オタク心くすぐりまくり映画を製作し続ける「レジェンダリー・ピクチャーズ」とは?

ヒットガールに蹴られたい

竹島ルイ

『ダークナイト』、『300 〈スリーハンドレッド〉』、『GODZILLA ゴジラ』、『インターステラー』、『ジュラシック・ワールド』…。

大きいお友達が喜びそうな、オタク心をくすぐる映画を次々に世に送り出している映画製作会社、レジェンダリー・ピクチャーズ。映画のタイトルロールで、このロゴを見たことがある人も多いのでは?

legendary pictures
出典:http://www.legendary.com

というわけで、設立からわずか15年でハリウッドを代表する映画製作会社にまで成長したレジェンダリー・ピクチャーズの、成功の秘密と歴史を紐解きます。

わずか2年で5億ドルを調達した男、トーマス・タル

意外なことに、レジェンダリー創設者のトーマス・タルは映画畑の出身ではありません。元々彼はアメフトのスポーツ推薦で大学に入学したスポーツマンで、卒業後は弁護士になることを考えていました。

トーマス・タル
出典:https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/14793514672/

結局弁護士にはならずにコインランドリーのチェーン事業を始め、やがて会計事務所を買収してコンベックスグループというメディア投資会社を起こします。ファンドを運営するなかで、やがてトーマス・タルはエンターテインメント業界への進出を志すようになります。

アメフトをやっていたとはいえ、彼は小さい頃からスピルバーグ映画を見続けていた“体育系オタク”。一念発起し、なんとわずか2年で5億ドルをかき集め、ワーナー・ブラザーズと共同で映画製作をする超大型契約をとりつけます

レジェンダリーが異色なのは、もともとファンド目的でつくられた会社が、映画製作会社に変貌したことといえるでしょう。

“ビッグ6”と対等で共同製作できる資金力がスゴイ!

新興の制作会社が“ビッグ6”と対等で共同製作するというニュースは、大きな驚きをもって伝えられました。これの何が具体的にスゴイのか?簡単に現在のハリウッドの映画シーンについて説明しましょう。

ウォルト・ディズニー、ソニー・ピクチャーズ、20世紀フォックス、パラマウント、ユニバーサル、ワーナー・ブラザース。現在のハリウッドの映画シーンは、俗に“ビッグ6”と呼ばれるメジャー映画会社によって牽引されています

この“ビッグ6”は映画の製作〜配給までの機能をもっていますが、全ての映画の製作を行っている訳ではありません。さまざまな製作会社と契約を結び、その映画製作にかかる費用を銀行から借りたりして捻出するのです。

映画作りには巨額のお金がかかるため、なかなか弱小の映画製作会社でまかなうことはできません。

レジェンダリーは最初から5億ドルというビッグマネーを保有していたため、ワーナーとの大型契約をとりつけるに至ったのです。

「観たい映画を作る!」タルの映画製作哲学

トーマス・タルはあるインタビューで、「私は私が観たい映画を作るようにしています」と発言しています。筋金入りオタクであるタルは、記念すべきレジェンダリー第1作にバットマンを選びました。

当時まだビッグネームではなかったクリストファー・ノーラン監督で、『バットマン・ビギンズ』を製作するのです。

バットマン・ビギンズ

その後の快進撃については、皆さんご承知の通り。『スーパーマン リターンズ』、『ウォッチメン』、『エンジェル ウォーズ』、『マン・オブ・スティール』といったアメコミ系はもちろん、『ハングオーバー!』シリーズに代表されるオバカ系映画、『ザ・タウン』、『42 〜世界を変えた男〜』などのシリアスドラマなど、幅広いラインナップの映画を世に送り続けています。

ワーナーとは2013年をもって契約満了となり、現在はユニバーサルと新規に5年契約を結びました。2004年10月には、ソフトバンクがレジェンダリーに2億5000万ドルの出資を行うことを発表。さらに名声と資金力と高めたレジェンダリーの今後の活躍に期待です!

では最後に独断と偏見で、レジェンダリー製作のオススメ映画を5本(オタク系に限る)紹介しましょう!

