実話をもとにしたサスペンス・ホラー映画おすすめ10選

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なつほ

実際の事件や実話をもとにしたサスペンス・ホラー映画を10本厳選してご紹介!『冷たい熱帯魚』、『テッド・バンディ』、『呪詛』etc.

少し怖い、憂鬱な映画作品を観た後、「でもこれはフィクションだから!」と心を落ち着けようとした経験はありませんか? でもそれが、実際の事件を元にしていたら……?

今回はそんな実際の事件をモデルに作られた、サスペンス・ホラー映画を10作品をピックアップしてご紹介します!

冷たい熱帯魚』(2010)

熱帯魚店を営む社本が、人当たりの良い同業者・村田と知り合う。しかし、村田こそが連続殺人犯であった。気づいた時には、既に取り返しのつかない状況に陥ってしまうのだった……。

監督は『新宿スワン』(15)などの園子温。主人公・社本を吹越満、村田をでんでんが演じている。

実際のモデル:埼玉愛犬家連続殺人事件(1993)

モデルとなったのは、1993年に埼玉県熊谷市でペットショップを経営する男が、複数の殺人、遺体遺棄をした事件。死体が見つからなければ完全犯罪になると、考えた犯人が「ボディを透明にする」と呼んだ遺体の処理法に、日本が震撼した。

実際の事件では、犯人はペットショップ店、ドッグブリーダーを生業としているが、映画では熱帯魚屋に変更されている。

永遠に僕のもの』(2018)

1971年、ブエノスアイレスで1人の強盗・殺人犯が捕まった。それは、ブロンドの巻き毛に透き通る瞳、滑らかな白い肌を持つ美しすぎる17歳の少年だった……。真面目で善良な父と優しい母の元育ったカルリートス。転校先で出会ったラモンと意気投合し、2人で様々な犯罪に手を染めていく。しかし、どんなに悪事を重ねても、何か満たされない想いに気付き始める……。

監督は、本作で第71回カンヌ国際映画祭、ある視点部門に出品されたルイス・オルテガ。主人公・カルリートスを演じるのは、本役をオーデションで勝ち取ったロレンソ・フェロ。

実際のモデル:“死の天使”カルロス・ロブレド・プッチ

本作のモデルになったのは、“死の天使”や“黒の天使”と呼ばれたカルロス・エドゥアルド・ロブレド・プッチ。判明しているだけでも、11件の殺人を含む33もの犯罪を犯し、20歳で逮捕。後に終身刑を言い渡されている。

es [エス]』(2001)

タクシー運転手兼記者のタレクは、ある日、実験者募集の新聞広告を目にする。実験は、大学の地下に作られた擬似刑務所で、20人の男が看守役、囚人役に別れ生活するというもの。2週間で4000マルクという高額の報酬が与えられる上に、良い記事のネタになると考えたタレクは実験に参加することに。実験が進むにつれて看守と囚人とで諍いが起き、看守は段々と支配的な振る舞いをするようになる……。

監督は『ヒトラー 〜最期の12日間〜』(04)のオリヴァー・ヒルシュビーゲル。主人公・タレクを『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』(97)のモーリッツ・ブライブトロイが務める。

実際のモデル:スタンフォード監獄実験(1971)

モデルとなったのは、1971年にアメリカ・スタンフォード大学で行われた心理学の実験である。この実験は「肩書きや地位を与えられると、その役割に則して行動してしまう」ということを証明する為に行われた。当初2週間を予定されていた本実験は、協議の末、6日間で中止になった。

この実験を元に描かれた、マリオ・ジョルダーノによる小説「Black Box」を元に作られたのが本作、映画『es [エス]』である。原作者マリオ・ジョルダーノは、脚本にも参加している。

テッド・バンディ』(2019)

シングルマザーのリズは、バーでテッド・バンディと名乗る男と出会う。彼は容姿端麗で優しく、娘・モリーとも瞬く間に打ち解けていった。3人は幸せな生活を送っていたが、ある時テッドは信号無視で警察に止められ、後部座席に積んでいた道具から、女性を誘拐した疑いで逮捕されてしまう。テッドは必死に無実を訴え、その言い分を信じてしまうリズだったが、裁判を進めていく中で、その残虐な本性が明らかとなっていく……。

監督は『ブレアウィッチ2』のジョー・バーリンジャー。テッドを『グレイテスト・ショーマン』(17)のザック・エフロン、リズを『あと1センチの恋』(14)のリリー・コリンズが演じる。

