ドラマ『コード・ブルー』全シーズンのあらすじ・キャスト・見どころ総おさらい

映画は気持ちよく生きるためのヒント

hikari

劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』となって公開となる。

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1st seasonの放送から10年経っての映画化。初期からドラマを追いかけてきた人にとっては感慨もひとしおだろう。
映画を観る前にドラマ本編の内容を改めてチェックしたいと考える人もいるのでは?

そこで今日は、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』を1st seasonから振り返ってみたい。

本シリーズを観たことがない人にとっても、どうしてこれほどまで人気なのかがきっとわかるはずだ。

作品のテーマ

救命救急センターの専門医や看護師がヘリコプターで救急現場へ向かい、病院へ移送されるまでの機内で患者に救命医療を行うことができる“ドクターヘリ”。そこに従事する医療チームたちの奮闘や人間ドラマを描いた作品。

メインキャラクターは、翔陽大学付属北部病院救命救急センターのフェローシップ(専門研修制度)としてフライトドクターを目指す4人の医師と1人のフライトナース。3rd seasonではフライトドクターとして今度はフェローを指導する立場となっている。

彼らが、事件や事故・急病などで重症を負った患者の命に真摯に向き合ったり、ときに同僚たちとぶつかったりすることで、迷い、悩み、葛藤しながら、成長していく姿を描く。

1st season(2008)

主な登場人物

藍沢耕作(山下智久
フライトドクター候補生のフェロー。医師としては優秀。名医を目指し、自分の腕を磨くため、難しい症例が多い救命に来たと豪語するほど。しかしその分、同期のフェローたちとは積極的に関わろうとせず、冷徹に見えるのだが……。

白石恵(新垣結衣
フライトドクター候補生のフェロー。父は有名医大の教授で、あまり苦労せず医師になった。人と争うことを好まず、努力家で、医学知識も豊富な優等生タイプだが、経験値以上の症状の患者を目の前にすると怖気づいてしまう。

緋山美帆子(戸田恵梨香
フライトドクター候補生のフェロー。気が強くて、負けず嫌い。ときにはキツいこともハッキリと言うため、誤解を受けやすいが、誰よりも患者や同期・同僚のことを思いやる気持ちを持っている。

藤川一男(浅利陽介
フライトドクター候補生のフェロー。小心者でお調子者。まわりを明るくするキャラだが、救命では同期たちと技術や知識が劣るため、なかなかドクターヘリへの搭乗を許されない。

冴島はるか(比嘉愛未
医師とともにドクターヘリに乗り込むフライトナース。医学部に受からなかった劣等感とフェローたちの仕事ぶりに最初はキツくあたっていたものの、次第に彼らを認めるように。

黒田(柳葉敏郎
フェローたちの指導医でもあり、外科医としても腕がいいエースのフライトドクター。ただ、若い人が嫌いで、フェローたちへの対応は厳しい。しかしフェローたちが成長するとともに信頼をよせるようになるが……。

三井(りょう
フライトドクター。過去に医療事故を起こし、裁判沙汰になっている。そのことを今でも引きずっていて……。

森本(勝村政信
フライトドクター。ピリつく場を和ませる存在。

梶(寺島進
ドクターヘリの操縦士。落ち込んだり悩んだりするフェローたちを励ます。

1st seasonがわかる主要なストーリー

フェローたちが仕事に慣れはじめたある日、幼い頃両親を失くした藍沢を育ててくれた祖母・絹江が骨折したため、翔陽大学付属北部病院へ入院することになる。

しかし絹江は、骨折だけでなく記憶もなくし、藍沢のことがわからなくなってしまっていた。いつも冷静で何があっても動揺しない藍沢もさすがにショックを隠しきれず、珍しく感情を露わにする。

そんな中、ヘリ担当だった白石が化学工場の爆発事故の現場へ駆けつけ、けが人を診るため消防に安全確認もせず慌ててボイラー室へ入っていってしまう。

それを止めようと一緒に来ていた黒田が追いかけるが、突然、建物の鉄骨が崩れ落ち、白石をかばって黒田が鉄骨の下敷きに……。右腕が血まみれになり、あとから来た藍沢が黒田の腕を切断。のちに縫合されるものの、もう黒田はオペをできなくなってしまう。

自分のせいで黒田のキャリアを奪ってしまったと自身を責め、辞めることまで考える白石。そして今まで自信を持っていた藍沢までも、切断の判断がよかったのか迷いが出てきてしまう。

