「アクターズ・ショート・フィルム」が帰ってきた!青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子が色とりどりの個性を見せる珠玉の短編映画が完成

WOWOWにて昨年放送・配信された「アクターズ・ショート・フィルム」。磯村勇斗柄本佑白石隼也津田健次郎森山未來と人気俳優5名が短編映画監督に挑戦し、ユニークかつ多彩な作品をつくりあげ大きな話題をさらいました。

そしてこの度、第二弾となる「アクターズ・ショート・フィルム2」が2月6日(日)午後5:00よりWOWOWで放送・配信されます。今回監督業に挑むのは、青柳翔玉城ティナ千葉雄大永山瑛太前田敦子と第一線で活躍する豪華俳優5名。全員が監督初挑戦となり、果たしてどのような作品を手掛けるのか気になるところ。各作品を深堀りして紹介していきます!

「アクターズ・ショート・フィルム」プロジェクトとは?

予算、撮影日数、監督本人も出演するという共通条件の中、5人の俳優たちが25分以内の短編映画を制作、世界から6,000本超のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認でアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」のグランプリ<ジョージ・ルーカス・アワード>を目指すというもの。

初監督挑戦となる5人の俳優と豪華キャスト陣

青柳翔監督作品『いくえにも。』は、舞台や映画で共演経験のある村上虹郎を主演に起用。他人を混乱させ、精神的な錯覚を起こさせる「ガスライティング」の要素を取り入れたいというアイディアを原点に作品をつくりあげていったそうです。青柳監督は、「予想を裏切る物語にしたかった。明確な答えがなく観た人それぞれに委ねるような作品」を目指したそうで、「キャストとスタッフの皆さんに支えられて完成させることができました。今はデビュー当時のような、初心に帰った気持ちです」と初監督の実感を語っています。

玉城ティナ監督の『物語』は、自身と同じく人前に立つ職業に主人公を設定し、モデル出身で本格的な演技初挑戦の琉花を抜擢。セリフが非常に多い役柄ですが、監督と綿密な話し合いを重ねて芝居を作っていったそうです。もう一人の主演は、注目の若手俳優、奥平大兼が務め、セリフのない役柄ながら、不思議な存在感で作品全体を象徴しています。

千葉雄大監督の『あんた』。作品の着想に関して「幼い頃から女友達が多い方なので誤解されることも多くて…その違和感やモヤモヤとした想いを物語の軸にしてみようと思いました」と明かしている。監督の他、脚本・主演の3役を千葉自ら務め、相手役には伊藤沙莉を起用。自然な会話になるように脚本段階から二人で意見を出しあっていたそう。

永山瑛太監督作品『ありがとう』は、日本を代表する名優、役所広司を主演に迎えた意欲作です。永山監督は、かつて役所広司が監督した『ガマの油』に出演経験があり、今回は監督と俳優の立場を入れ替えてのタッグとなりました。役所広司は永山監督について「現場の温度感を感じながら決断力もあり、監督として素晴らしかった」と絶賛。そして永山自身、以前から今回の物語の構想があったそうで「本当に我が子のような気持ちで、全てが愛おしくてしょうがないです」と完成後の想いを明かしています。

前田敦子監督の『理解される体力』は、親友の柳英里紗を主演に迎えた作品。柳英里紗の普段の魅力を映画で見せたいと思い、物語を作ったそう。もう一人の主演の三浦貴大は女性役を演じており、共演の柳は「三浦貴大くんの女性としての所在の秀逸さを楽しんでいただければ」と太鼓判を押しています。脚本は、以前から前田監督が一緒に仕事したいと熱望していた根本宗子氏が起用され、仲良し2人の本音全開の女子会トークが展開、さらに、アンティークな雰囲気の喫茶店のロケーションも相まって、可愛らしい作品に仕上がっています。

監督たちのこだわりと個性が詰まった5本

作品のあらすじと見どころは以下の通り。

いくえにも。
監督:青柳翔、脚本:山咲藍、主演:村上虹郎

線路脇にポツンと設置された電話ボックス。そのかたわらを通り過ぎた修平(村上虹郎)は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父(奥田洋平)と母(平岩紙)、妹(見上愛)が待っていて、週に一度の家族団欒でテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた奇妙な夫婦が挨拶に訪れる。犬を抱いた妻(黒沢あすか)はリビングに上がり込み、一家団欒を掻き回すような言動をしはじめるのだが…。

