ウーピー・ゴールドバーグ &「007」製作陣集結。世界に影響を与えた「エメット・ティル殺害事件」の映画化『ティル』12月15日公開決定

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アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった「エメット・ティル殺害事件」をもとにした映画「Till(原題)」が『ティル』の邦題で2023年12月15日(⾦)より公開されることが決定。併せて本ポスター、シーン写真7点が公開された。

【公開決定】『ティル』(2022)

1955年、イリノイ州シカゴ。夫が戦死して以来、空軍で唯一の黒人女性職員として働くメイミー・ティル(ダニエル・デッドワイラー)は、一人息子で14歳のエメット:愛称ボボ(ジャリン・ホール)と平穏な日々を送っていた。しかし、エメットがミシシッピ州マネーの親戚宅を訪れた際、白人女性キャロリン(ヘイリー・ベネット)に向けて「口笛を吹いた」ことで怒りを買い、白人集団に殺されてしまう。我が子の変わり果てた姿と対面したメイミーは、陰惨なこの事件を世に知らしめるため、ある大胆な行動を起こす。そんな彼女の姿は多くの黒人たちに勇気を与え、一大センセーションとなって社会を動かす原動力となっていく。息⼦を愛する⼀⼈の⺟親の愛と正義の物語であり、同時に、⾃由と⼈権を求めて世界を変えた⼀⼈の⼈間の魂の実話。

製作には、黒人俳優として世界的な人気を誇るウーピー・ゴールドバーグ、「007」シリーズのスタッフら超一流陣が名を連ねている。また、主要60映画祭21部門受賞86部門ノミネートで賞レースを席巻し、なかでも、主人公メイミー・ティルを演じたダニエル・デッドワイラーは、第32回ゴッサム・インディペンデント映画賞、第94回ナショナル・ボード・オブ・レビュー、第27回サテライト賞など数々の映画賞で女優賞に輝いた。

 

「エメット・ティル殺害事件が及ぼした現代社会への影響」

1955年8⽉28⽇にアメリカ合衆国ミシシッピ州マネーで実際に起きた「エメット・ティル殺害事件」は、アフリカ系アメリカ⼈による公⺠権運動(※1)を⼤きく前進させるきっかけとなったことで知られている。14歳⿊⼈少年エメットが⽩⼈⼥性に対して「⼝笛を吹いた」という理由で拉致され、激しいリンチを受けて殺されたあげく、遺体は川に投げ捨てられた。愛息を失った底知れぬ絶望を胸に、多くの⿊⼈の⽣活を脅かすアメリカ社会にたった⼀⼈で⽴ち向かった⺟メイミーの⼤胆な⾏動⼒は⼈々に勇気を与え、キング牧師らが率いた公⺠権運動を⼀気に加速させる原動⼒となった。そして21世紀に⼊り、2020年「ジョージ・フロイド殺害事件」(※2)を契機に、BLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動(※3)がアメリカ国内のみならず、SNSを通じて⽇本を含む全世界に拡⼤したことは記憶に新しい。⿊⼈をはじめ著名⼈、セレブ、Z世代にいたるまで実に多くの⼈々が声を上げた⼤規模なこの抗議運動のうねりは、2022年3⽉、⼈種差別に基づくリンチを連邦法の憎悪犯罪(ヘイトクライム)とする「エメット・ティル反リンチ法」成⽴へと繋がっていく。

※1:1950年代〜1960年代に活発となったアメリカの⿊⼈の基本的⼈権を要求する運動
※2:2020年5⽉25⽇、ミネソタ州ミネアポリスで⽩⼈警官が、路上で⿊⼈男性フロイドさんの⾸を9分29秒間、膝で押さえつけ死亡させた。
※3:2013年にアフリカ系アメリカ⼈コミュニティから始まった構造的な⼈種差別や⿊⼈への暴⼒、特に警察による⿊⼈への暴⼒と戦う国際的な社会運動

【シーン写真】『ティル』(2023)

さらに、シーン写真が7点公開された。メイミーが息子を心配しながらも旅へと送り出す様子のほか、息子を失った絶望のあと“アメリカ社会”に毅然と立ち向かうメイミーの様子、製作にも名を連ねるウーピー・ゴールドバーグがメイミーの母親を演じる様子などが切り取られている。

『ティル』は、2023年12月15日(⾦)より TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー。

ティル』作品情報

製作:ウーピー・ゴールドバーグ
監督・脚本:シノニエ・チュクウ
出演:ダニエル・デッドワイラー、ウーピー・ゴールドバーグ、ジャリン・ホール、ショーン・パトリック・トーマス、ジョン・ダグラス・トンプソン、ヘイリー・ベネット

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※2023年8⽉23⽇時点の情報です。

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