『ヒメアノ〜ル』『愛しのアイリーン』の吉田恵輔監督がオリジナル脚本で挑む最新作『空白』。9/23(木・祝)の公開を記念して、Filmarksでは先行試写会を実施。いち早く作品を鑑賞したユーザーに、「あなたが本作のキャッチコピーを考えるなら」と、宣伝キャッチコピーを大募集しました。
本作をどう受け止め、どんな“言葉(キャッチコピー)”で表現するのか。集まった、まさに映画ファンの映画ファンによるキャッチコピーの中から、作品の宣伝プロデューサーやFilmarksスタッフが独自の視点で選んだ3つをご紹介します!
このコピーからあなたはどんな映画を想像する?
己、消失。
(ニックネーム「SatoshiEndo」さんから)
単的で強い言葉。「自分が無くなる」ということの恐ろしさと、それが登場人物全員にあてはまり、自分自身や、日常や、周囲の人との間に生まれていく空白を表現していける言葉だと思いました。(宣伝プロデューサー W)
言葉の強さ。「自分」の感情や意見は、感じたもの、見えたもので変化していく。「強い信念」は決して普遍ではなく、環境に大きく影響されて、その先に『己、消失。』自分とは何なのか?を問い続けるのかもしれないと思いました。(Filmarksスタッフ T)
身近な地獄
(ニックネーム「浅野しょーん」さんから)
映画の登場人物は、誰にも心当たりがあるような身近にいそうなキャラクターたちです。この身近さを、「地獄」と捉え世界を表現されているのが良いと思いました。さらに何か言葉をプラスしたら、もう少しストーリー訴求ができそう。(宣伝プロデューサー W)
見えるものしか見えない
(ニックネーム「しゅ」さんから)
「自分」が見ている世界は、極めて狭い。これは真実なのか?「自分」で考え「相手」を思いやる大切さを感じました。容易に発言できるSNS社会で、自らの言葉に責任を持ちたいと思いました。(Filmarksスタッフ T)
この他にも「この世界にある救いとは。(Haru0727さん)」「私のことをどれだけ知ってますか?(べりすさん)」など、作品のテーマを内包するようなコピーがたくさん集まりました。
思わず観たい!とあなたの心を動かしたコピーはどれですか?
オススメ度 驚異の99%!観る者の心を打つ映画『空白』とは?
試写を観終わった後のアンケートでは、66人中なんと65人のユーザーが「本作を他の人へすすめたい」と回答。
「見たくない現実と見せつけられる現実に心が痛くなる。」「人間を余す事なく描いた映画。」「辛いけど、救いがあったのでオススメしたい。」など、それぞれ率直な言葉で周りの人へおすすめしたいと答えてくれました。
驚異のおすすめ度99%!『空白』とは、一体どんな作品なのでしょう。
映画『空白』のあらすじ
すべてのはじまりは、女子中学生の花音(伊東蒼)が引き起こしたスーパーでの万引き未遂事件。万引きの現場を店長の青柳(松坂桃李)に目撃され、逃げ出した彼女は車に轢かれて即死してしまう。花音の父親である添田(古田新太)は「娘が万引きなどするはずがない」と怒りに震え、青柳だけでなく別れた妻(田畑智子)、花音をはねた女性ドライバー(野村麻純)、花音の学校の担任(趣里)など、周りの人々を徹底的に責め立て追い詰める。
さらに加熱するワイドショー報道、噂や憶測により尾ひれがついたSNSでの誹謗中傷が、この事件に関わった者たちをさらなる混乱と自己否定に追い込んでいく……。
Filmarksレビュー
まず記しておきたいのが、サスペンスやサイコスリラーではなく、ヒューマン映画だということ。父親と店長のシーンを中心に、様々な人々の感情を観ている私たちに突きつけられます。
吉田恵輔監督の現時点での到達点のような作品でした!めちゃくちゃ面白かった。娘の死をめぐる、怒りと赦しについての物語。まさに和製『スリービルボード』。
善と悪や正しさや間違いと同じでどの目線で観るかで大きく印象は変わるけど、誰か1人に肩入れさせずに全体を俯瞰で観せているところが良かった。
タイトルにある空白は自ら埋めるものなのか、他人に埋められるものなのか、時間の経過とともに埋まっていくものなのか。
一つの「死」をきっかけに、人間の「罪」と「偽り」、そして「赦し」を映し出す本作。誰かの死を前に、のこされた人間はどう折り合いをつけていくのか。スクリーンの向こう側ではない、誰の身にも起こりうるこの身近な物語を、是非あなたも“自分ごと”として感じてみてください。
◆『空白』information
上映時間:107分
公開日:2021年9月23日(木・祝)全国公開
配給:スターサンズ/KADOKAWA
公式サイト:https://kuhaku-movie.com/
(C)2021「空白」製作委員会