実際のモデル:“シリアルキラー”テッド・バンディ

モデルとなったのは“シリアルキラー”という言葉が生まれる要因となった、アメリカの殺人鬼テッド・バンディ。10年に渡り容疑を否認していたが、その後に30人以上の殺害を自白している。頭脳明晰、容姿端麗なルックスに、無実を信じる女性の親衛隊が結成された。裁判では国性弁護士がいたにも関わらず、自らを弁護した。また、死刑執行が決まった後も、多くのファンレターを貰っていた。

本映画は、テッドと恋に落ちるリズのモデルである、エリザベス・ケンドールによる回顧録「The Phantom Prince: My Life with Ted Bundy」を原作としている。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014)

第二次世界大戦中、ドイツ軍が誇った世界最強の暗号「エニグマ」。イギリスはこの暗号解読のため、天才数学者アラン・チューリングら6人を集める。協調性のないチューリングであったが、チューリングのテストに合格した優秀な女性・ジョーンの協力もあり、解読装置の開発を進めることに。

監督は『パッセンジャー』(16)のモルテン・ティルドゥム。天才数学者・チューリングを「ドクター・ストレンジ」シリーズのベネディクト・カンバーバッチ、彼を支える同僚・ジョーンを「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのキーラ・ナイトレイが務める。

実際のモデル:天才数学者アラン・チューリング

モデルとなったのは、“コンピュータの父”とも呼ばれる数学者アラン・チューリング。戦争終結とコンピュータの発明に貢献した人物でありながらも、その生涯は重大機密としてイギリス政府により長年隠され続けてきた。当時の法律により、チューリングは同性愛の罪で逮捕され、化学的去勢の措置が取られたが、2009年に政府として正式にこの扱いを謝罪する声明が表明された。

本作はアンドリュー・ホッジスによる伝記「エニグマ アラン・チューリング伝 上・下」を元に、映画化されている。

子宮に沈める』(2013)

夫から一方的な別れを告げられた由希子は離婚し、娘の幸、息子の蒼空とアパートで新生活を送ることに。学歴や職歴もない由希子は、資格の勉強をし、長時間のパートをこなしながら2人を養う。経済的に苦しく、友人の誘いもあり夜の仕事を始めるが、帰宅時間が遅くなることから徐々に家事や育児が疎かになっていく。更には、育児からの逃避や寂しさを埋める為にホストクラブに通い始める。そして、交際を始めた男性の元へ行き、二度と帰らないつもりで子供たちに食事を作り、家を後にするのだった……。

監督・脚本を『飢えたライオン』(17)の緒方貴臣が務める。由希子を『みんな生きている ~二つ目の誕生日~』(22)の伊澤恵美子が演じる。

実際のモデル:大阪2児餓死事件(2010)

本作のモデルとなったのは、2010年に起きた大阪2児餓死事件。母親である被疑者が、2児を育児放棄し餓死させた事件である。遺体が発見されるまでの間、児童相談所には同じマンションの住民から何度か虐待を疑う通報があったものの、発見には至らず、事件を防ぐ事は出来なかった。

本映画は、子ども虐待防止を呼びかける「オレンジリボン運動」の推薦映画に認定されている。

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』(2022)

ニューヨーク・タイムズ紙の記者、ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターはある取材を進めていた。それは、数々の名作を手掛けてきた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインにより、長きに渡り繰り返されてきたセクハラ・性的暴力事件についてである。被害に遭った女性たちは示談に応じており、証言が出来ない状況にさせられていた。ミーガンとジョディは、ワインスタイン側から妨害をされながらも、証言を決意した女性たちと共に突き進むのだった。

監督は『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』(21)のマリア・シュラーダー。記者のミーガンを『プロミシング・ヤング・ウーマン』(20)のキャリー・マリガン、ジョディを『ルビー・スパークス』(12)のゾーイ・カザンが務める。

実際のモデル:ハーヴェイ・ワインスタインによる性犯罪

モデルとなったのは『恋におちたシェイクスピア』(98)や『英国王のスピーチ』(10)など、多くのヒット作品を手掛けた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの数十年にも及ぶ性暴力、性的虐待が告発された事件である。著名な女優が実名での告発・証言をし、ワインスタインは逮捕、起訴され、実刑判決を言い渡されるに至った。

