初来日のユアン・マクレガー「プーの無条件の愛は、ペットが僕に与えてくれるものと同じ」【来日インタビュー】

世界のディズニーを翔る元映画サイト編集長

鴇田崇

9月14日(金)より全国公開の映画『プーと大人になった僕』で主人公クリストファー・ロビンを演じたユアン・マクレガーが初来日!FILMAGAでは本作だけでなく、『トレインスポッティング』のことや「スター・ウォーズ」シリーズのことなど、ずっと聞きたかったアレコレを伺いました!

世界的人気キャラクター「くまのプーさん」をディズニーが実写映画化した『プーと大人になった僕』は、くまのプーさんと、大人になった親友クリストファー・ロビンの奇跡の再会から始まる感動の物語だ。すでに鑑賞した人からは、大人になって忘れかけていた<大切なモノ>を思い出させてくれる映画として、評判も上々。映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」で開催したスペシャリストたちによる『プーと大人になった僕』座談会でも、近年まれにみる映画と高評価!

プーと大人になった僕

本作の公開に先駆け、大人になったクリストファー・ロビンを演じたユアン・マクレガーが初来日! 直撃インタビューの時間をゲットしました。

ユアン

近年のユアンは、2017年に日本で公開し洋画NO.1大ヒットとなった『美女と野獣』にもルミエール役で参加するなど、ディズニー映画への参加が続くが、初主演映画『トレインスポッティング』(96)では、2017年に公開された続編『T2 トレインスポッティング』で同じ役柄を続投するなど、ファンへの期待にも応えまくり。それすなわち、「スター・ウォーズ」新三部作のオビ=ワン・ケノービ役も、またあるのでは……?

ーーまずクリストファー・ロビンにとってのプーの話をうかがいます。ある人は、それはイマジナリーなフレンドの関係であると言いますが、ご自身ではどうプーを理解して演じていましたか?

ユアン 僕はむしろ、ミルン(「くまのプーさん」の生みの親である作家、アラン・アレクサンダー・ミルン)が書いた物語のクリストファー・ロビンを出発点にしたよ。もちろんミルンが自分の息子に対して読み聞かせをしたことがそもそもの始まりであることは周知の事実だけれど、僕は森の仲間たちと一緒にいるクリストファーを演じているので、イマジナリーではなく、実際にいる仲間として、プーも実際にそこにいるものだと思って演じていた。

プーと大人になった僕

ーーそこはディズニー版と原作との、上手いバランスでもありました。

ユアン だからこそ映画の中では存在しているわけで、妻にも娘にも見えて会話もできている存在となっている。つまりもう一人の自分であるとか、そういうことは一切考えず、そこにあるもの、いるものとして演技をしたよ。

ユアン

ーー映画を拝見していて、まさしく旧友のような関係性になっていました。

ユアン そのとおりだよ。あとは無条件の愛。これも共通して感じられることだよ。原作のクリストファー・ロビンは森の仲間たちにとって、ちょっと父親像的なところがあり、みな彼に何か言えば解決してもらえると思っていると同時に、みなのベストフレンド、親友でもある関係が面白い。考えてもみれば、ミルンが父親として息子に読み聞かせている物語で、劇中劇ではないけれど、そういう構造になっている物語で、森の仲間の父親的な立場になっている人物が息子のクリストファー・ロビンって、面白いと思う。

ユアン

ーーそういうプーのような、ベストフレンドのような関係の存在はいますか?

ユアン 真っ先に思いつくのは、僕と飼っている犬との関係だね。彼は、無条件の愛を与えてくれる。プーも劇中、クリストファー・ロビンに傷つけられるけれど、謝られるとダメージはあっても無条件の愛で返す。それはペットとの関係と同じことなのさ。

プーと大人になった僕

ーー本作では、時代設定も重要でした。クリストファー・ロビンが戦争に行った時代で、その記憶があり、価値観がその時代のものですよね。でも同時にすごく現代人にも共感できるわけで、そのバランスを、どう取りながら演じていましたか?

ユアン 当時はいまと違って、そこまで子どもと密接に関わらなくていいような時代だったかもしれないなどと、そういうことも考えたよ。違っているかもしれないけれどね。ただ、演じていて僕がいいなあと思ったことは、クリストファー・ロビンが家族と距離が生まれ、よくない状況になっていることを自分で自覚して、もっと仲良くしたい、娘のことを知りたいと思って努力する姿だった。もしかするとそれは、1940年代のあの時代の典型的な父親像でないかもしれないけれどね。僕はそれはそれでいいと思ったよ。

プーと大人になった僕

ーーところで、「スター・ウォーズ」シリーズのオビ=ワン・ケノービ役について伺います。スピンオフの話題もチラホラ出ているようですが、戻ってほしいところです!

ユアン それは。楽しみに待っていてほしいかな(笑)。

ーーお、というとやぶさかではない?

ユアン よく聞かれてはいるよ。インタビューを受けるたびにね。その度に「お声がかかれば出る!」と言っている。まるで僕がディズニーに呼ばれる日を待ち焦がれている人みたいになっているけれど(笑)。そういう感じさ。

ユアン

ーー来年2019年には、カリフォルニアとフロリダのディズニーランドにスター・ウォーズランドができますが、ご興味は?

ユアン いや、ぜんぜん知らないよ(笑)。

ーーえ!? ともあれ、ダニー・ボイル監督に呼ばれて同じ役柄をまた演じたりすることや、過去の役柄を何十年も経って再演すること、愛されたりリクエストされたり、監督に呼ばれたり、そういうことって、以前のあなた自身のジャッジが、正しかったということの証明だと思います。作品をチョイスしたあなたの判断が。そういうことを感じることはありますか?

ユアン 観客の愛情にもよるというか、『トレインスポッティング』の場合は、みんなが続編を作ってほしいと言っていたしね。そもそも原作者が続編を書いていた。物語の続編が文字としてあったわけなので、大勢の人の待望の声、リクエストの声は多かったね。でもそんなにいい原作ではなかったから、ダニーたちがより素晴らしい脚本を練り上げてくれた。これは言わないでね(笑)。

ユアン

映画『プーと大人になった僕』は、2018年9月14日(金)より全国ロードショー。

プーと大人になった僕
(C)2018 Disney Enterprises, Inc.

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