その直後、高速道路のトンネル内で多重衝突事故が起き、ドクターヘリの要請が入る。現場は多数のけが人がおり、三井、藍沢、白石、緋山、藤川が急いで救出や治療はじめる。

あとひとり救出すれば……というところに、消防から避難指示が出る。もう自分の行動で後悔したくないと思ったのか、白石が避難準備をしている仲間を呼び止め、治療を続行。無事救出することができた。

そして辞表まで出そうとしていた白石は留まり、藍沢も絹衣の記憶が戻らないことを焦らず、彼なりに前を向くことを決める。

みどころ

・なかなかヘリへの搭乗が許されない落ちこぼれの藤川だが、トンネル事故の際にようやくヘリでの出動が許される。フライトドクターに憧れ、夢が叶うまであと一歩なのに、なかなか前へ進めない彼の葛藤も必見。

・冴島には恋人・悟史がいるが、彼はALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っているため、親の介護なしでは生きられない。そんな彼に疲れてしまった冴島。恋人への気持ちが病気のせいで冷めてしまっているのではないか悩む。

・自分が患者に思い入れ過ぎてしまったため、以前、重体の妊婦と胎児を死なせてしまったことを後悔していた三井。しかも、医療ミスだと訴えられている。あることがきっかけで和解に至ったが、患者に気持ちを入れ込みすぎて失敗してしまうケースは、2nd seasonでは緋山の身に降りかかることに……。

スペシャル(2009)

主な登場人 物

藍沢耕作
白石恵
緋山美帆子
藤川一男
冴島はるか
黒田
三井
森本

スペシャルがわかる主要なストーリー

高速道路のトンネルでの多重衝突事故で、消防から避難指示が出ていたにも関わらず、逃げずに救命処置を続けたことで、安全対策委員会が開かれ、フェローの藍沢、白石、緋山、藤川とフライトナースの冴島は、1週間の謹慎となってしまう。

それが明けて職場復帰した日、黒田はフェローにあいさつもせず、リハビリに専念するため、救命救急センターを離れることになる。

ちょうどそのころ、列車の脱線事故が起こり、次々とフェローたちが現場へ急行。そのニュースを聞いた黒田も思わず現場へ赴いてしまう。

混乱していたフェローたちだが、黒田のおかげでスムーズにけが人たちの対処ができたと思っていた矢先、緋山が列車の部品の下敷きになり、心臓破裂の状態で見つかってしまう。

みどころ

・1st seasonのラストから1週間後のストーリー。主要メンバーですらも事故に巻き込まれることを描いてきた作品だけに、今回もフェローの緋山が犠牲に。

ただそこで、仲間の無事を祈る、藍沢、白石、藤川、冴島の姿に1st seasonから築き上げてきた、静かだけどとても強い絆をしっかり描いている。

・1st seasonでは落ちこぼれで、黒田からは目をかけてもらえなかった藤川が、ようやくこの事故現場での救出作業で、黒田から単独で直接処置の指導をしてもらうことに。これでようやく藤川もフェローとして黒田から認められたと感じられるシーンは必見。

・記憶が混乱していた絹江が回復し、藍沢のことを思い出す。ようやく1st seasonから抱えてきた藍沢の気がかりの種が晴れた。しかし、2nd seasonでは絹江との間にまた別の問題が起きることになる。

2nd season(2010)

主な登場人物

藍沢耕作
白石恵
緋山美帆子
藤川一男
冴島はるか
三井
森本

橘(椎名桔平
黒田の代わりに救命救急センターに入ってきたフライトドクター。黒田とは違い陽気に振る舞う一面もあるが、過去の経験から患者とは距離を置くようにしている。そして、三井とは元夫婦の関係。

2nd seasonがわかる主要なストーリー

フェローとなり1年3ヶ月が過ぎ、いよいよあと少しでフライトドクターとして認定されるかどうかが決まる。

その最中、急性肺炎で藍沢の祖母・絹江が再び入院。そして、謎の男(リリー・フランキー)が絹江の見舞いに訪れるようになるが、それは、死んだはずの藍沢の父だった。そこから藍沢は、母の死の謎について追求することになる。

余命が少ないことを悟った冴島の恋人・悟史は延命措置を望まないことを告げる書類にサインをする。そこから入院生活がはじまり、冴島もフライトナースを続けながら看病し、悟史の最期を看取る。