平凡な家庭に見えるこの一家に、突如漂う不穏な雰囲気。予想を裏切る展開は観る人を釘付けにします。ポツンと立つ電話ボックスの奇妙な味わいは、どこか異空間にさまよったような印象を与え、作品全体をシンボリックにまとめ上げています。

物語
監督・脚本:玉城ティナ、主演:琉花奥平大兼

高層ビルに囲まれた都会の雑踏をひとり音楽を聴きながら歩いている少女(琉花)が向かった先は、なにもない真っ白な部屋。その部屋には、ものいわぬ美少年(奥平大兼)が、ひとりベッドに横たわっている。そのベッドのかたわらで、少女は少年に向かって自分の装わない気持ちを語り出す。二人のスリリングな関係の行方は…。

少年が横たわる真っ白な部屋はどこで、少年は何者なのか。そして、少女の目的は何なのか。不思議な空間で交わされる一方通行の会話には、現代を生きる人々の切実さが込められています。

あんた
監督・脚本:千葉雄大、主演:伊藤沙莉千葉雄大

「あたしはいつでもあんたの味方だからね」筆を走らせるスナックの雇われママの男(沖田修一)が思いを馳せるのは、キャンプを楽しむ女(伊藤沙莉)と男(千葉雄大)。恋人でもなく、友人というには軽すぎ、でも家族にはなれない。近くにいるのに遠く感じる。ひとりでも平気だと思っていたはずなのに込み上げる寂しさ。一生続くはずだった関係は、男の一言によって徐々に歪が生まれていき…二人の先にあるものとはー。

「あんた」と互いに呼び合う二人。定義しがたくもかけがえのない関係性が、巧みな心理描写で描かれており、男女の絶妙な距離感をリアルに表現した会話劇に惹き込まれることでしょう。

ありがとう
監督・脚本:永山瑛太、主演:役所広司

家族と離れ、死に場所を求めてひとり彷徨う男(役所広司)。癒してくれるはずのマッサージ嬢(橋本マナミ)からも逃げ出し、路上で盗んだ車で奥深い山へとはいっていく。車を乗り捨て、さらに森の奥へ歩み入るおとこは、そこで奇妙な若者に出会う。

名優役所広司が、人生に行き詰った男を熱演。その佇まいから発せられる人生の積み重ねが作品を引き締めています。「生きる」とは何なのかという深い問いかけを発する、奥行きある人間ドラマです。

理解される体力
監督:前田敦子、脚本:根本宗子、主演:柳英里紗三浦貴大

小さな喫茶店の店内に響き渡る大声で泣くキエ(柳英里紗)と、やさしくそれを受け止めるユミ(三浦貴大)。キエは貪るように巨大なパフェをたべ、貪るように涙を流して子どもみたいに大声で泣いている。どうやら旦那に浮気されたらしいキエは、とどまることのない怒りと涙と食欲の激流に押し流されている。喫茶店の店長(野間口徹)は、キエが大声で泣いているその理由を想像してキエに伝えるのだが…。

アンティーク調のオシャレカフェで繰り広げられるノンストップな会話劇。対照的な性格のキエとユミの掛け合いが可笑しくもほほえましい、ユニークな一品。2人のかわいいファッションにも要注目です。

お気に入りの作品に投票して応援しよう!

各監督が制作したショートフィルムの中から、視聴者や映画評論家の投票により選ばれた作品が、2022年開催の「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」へ出品されます。鑑賞後は、ぜひお気に入りの作品に投票してみてください。

応募期間:2022年2/6(日)19:00~2/20(日)19:00応募締切
※投票はWOWOW加入者の方限定となります。

第一弾に引き続き、バラエティに富んだ内容が揃った今回の「アクターズ・ショート・フィルム2」。俳優たちの普段とは違った一面が観られるまたとない機会でもありますので、是非ご覧になってみてください。ここから、次代の名監督が誕生するかもしれません。

「アクターズ・ショート・フィルム2」

2月6日(日)午後5:00 WOWOWで放送・配信

監督:青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子(※五十音順)
主演:村上虹郎、琉花・奥平大兼、伊藤沙莉・千葉雄大、役所広司、柳英里紗・三浦貴大(※監督の五十音順)
番組オフィシャルサイト:https://www.wowow.co.jp/movie/asf/

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