に入るという板尾監督。「膨大な漫才のシーンやそのほか素晴らしい映像ばかりが撮れたので、ここから何かを削ぎ落とさなければいけないのがつらい」と語りつつ、「それでも一番素晴らしい形でみなさんにお届けできるのが楽しみです」と会見をしめくくりました。
映画『火花』は2017年11月23日全国東宝系にて公開。
「島ぜんぶでおーきな祭 第9回沖縄国際映画祭」は4月21~23日、沖縄県那覇市をメイン会場に県内各地で開催。
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