冴島に気がある藤川は、どうしていいかわからないながらも、悟史を失くした喪失感に打ちひしがれる冴島を励まそうとする。

緋山は事故の後遺症に悩まされる。白石のおせっかいに後押しされ、心臓カテーテル手術を行い、無事成功。

その矢先、脳死判定が出た子供の母へ延命拒否の承諾のサインをもらう仕事を請け負う。なんとか、子供が脳死であることを受け入れてもらい、母の気持ちに応えようと、呼吸器を外し、母の願い通り子供を抱かせてやる。

後日、延命拒否のサインをもらわなかったことで、家族から提訴されることに。しかし、すでに母は脳死を受け入れ、その悲しみに寄り添いたかったと緋山が訴えたことで、提訴は免れた。が、この一件のせいで緋山は患者を診ることに怖気づいてしまう。

フライトドクター認定後の進路を父に勝手に決められ憤慨し、父を責める白石。そこで、ようやく父ががんに侵され、もう長くないことを知らされる。そんなある日、父が乗っていた飛行機が墜落。ドクターヘリの要請も入り、白石たちフェローも現場へ向かうことになる。

父は無事で、一緒に救出活動を続ける中で、父に約束していた自身の成長した姿を見せることができた白石。

そして藍沢も、この現場で触れた父と子の絆を見て、母の死の真相により父を憎みかけていたその思いを改める。

患者を診ることへの恐怖心が高まった緋山だが、彼女もまたこの事故で、自分にしか助けられない人がいる状況に追いつめられ、ようやくそのトラウマを乗り越える。藤川も同様に、避けられない死を目撃しながらも成長。

そして迎えたフライトドクターの認定は、提訴騒動を起こしてしまった緋山以外は合格。白石、藤川はフライトドクターとして、そして、藍沢はさらなる高みを目指して、脳外科へ行く。冴島はようやく悟史の死を乗り越えようと歩き出す。

みどころ

・フェローたちが無事、フライトドクターに認定されるのか、という医師としての成長。それだけでなく、特に藍沢、白石、冴島の家族や恋人との関係といった、主要メンバーのプライベートな部分まで描いているのが本作。そこで経験した悲しみをどう医師として生かしていこうとしているのかにも注目。

・1st seasonで白石が担当した、性転換手術の急変で運ばれた大山恒夫という患者がいたが、彼のスナックへ白石たちが行くシーンが登場。前作とつながっていることを実感させる場面でもあり、深刻な展開が多いストーリーの中でほっとひと息つけるコミカルなパートでもあるので、お見逃しなく。

3rd season(2017)

主な登場人物

藍沢耕作
白石恵
緋山美帆子
藤川一男
冴島はるか
三井

名取颯馬(有岡大貴
総合病院の院長兼経営者を父に持ち、父の指示でフライトドクターを目指すことになったフェロー。そのためやる気がなく、時間があればスマホを見ているような人間だったが……。

灰谷俊平(成田凌
自身が助けられた経験から、フライトドクターを目指す。優しい心を持つが、臆病で消極的。そんな気弱な自分にコンプレックスを持つフェロー。

横峯あかり(新木優子
医療ドラマを観て、憧れからドクターになったフェロー。かわいいものが大好きで浮ついている部分があるものの、意外と前向き。

雪村双葉(馬場ふみか
冴島の後輩のフライトナース。勝ち気な性格で1日も早く一人前になりたいと思っている。

3rd seasonがわかる主要なストーリー

2nd seasonから7年経ち、救命救急センターにいるのはスタッフリーダーの白石、藤川、そして橘と三井。そこへフライトドクターを目指すフェローの名取、灰谷、横峯が入ってくるものの、使い物にならず、救命救急センターは人手不足状態。

しかも、橘と三井の子供が重い心臓の病を患っており、移植を待っている状態のため、三井が病院を辞めることに。その代わりに、産科医として周産期医療センターにいた緋山が救命に戻ってくる。

それでも人手不足が解消しないため、脳外科にいる藍沢も呼び戻すことに。しかし、藍沢の突き放すような横峯への指導にイラ立つ白石。一方で自分のリーダーシップのなさに悩む。

そんな中、白石と灰谷がヘリに乗車中、灰谷が禁止されている操縦士への指示をしたせいなのか、ヘリが墜落。スタッフは無事だったものの、現場でひとりの命を救うことができなかったこともあり、灰谷は気に病んでしまう。その後、睡眠薬を服用中、駅のホームで転落する事故を引き起こす。

