NHKBS4K・8Kで放送された特集ドラマ『風よ あらしよ』(2022)が『風よ あらしよ 劇場版』として2024年2月9日(金)より全国順次公開することが決定。合わせてメインビジュアルとコメントが到着した。
【公開決定】『風よ あらしよ 劇場版』(2023)
関東大震災後の混乱のさなか、ひとりの女性が憲兵に虐殺された。平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」という言葉に感銘を受け「青鞜社」に参加し、ジェンダー格差や貧困などの社会矛盾に真正面から異議を申し立てた女性解放運動家・伊藤野枝。自由を求め闘った彼女の短くも激しい生涯から100年経ったいま。なにがかわりなにが残されているのか。
第55回吉川英治文学賞を受賞した村山由佳の評伝小説を原作に、脚本を第35回向田邦子賞を受賞した矢島弘一が担当した本作。主演の伊藤野枝を演じたのは吉高由里子。そして、平塚らいてうを松下奈緒、野枝の第一の夫、ダダイスト・辻潤を稲垣吾郎、後のパートナーとなる無政府主義者・大杉栄を永山瑛太(瑛太)が演じた。
演出を務めた柳川強は「赤毛のアン」の翻訳者・村岡花子の人生を描いたNHK連続テレビ小説『花子とアン』(2014)のディレクターも務めており、吉高由里子とは9年ぶりのタッグとなった。
そして、音楽を担当したのは梶浦由記。劇場版の為にエンディングテーマ「風よ、吹け」を新たに作曲し、自身の個人プロジェクトFictionJunctionとして、feat.vocalにKOKIAを迎えた渾身の楽曲となっている。
合わせて公開となったのは、伊藤野枝演じる吉高由里子の凛とした横顔が印象的なメインビジュアル。そのしっかりと先を見据える目線とキャッチコピーに起用されている「野枝、生きます。」という言葉から、やわらかさと力強さが伝わる一枚に仕上がっている。
【コメント】『風よ あらしよ 劇場版』
主演・伊藤野枝役:吉高由里子
この作品が映画としてまた皆さんに届くことがとても感慨深いです。私自身この作品中に、野枝さんのもどかしさや生きづらさが、役を通して痛いほど伝わり、その苦しさを感じる期間でもありました。彼女の現代に残した命懸けの叫びを再び見届けて頂けることに感謝します。
原作者:村山由佳
野枝がもし甦ったなら、怒りで叫びだすのではないでしょうか。百年が経ち、また同じ過ちが繰り返されようとしている今だからこそ心に刻まなければいけない、真実の映画です。
『風よ あらしよ 劇場版』は、2024年2月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次公開。
『風よ あらしよ 劇場版』あらすじ
「女は、家にあっては父に従い、嫁しては夫に従い、夫が死んだあとは子に従う」事が正しく美しいとされた大正時代。男尊女卑の風潮が色濃い世の中に反旗を翻し、喝采した女性たちは社会に異を唱え始めた。福岡の片田舎で育った伊藤野枝(吉高由里子)は、貧しい家を支えるための結婚を蹴り上京。平塚らいてう(松下奈緒)の言葉に感銘を受け手紙を送ったところ、青鞜社に入ることに。青鞜社は当初、詩歌が中心の女流文学集団であったが、やがて伊藤野枝が中心になり婦人解放運動に発展していく。野枝の文才を見出した第一の夫、辻潤(稲垣吾郎)との別れ、生涯のパートナーとなる無政府主義の大杉栄(永山瑛太)との出会い、波乱万丈の人生をさらに開花させようとした矢先に関東大震災が起こり、理不尽な暴力が彼女を襲うこととなる……。
原作:村山由佳「風よ あらしよ」(集英社文庫刊)
演出:柳川強
脚本:矢島弘一
出演:吉高由里子、永山瑛太(瑛太)、松下奈緒、美波、玉置玲央、山田真歩、朝加真由美、山下容莉枝、渡辺哲、栗田桃子、高畑こと美、金井勇太、芹澤興人、前原滉、池津祥子、音尾琢真、石橋蓮司、稲垣吾郎
配給:太秦
公式:www.kazearashi.jp
(C)風よ あらしよ 2024
※2023年10⽉27⽇時点の情報です。