第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林満の名篇を映画化した『渇⽔』の予告映像、本ビジュアル、新キャスト情報が解禁された。
【予告映像】『渇⽔』(2023)
『凶悪』(13)、『孤狼の血』シリーズ、『死刑にいたる病』(22)など、重厚な人間ドラマを世に贈り出し続ける映画監督・白石和彌の初プロデュースにより、30年の時を経て映画化された本作。監督は、相米慎二や宮藤官九郎作品などで助監督としてキャリアを重ねた髙橋正弥。主人公・岩切俊作役は、多彩な役柄を変幻自在に演じ分け、近年では大ヒット大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)への出演でも話題となった俳優・生田斗真が、心の渇きにもがきながらも“生の希望”を取り戻していくという難しい役どころを熱演している。
今回解禁された予告映像では、「督促の期限を過ぎましたので、停水を執行します」と、主人公・岩切俊作と同僚の木田拓次(磯村勇斗)が水道料金を滞納する伏見(宮藤官九郎)の家を訪れ、水道を停止する場面から始まる。
規則に則り粛々と業務を遂行する岩切達だったが、ある日訪れた家で岩切が出会ったのは、親のいない家に残された幼い姉妹(山﨑七海、柚穂)。「規則だから」と水道を停める岩切だったが、その姉妹が厳しい生活を強いられていく様子を目の当たりにすることになり、複雑な想いに葛藤する様子を映し出している。
【本ビジュアル】『渇⽔』(2023)
本ビジュアルでは、“渇いた世界に、希望の雨は降るのか――。”というコピーとともに、主人公・岩切が大雨に打たれる姿を大きく切り取ったカットが使用されている。希望なのか、はたして絶望なのか、雨を全身で受け止める岩切の表情、そして岩切を取り巻く登場人物たちの姿も印象的なビジュアルとなっている。
【新キャスト】『渇⽔』(2023)
そして今回、新たに7名のキャスト情報も公開された。水道料金滞納者・今西を宮世琉弥が、同じく水道料金滞納者・坂上に吉澤健、有希の”今度の人” 大林に篠原篤、小出家の近隣住民・竹内に柴田理恵、熱帯魚店店長・石川に森下能幸、スーパーマーケット店長・細川を田中要次、岩切が関わることになる刑事・加東刑事を大鶴義丹が演じている。
映画『渇⽔』は、2023年6⽉2⽇(⾦)より全国公開。
『渇⽔』あらすじ
日照り続きの夏、市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)は、来る日も来る日も水道料金が滞納する家庭を訪ね、水道を停めて回っていた。県内全域で給水制限が発令される中、岩切は二人きりで家に取り残された幼い姉妹と出会う。蒸発した父、帰らなくなった母親。困窮家庭にとって最後のライフラインである“水”を停めるのか否か。葛藤を抱えながらも岩切は規則に従い停水を執り行うが……。
原作:河林満「渇水」(角川文庫刊)
監督:髙橋正弥
脚本:及川章太郎
出演:生田斗真、門脇麦、磯村勇斗、山﨑七海、柚穂、宮藤官九郎、宮世琉弥、吉澤健、池田成志、篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹、尾野真千子
主題歌:向井秀徳「渇水」
(C)「渇水」製作委員会
※2023年4⽉5⽇時点の情報です。