映画ファンに人気の岩井俊二監督おすすめ作品11選!『スワロウテイル』から最新作『キリエのうた』まで

2020年1月17日に最新作『ラストレター』が公開となる岩井俊二監督のおすすめ作品まとめ。『スワロウテイル』、『リリイシュシュのすべて』、『花とアリス』、最新作『ラストレター』まで10本のあらすじをまとめて紹介。

2023年10月13日に最新作『キリエのうた』が公開となる岩井俊二監督のおすすめ作品11本をご紹介!

Love Letter』(1995)

Love Letter

岩井俊二監督の初の劇場用長編映画監督作品。中山美穂、豊川悦司、酒井美紀出演。第19回日本アカデミー賞では、作品賞をはじめとする6部門ノミネート。その他、数々の賞を受賞しており、岩井俊二監督の代表作の一つとされる。

渡辺博子は、亡くなった婚約者が忘れられずにいた。彼が昔住んでいた北海道の小樽の住所へ、彼へ向けたラブレターを送る。届くはずもないその手紙に、博子の元へ返事が届く……。その返事を書いたのは、彼の同級生で同じ名前の女性であった。そこから博子と彼女の不思議な文通が始まる。

スワロウテイル』(1996)

スワロウテイル

架空の歴史をたどった日本にいる移民たちを描いた作品。三上博史、江口洋介、Chara、伊藤歩、アンディ・ホイ、渡部篤郎出演。劇中のバンド「YEN TOWN BAND」名義のサンドトラックが発売されるなど、多くの話題を呼んだ作品。

“円”が世界で一番強かった頃。いつかのゴールドラッシュのようなその街を、移民たちはその街を円都と呼び、日本人は移民たちを円盗と言った。円を掘りに、円都にやってきた円盗たちの物語。岩井俊二監督の独特な世界観が溢れる儚い物語。

リリイ・シュシュのすべて』(2001)

リリイ・シュシュのすべて

岩井俊二が実験的にウェブサイト上で展開した同名インターネットを自ら映画化した作品。14歳の少年少女たちの心の闇を鮮烈に描く。市原隼人、忍成修吾、蒼井優、伊藤歩出演。

田園が美しいある地方都市で生活する中学二年生の蓮見雄一は、かつて親友だった星野にいじめられ、辛く悲しい日々を送っていた。雄一の救いは、カリスマ的歌手リリイ・シュシュの歌声だけ。自らが運営しているファンサイト“リリフィリア”の中にいるときだけ、雄一は本当の自分でいられるのであった……。

花とアリス』(2004)

花とアリス

ウェブで公開されていたショートフォルムの劇場版長編作品。恋に揺れる二人の少女を映し出す。鈴木杏、蒼井優、郭智博出演。

明るく素直な花と自由奔放で勝手なアリスは、幼なじみの中学生。二人はいつでも何をするにも一緒。しかし、花に訪れた初恋が二人の関係を微妙に変化させていく。友情と恋の狭間に戸惑いつつ、大人の階段を少しずつのぼり始める二人……。誰しもが経験する一時期の戸惑い、悩み、苦しみをノスタルジーあふれる映像とともに描くスイートでビターな初恋物語。

ヴァンパイア』(2011)

ヴァンパイア

ケヴィン・ゼガーズ、レイチェル・リー・クック、アマンダ・プラマー、蒼井優出演。日本、アメリカ、カナダの合同制作。

自殺サイトで知り合った男女は、一緒に自殺するためにとある郊外で待ち合わせる。男からの提案で血を抜いて死ぬことにする。先に慣れた手つきで女性の血を抜くと、それを瓶に集め、飲み始める……。その男はヴァンパイアだったのだ。岩井俊二が描く詩的な物語に引き込まれる。

friends after 3.11【劇場版】』(2011)

friends after 3.11【劇場版】

2011年3月11日に起きた東日本大震災の被災地であり、岩井俊二監督の出身地である宮城県仙台市の災害後の姿を描いたドキュメンタリー作品。これからの日本について、監督自ら様々な人にインタビューしながら進んでいく。ナビゲーター役には松田美由紀。

Filmarksでは「この映画を作った岩井監督の行動力に驚き」、「観るべき作品」、「原発への危機感は促すも、過剰な思想や押し付けは無しの、優しい映画」など多くのレビューが寄せられている。

花とアリス殺人事件』(2015)

花とアリス殺人事件

2004年公開の『花とアリス』を自らが初の長編アニメーション作品として作り上げた作品。蒼井優、鈴木杏が声優を務める。実写版では触れられていない出会いのきっかけなども描いている。

転校生のアリスは、一年前に起きた殺人事件の話を聞く。そして、そのことに詳しいかもしれないハナという人物に話を聞くことにする。アリスは、ハナが住む花屋敷に行ってみると、ハナの正体が同じクラスの不登校の少女だと分かり……。史上最強の転校生アリスと、史上最強の引きこもりハナの青春物語。

リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016)

リップヴァンウィンクルの花嫁

岩井俊二による同名小説を自らが映画化した作品。黒木華、綾野剛、Cocco出演。

派遣教員の七海は、SNSで出会った男と結婚するが、すぐにその男の浮気が発覚する。義理の母に家を追い出される羽目になった七海は、奇妙なバイトを斡旋してくれる、何でも屋の安室の元で仕事をすることに。いくつか紹介してもらい、七海は屋敷で住み込みのメイドを始める。そして、そこでメイドをしている、自由奔放な真白と親しくなっていく七海だったが……。

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』(1993)

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?

山崎裕太、奥菜恵、反田孝幸出演。岩井俊二監督の知名度が一気に上がった代表作品。2017年にはアニメ版の映画も公開されている。

親友同士の小学生の典道と祐介は、同じ女の子なずなに恋心を抱いている。しかし、なずなは両親の都合で転校することに。なずなはプールで競争する典道と祐介を見て、勝った方と駆け落ちしようと密かに賭けをする。買ったのは典道か? 祐介か? 一瞬の勝負のあとからAパート、Bパートで異なる二つの物語が展開されていく……。

ラストレター』(2020年)

ラストレター

岩井俊二自身が体験した出来事を基にしたストーリー。松たか子、広瀬すず、福山雅治、庵野秀明、森七菜、神木隆之介、豊川悦司、中山美穂出演。

裕里の姉・未咲が亡くなり、そのことを伝えるため、未咲の同窓会に参加した裕里。そこで、初恋の相手、鏡史郎と再会する。未咲のふりをして彼と文通のやり取りを続けるが、誤って未咲の娘・鮎美に手紙が届いてしまい……。ひょんなことから彼らを繋いだ手紙は、未咲の死の真相、そして過去と現在、心に蓋をしてきたそれぞれの初恋の想いを、時を超えて動かしていく……。

キリエのうた』(2023)

監督・脚本・原作を岩井俊二が担当。アイナ・ジ・エンド、松村北斗、黒木華、広瀬すずらが出演。

歌うことでしか“声”を出せないキリエの歌が繋ぐ4人の壮大な物語。石巻、大阪、帯広、東京と岩井俊二のゆかりある地を舞台に物語が展開する。2023年10月13日全国ロードショー予定。

【文・くりすちな】

※2020年8月30日時点のVOD配信情報です。

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