この事件をきっかけにし、他の映画関係者、コメでディアン、政治家など様々な業界で告発が行われ、「私も被害者である」を意味する#MeToo運動に繋がった。

狼たちの午後』(1975)

うだるような暑さのブルックリンの午後、小さな銀行に3人の男が押し入った。1人は怖気付き早々に逃げ出してしまい、残されたソニーとサルはなんとか銀行を占拠するも、大金は本社に送金済みで、残されていたのは1,100ドルだけ。しかし、既に銀行は警察により包囲されており、逃げる事も出来ず、人質を取り籠城するしかなくなってしまった。加熱する報道、そして集まった野次馬たちからは応援されるという奇妙な自体に発展する……。

監督は『十二人の怒れる男』(57)のシドニー・ルメット。強盗のソニーとサルを「ゴッドファーザー」 シリーズのアル・パチーノ、ジョン・カザールが演じる。

実際のモデル:銀行強盗事件(1972)

モデルとなったのは、1972年にブルックリンで起きた銀行強盗事件である。後に犯人が犯行動機を「妻に性適合手術を受けさせるため」と語った。犯人の妻は当時、生物学的には男性であり、まだ同性愛・同性婚に対して厳しい時代だった。

LIFE誌がこの事件の記事を掲載し、記事を読んだ映画プロデューサー、マーティン・ブレグマンが映画化を決意した。

呪詛』(2022)

ルオナンはかつて、仲間と共に宗教的禁忌を破り、恐ろしい呪いを受けた。この呪いにより、関わった全員に不幸がもたらされた。ルオナンも精神に異常をきたし、娘を施設に預けていたが、6年が経ち、回復した彼女は娘と共に新生活を始める。しかし、新居では怪奇現象が起き始め、娘の様子もどこかおかしい。ルオナンの呪いは、娘にまで降りかかっていたのだ。娘を失うことを恐れ、その恐怖に立ち向かうべく奔走するが……。

監督・脚本はケヴィン・コー。出演はツァイ・ガンユエン、カオ・インシュアン、シーン・リンほか。

実際のモデル:呉一家長女死亡事件(2005)

本作のモデルとなったのは、台湾で起こった呉一家長女死亡事件。2005年の2月、見知らぬ道士から「家の中に不浄なものがある」、「祀っている哪吒三太子像の位置を移動しなさい」と助言をうける。呉一家は助言に従うも、状況は良くなるどころか悪化し続け、災いのような現象が起き始める。家族全員が憑依されたような状態になり、自傷行為を行ない、殴り合い、ほぼ飲まず食わずの状況が3週間も続いた。そして4月9日、長女が亡くなっているのを家族が発見するも、父親が近所の人に助けを求めたのはその2日後だった。残った5人の家族は、感応性妄想障害と診断され、長女の死因が多臓器不全だった事もあり、全員が無罪となった。

事の元凶である謎の道士の正体もわからず、いまだに謎が多く残る事件となっている。

アルゴ』(2012)

1979年、イラン革命が発生。アメリカ大使館がテヘラン過激派により襲撃され、52人が人質となった。6人は自力で脱出し、カナダ大使の自宅に身を寄せた。CIAで人質救助を専門とするトニー・メンデスは、突拍子もない作戦を立てる。それは、架空のSF映画を企画し、6人を撮影スタッフにカモフラージュさせ出国させようというものだった。

製作・監督、さらに主演のトニー・メンデスを務めるのは『ゴーン・ガール』(14)のベン・アフレック。

実際のモデル:在イラン米国大使館人質事件(1979)

モデルとなったのは、1971年に在イラン米国大使館人質事件が起こった際、人質救出のためにカナダ政府とCIAによって共同で行われた、通称「カナダの策謀」と呼ばれる作戦である。カナダ大使館に避難した6人のアメリカ人に対して、“架空の映画『アルゴ』のロケハンの為に渡航したカナダの映画クルーに偽装する”という工作が行われた。

入念に練られたこの作戦では、「Studio Six」というスタジオを設定し、ハリウッドにはオフィスが設立され、「Studio Six」の広告まで掲示されていた。

「事実は小説より奇なり」という言葉があるように、世界ではまるでフィクションのような事件が度々起こります。実際の事件をもとにしていることを知れば、映画もまた違った見方ができるかも。

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※2024年8月7日時点の情報です。

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