『地獄少女』玉城ティナ×白石晃士監督、早くも3度目のタッグを熱望「早く人間になりたい!」【インタビュー】 

世界のディズニーを翔る元映画サイト編集長

鴇田崇

地獄少女

20代の女性では知らない者がいないほどのカルチャー・ムーブメントへと発展した「地獄少女」が、満を持して実写映画化! あの『貞子vs伽椰子』の鬼才・白石晃士監督と玉城ティナが再び手を組み、原作の設定をいかしつつも、映画オリジナルのエピソードで展開する意欲作に仕上がった。白石監督自身は青春映画と位置づけている、美しくも最凶の因果応報<地獄送り>ダーク系ファンタジーについて、監督と玉城に話を聞いた。

地獄少女

――本作は監督の思う“青春映画”との側面もあるそうですが、観る人によって受け止め方が違う作品なのかなと思いました。

玉城 「地獄少女」という作品が漫画やアニメ、ドラマ、映画とカタチを変えてどんどん受け継がれていっているのは、時代を問わず人間誰しもが持っている負の感情に問いかけているからだと思います。

地獄少女

白石監督 世の中を生きていく上で、すべてはハッピーではいられないと思うんです。あらゆる人が自分の思い通りにならないことを知っている。どうしても腹が立ってしまうような存在の人とも、同じ空間で居続けなければならないし、ずっと一生つきあわなけれならない場合もありますよね。そういう生きていく上でのどうしようもないイラ立ちの存在みたいなものを、イラ立ちの境遇みたいなものを持っている人に、ぜひ観てほしいです。

――今回、2回目のタッグということで、何か思うことはありましたか?

玉城 最初にご一緒した時が17歳くらいで、単純に3~4年経っているので、改めてイチからやっていくような感覚はありました。前回とは違う題材ですし、わたしも変わったところはたくさんあるので、楽しみでした。

白石監督 僕は、久々の再会のことをよく覚えていないのですが(笑)、最初は衣装合わせだったかな?

玉城 そうですね。オファーの段階でお会いする機会もなく、衣装合わせでお会いして、わりとスンナリな感じでしたよね?

白石監督 彼女にとっての、その時期の3~4年って、思った以上に長かったと思うのですが、中年には一瞬なので(笑)、意外と久々に会った感じがなかったかも。ちょっと? いや意外と空いていたよね、くらいの。

玉城 わたしもです(笑)。

白石監督 僕自身は変わってはいないですが、この期間は玉城さんの俳優としての充実した期間だったはずなので、凄まじい成長はわかっていたこと。だから、勝手に信頼しきっている状態で入ったところはあります。しかも、僕の想像を超えたレベルでの「閻魔あい」を演じていただいたので、ありがとうございます!という気持ちです。

玉城 こちらこそありがとうございます!

地獄少女

――玉城さん演じる閻魔あいの佇まいは、まさしくこの世のものとは思えないような神々しいものがあったと本当に思います。

玉城 わたしにとっての普通と、見られている印象が違うことはわかるので、それが生かされればいいですよね。だから今回の閻魔あいは、そういうプラスの要素が上手く働いた作品じゃないかなと思います。

白石監督 そうなんです、黙っていると、近寄りがたい美しさがあるんですよね。ちょっと怖いのかな?みたいな。

玉城 そんなこと、本当に自分では思ったこともないです(笑)。

地獄少女

白石監督 話すと全然そんなことはないんですけど、でもやっぱりそういうビジュアルの強さがあるから、それは本当に閻魔あい役には適任だったと思います。ただ、映画ではそこまで描かれてはいないですが、内面的に「殺しちゃうぞ!」という攻撃的なキャラクターではなくて、控え目に引導を渡すようなタイプなので、普段の佇まいからガッと前に出ていく感じではないところは共通していたと思いますし、玉城さんには微妙にツカミどころがない部分があって、ミステリアスな感じというか、それも閻魔あいと重なった。だから閻魔あいが玉城さんという案を聞いた時に、なるほど!と自分の中でカチッとハマッた。だから、断られたらどうしようと思っていましたけど。

地獄少女

――最初にオファーが来た時は、どうだったのですか?

玉城 漫画を小学生の時に読んでいたので閻魔あいを自分が、と驚きました。改めて読み返したら、大人になった分、すごく惹かれるものがありました。これが映像化したら、すごく面白くなると思ったし、予想外で始まる仕事に挑戦することも楽しいと思いました。

地獄少女

――今後、3回目のタッグがあるとして、どういう作品に挑みたいですか?

白石監督 本作で『地獄少女』のキャラクターたちは要所要所に出てくるので、それほど出番が多くないわけですよ。しかも人ならざるものとして演じ続けるわけで、ちょっと物足りなかったというか、次はもっとガッツリ出演していただいて、もう出ずっぱりくらいの感覚で出ていただいて、いろいろなシーンを撮ってみたい。

玉城 人間になれるかな(笑)。早く人間になりたい!