藍沢は脳腫瘍を患う14歳のピアニスト・奏が、自身も関わった手術で麻痺が残ってしまったことを悔やむ。そして、ライバルの新海とどちらかを推薦すると言われていたトロント医大行きの話を辞退。

呼び戻されたことでやりたい医療に携われなくなり、もどかしさを感じる緋山だが、救命に来たある患者と仲良くなる。その矢先に、重い感染症にかかっている可能性が高い患者へ名取が刺した注射針が、誤って緋山に刺さってしまう。感染症にかかったかもしれない不安を感じながら1日隔離される緋山。

結果は陰性で、安堵して号泣する名取。心無い人間だと思っていた名取の成長を感じていたときに、周産期医療センターへ戻れるチャンスが巡ってくる。

藤川と冴島は同棲中。彼女の妊娠がわかり、それを機に結婚を決める藤川。しかし、流産してしまう。大切な命を二度も失った冴島は、藤川に危険な現場も多いフライトドクターをやめてほしいと言い出し……。

まとまってきた救命も、さまざまな事情を経て、みんながバラバラになりそうな矢先、開通前の地下鉄でのトンネルウォーク実施中に、けが人が多数出る崩落事故が発生。

ヘリの事故から立ち直れない灰谷以外のフェローも含め、すぐに現場に出る。最初何もできなかったフェローの成長を感じる中、再度の崩落により、藤川が巻き込まれてしまう。

なんとか一命を取り留めるものの、冴島の願いもあり、救命から離れると白石に伝える。藍沢も白石の説得から、トロント医大行きを決断する。

みどころ

・自信を持っていた藍沢が、奏のことで弱気に。冷徹そうに見えて、意外と関わってきた人に情を持って接している藍沢だが、1st season、2nd seasonよりも深く患者に寄り添っている姿、それゆえに今までよりも迷い、葛藤しているところに注目。

・白石は今回、現場で実際に救助するよりも医師を動かすマネージメントを担当。どう人をコントロールしていくかに悩む姿は、医師だけでなく後輩を持つ社会人なら共感できるところだろう。白石だけでなく、他のメンバーも1st season、2nd seasonとは違う悩みを抱えているところも押さえておいてほしい。

そして、劇場版へと続く……

7月27日(金)公開の『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』では、3rd seasonの最終回から3ヶ月後が描かれている。

トロント医大行き目前の藍沢、周産期医療センターへ戻ることを決めた緋山、フライトドクターから離れようとする藤川、彼らとの別れと成長してきたフェローを前に、自分なりのチームを作ればいいと心を固めた白石。

そんな中、成田空港での航空機緊急着陸事故と海ほたるでの巨大フェリー衝突事故が連続して起こる。未曾有の事故に出動要請がかかった彼らがどう立ち向かうのか。そして、3rd seasonでは描ききれなかった、藍沢、白石たちの決断のその先が観られそうだ。

また、7月28日(土)からは、ヘリの着陸失敗により、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えてヘリに乗れなってしまった灰谷のその後を描くスピンオフドラマ『コード・ブルー 特別編 -もう一つの戦場-』がフジテレビ系列にて放送予定。

映画との架け橋にもなる内容らしいので、ドラマを観れば映画をより深く味わえるかもしれない。

『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の魅力

『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』は、すべてがハッピーエンドというわけではなく、ときには救うことのできない命に藍沢たちが向き合うことも描かれる。しかも残酷にも、そのことを本人や家族に伝えなければならない。

自分の力のなさを実感したり、患者の気持ちを慮るほど増す辛さ。観ているこちらも胸が締め付けられる思いになるが、彼らが患者に向き合うからこそ見えてくるドラマがある。

また、遠慮なく言い合ったり、表立って慰めるわけではないが、そっと支え合う仲間たちの強い絆も描かれる。

そういった人と人の、濃密な心の通い合いを毎回見せてくれるのがこのドラマの魅力だ。個人的な話だが、観るたび、涙があふれるほど感動してしまう。

また、毎回胸に深く刺さる名言が聞けるのもこのシリーズに惹きつけられてしまう要因だと感じる。

医療現場という極限に近い舞台だからこそのセリフだと思うかもしれないが、医療に携わっていない私たちにも、何か壁にぶつかったときや落ち込んでいるときに十分響くセリフばかりだ。

映画でも、藍沢たちが繰り広げる人間ドラマや名言を期待している。

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