ベルリン国際映画祭W受賞!映画『システム・クラッシャー』日本版ポスター&予告篇解禁

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ベルリン国際映画祭やドイツ映画賞など世界各国で37冠に輝いた『システム・クラッシャー』の日本版ポスタービジュアルと予告編映像が解禁となった。

【日本版ポスタービジュアル】『システム・クラッシャー』(2019)

幼少期に父親から受けたトラウマを背負い、社会のどこにも居場所のなくなってしまった9歳の少女の再生と成長を繊細かつ強烈に描く本作。

監督・脚本は、本作が長編映画デビュー作となるノラ・フィングシャイト。ホームレスのための避難所生活を描いたドキュメンタリーの撮影中に、“システム・クラッシャー”と呼ばれる子供がいることを初めて知ったノラは、教育支援学校、緊急収容センター、児童精神科病棟などの関係者と綿密に取材を重ね、現場を体験しながら5年間のリサーチを経て脚本を執筆した。

第69回べルリン国際映画祭のワールドプレミア上映では、10分間のスタンディング・オベーションを受け、銀熊賞(アルフレード・バウアー賞)とベルリナー・モルゲンポスト紙読者審査員賞の2冠を受賞。その後も多くの批評家から絶賛を浴び、2020年ドイツ映画賞では作品賞、監督賞、脚本賞、俳優賞、女優賞を含む8部門を受賞。さらに第92回アカデミー国際長編映画賞ドイツ代表作品に選出されるなど、世界各国で37冠に輝いた。米映画批評サイトRotten Tomatoesでは、批評家95%・観客96%と高評価を叩き出し、ドイツ本国では観客動員数20万人突破の大ヒットを記録した。

主演は、2020年ドイツ映画賞主演女優賞を歴代最年少で受賞する快挙を成し遂げた撮影当時10歳のヘレナ・ゼンゲル。叫び、悪態をつき、制御が効かない女の子に変貌して様々な感情の幅を演じ切った。

ベニーのトレーナー、ミヒャ役を演じるのは、『西部戦線異状なし』(2022)で、第76回英国アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたアルブレヒト・シュッヘ。ベニーを想う気持ちとは裏腹に、どうしても受け入れられない心の葛藤を粗野的かつ繊細に演じている。ベニーを担当するソーシャルワーカーを演じるのは、ガブリエラ・マリア・シュマイデ。どの施設からも断られ続けるベニーをつねに忍耐強く支える愛情深い役を演じている。

今回解禁となった日本版ポスターは、子供も大人も関係なく悪態をつきまくる嵐のような9歳の少女ベニーを真正面から捉えた1枚。キャンディーを頬張りながらも、怒りとは裏腹な愛の渇望を訴える視線が印象的だ。

【予告編】『システム・クラッシャー

そして、ベニーの絶叫が満載な予告篇映像も解禁。見知らぬおじさんに悪態をつくベニーや、学校に行きたくないと刃物を振り回すベニー、鎮静剤を打たれ動けなくなったベニーなど、9歳児の過酷な現実に目を覆いたくなる映像も多数だが、それでもママを呼び続けるベニーのやまびこが切ない予告篇となっている。

バックで流れるのは、映画本編でも使用されているニーナ・シモンの名曲「Ain’t Got No, I Got Life」。なにも持ちえない自分という絶望と、それでも命と自由だけはあるという不屈の希望を歌ったこの曲は、アメリカの様々な矛盾や問題、そしてニーナ・シモン自身の置かれた環境や家族、自分自身への怒りをストレートにぶつけている。そんな屈指の名曲と本作の主人公ベニーの状況を重ね合わせることで、より心に響く映像となっている。

『システム・クラッシャー』は、2024年4月27日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

システム・クラッシャー』あらすじ

9歳の少女ベニーは、幼少期に父親から受けたトラウマを背負い、手の付けようのない暴れん坊と化してしまう。その怒りようといったら烈火のごとく、里親、グループホーム、特別支援学校、どこに行こうと問題を起こして追い出されてしまう。そんなベニーの願いは、ひとつ。「ただ、ママのもとに帰りたい」。しかし、母はベニーに対して愛情は持ちながらもどのように接していいのか皆目見当がつかず、施設へと押し付け続ける。このままでは何処にも居場所がなくなってしまうという中、非暴力トレーナーのミヒャは、自分とベニーの二人きり森深くの山小屋で3週間の隔離療法を受けさせることを提案。はじめは文句を言い続けていたベニーだったが、徐々にミヒャへ心を開き始め、ある変化が……。ぶち切れるのは愛の不足の裏返し。ただママに愛されたいだけの少女が突き進む崖っぷちの物語が、いま幕を開ける!

監督:ノラ・フィングシャイト
出演:ヘレナ・ゼンゲル、アルブレヒト・シュッヘ、リーザ・ハーゲマイスター、ガブリエラ・マリア・シュマイデ
配給:クレプスキュール フィルム
公式:http://crasher.crepuscule-films.com

(C)2019 kineo Filmproduktion Peter Hartwig, Weydemann Bros. GmbH, Oma Inge Film UG (haftungsbeschränkt), ZDF

※2024年2⽉9⽇時点の情報です。

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