地獄少女

白石監督 クールな閻魔あいももちろん魅力的ですが、感情をモロに出している玉城さんも見てみたい。しかも受け身ではなく、自分からアクションを起こしていくようなキャラクターでご一緒したいですね。

玉城 こちらこそです。自分からガッツがあるようなキャラクターは、すごく珍しいと思いますし、そこをわたしが演じることになったとしても、監督が思っているミステリアスなものが反映されていれば、いいバランスのお芝居になるかなと思っています。

地獄少女

――最後になりますが、映画を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いいたします。

玉城 ホラーというと少し怖いなという方たちもいると思いますが、白石監督が青春ドラマと言うように、わたしも基本は人間ドラマであると思っているので、ホラーが苦手な方は、お友だちを誘って観にいってほしいと思っています。

白石監督 これは2時間弱ですが、黒い気持ちを共有できつつ、でも楽しいところも共有できつつ、映画を観て楽しんでくれたらいいなと思います。全世代の人がわかる内容になっていますので、ぜひ映画館で観てください。(取材・文=鴇田崇、写真=iwa)

地獄少女

映画『地獄少女』は2019年11月15日(金)より、全国ロードショー。

地獄少女

出演:玉城ティナ、橋本マナミ、楽駆、麿赤兒 ほか
監督・脚本:白石晃士
原作:地獄少女プロジェクト
公式サイト:gaga.ne.jp/jigokushoujo-movie
ヘアメイク:今井貴子/スタイリスト:丸山佑香(まきうらオフィス)<玉城ティナ>
(C)地獄少女プロジェクト/2019 映画『地獄少女』製作委員会 製作:映画『地獄少女』製作委員会

記事をシェア

公式アカウントをフォロー

  • RSS
  • かめさん
    3.2
    「不能犯」「ノロイ」の白石晃士脚本・監督作品。2005年に第1期が放送され、ドラマ化もされた人気オリジナルテレビアニメ「地獄少女」原作を実写映画化。「わたしに××しなさい!」の玉城ティナ主演映画。 玉城ティナ特集第五弾。 「深夜0時に開く秘密のサイト『地獄通信』で依頼すると、地獄少女が現われて恨みを晴らしてくれる」という都市伝説が巷で話題となっていた。女子高生の市川美保は、大好きなアーティスト・魔鬼のライブで知り合った南條遥に魅了され、彼女と一緒に魔鬼ライブのコーラスのオーディションを受けることに。合格したのは遥だったが、彼女は徐々に様子がおかしくなっていく。そんな遥を心配した美保は、魔鬼が遥をライブで行う「儀式」の生け贄にしようとしていることを知り、噂のサイトにアクセスするが……。
  • bibliophage
    2.9
    1965年、木造校舎の廊下、外は真っ赤な夕日、烏の大群 一人取り残された少女、突然現れた妖怪たち 地獄少女の歌う「あぶくたった、煮え立った」 「一遍死んでみる?」教室の床から虚空を掴む手 イントロは最高でした。 地獄少女、アニメ見て無いです。玉城ティナさんが見たかったので鑑賞。キャラ設定を、ダークヒーローと思っていました。どちらかと言うと喪黒福造と思えば良いのかもしれません。この映画は胸糞に徹するのか、スカッとにするのか、どっちつかずかなと思いました。地獄少女はあくまで傍観者なんですね。地獄の描写が、ちょっと古めかな。 御厨早苗パート、復讐の連鎖は結構胸糞で犯人のお母さんが良いですね。市川美保パート、話題の森七菜さんはとってもナチュラルでした。
  • のぼる
    2.5
    玉城ティナさんのあいちゃんは良かったです。 あとは少し白石成分が過多。あいちゃんがパソコン触ってるのが見たかったですねえ…。 能登麻美子さんの閻魔あいちゃんを超える事はこの世の誰にも出来ないことです。 闇に惑いし哀れな影よ 人を傷つけ貶めて 罪に溺れし業の魂 いっぺん、死んでみる?
  • かんぞう
    3.4
    キャストの演技がいい、絶望の淵が見える。 白石作品の好きな所、「えっ本当に?嘘でしょ?」という温度感で人が死んでくとこなんだけど、この作品も例に漏れず。
  • いずむ
    3
    玉城ティナ目的に見たら森七菜の演技に揺さぶられた。何だかガラス細工を見ているようだった。本作での中身は漆黒。デビュー当時の広瀬すずとデビュー当時の広末涼子が融合したかのような子。もっと早く注目すべきだったw
地獄少女
のレビュー(1815件)