300 〈スリーハンドレッド〉

300

2007年公開。フランク・ミラーのグラフィックノベルを原作に、マッチョな男たちがこれでもかというくらいに筋肉を躍動させる、歴史スペクタクル・アクション。同じレジェンダリー製作の『ウォッチメン』の監督も担当したザック・スナイダーの、CG満載のビジュアル・センスが光ります。

ダークナイト

ダークナイト

2008年公開。クリストファー・ノーランの『バットマン』シリーズ第2作で、ジョーカー役のヒース・レジャーの怪演が話題となり、今やゼロ年代を代表する映画に。レジェンダリーの名声を一気に高めることになりました。

パシフィック・リム

パシフィック・リム

2013年公開。日本の怪獣映画へのオマージュ満載の、レジェンダリー・スピリッツにあふれたオタク映画。ワーナーがレジェンダリーとの契約を延長しなかったのは、怪獣映画ばかりつくるトーマス・タルに辟易し、その発端となったのがこの『パシフィック・リム』とも言われています。

GODZILLA ゴジラ

ゴジラ

2014年公開。1998年の『GODZILLA』以来、16年ぶりとなるハリウッド版2作目。当時、超低予算SF『モンスターズ/地球外生命体』しか監督経験のなかったギャレス・エドワーズを大抜擢したことでも話題になりました。子供の頃からゴジラのファンだったというトーマス・タル念願の企画。

ジュラシック・ワールド

ジュラシック・ワールド

2015年公開。『パシフィック・リム』でロボット、『GODZILLA ゴジラ』で怪獣ときたら、次は恐竜だろ!ってことで、トーマス・タルが敬愛するスティーヴン・スピルバーグの『ジュラシック・パーク』シリーズを製作。世界中で大ヒットとなり、日本でも累計興行収入80億円を突破しました。

今後も超期待作品が続々公開!

伝説のヒップホップグループN.W.A.の物語を描いた『ストレイト・アウタ・コンプトン』や、ギレルモ・デル・トロ監督の『クリムゾン・ピーク』などの公開が控えてるレジェンダリー・ピクチャーズ。今後も大ヒット作を次々と生み出してくれることに期待です!

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  • ご自由さん
    3.5
    セピア色の強い映像は全編に貫かれており、題材をより効果的にしている。また日本流に言うならば殺陣が斬新で、絵画的構図、フィルムのカッティング手法が良かった。でも戦闘場面は凄く、ホラー並みにオドロ、オドロと気持ち悪い。かなりヘビーな疲れる作品。
  • KAITO
    3.9
    主演が阿部寛にしか見えん
  • 未熟
    3.7
    2019-041
  • 竜平
    3.8
    都市国家「スパルタ」の屈強な戦士300人が、来るペルシア帝国100万人の兵士を迎え討つ。紀元前480年にあったという壮絶必至の戦を描く、アメコミ原作のトンデモアクション的歴史スペクタクル。 と、このあらすじだけですでにワクワクしちゃうってな人はまず楽しめるであろう今作。全編に渡るザック・スナイダー特有の色彩濃いめの映像に、ダークで渋めの世界観、そしてスローモーションを多用したスタイリッシュな映像にバトル模様と、視覚的にも非常におもしろかったりする。しばしば使われる「スパルタ教育」という言葉、その語源でもあるのがこのスパルタ。まさに“スパルタ”な試練というものに序盤も序盤からビビる。まぁどこまでが本当かはわからないけどね、逆にこの嘘っぽさというのも魅力的な要素だったりして。そもそも今作はそんな大袈裟とも取れる演出や「んなバカな」的な部分を楽しめるかどうかなんじゃないかなと。そんで楽しむべきはやっぱりアクション、細かいことは考えず、その男臭さに酔いしれるべきかなと。スパルタの王レオニダスに扮するのがジェラルド・バトラー。板チョコくらい割れた腹筋に、男らしさ満点の髭よ。彼が敵方の使者を返り討ちにする「ディス、イズ、スパルタァァァ!」のシーンは他の映画でもたまにネタとして出てきたりするよね。実力も相まってのひたすら強気な姿は見ていて気持ちがいい、ってのは俺だけじゃないはず。また今作のおもしろいのが、この王たった一人が強いのでなく、スパルタの300人の戦士全員がべらぼうに強いという点。彼らによる無双シーンがこれまた気持ちいい、スローを駆使しつつのたっぷり魅せる演出が光りまくってるなと。 「デルモピュライの戦い」という、古代ギリシア史の出来事を描いてる、というのはあとで知った事実。頭空っぽにして見れる良作エンターテイメント。じつは出てたマイケル・ファスベンダーね。
  • シラタマール
    -
    This is sparta!! レオニダス王率いる300人の戦士VS100万のペルシア帝国軍による圧倒的筋肉祭り!! スレルクセスが巨人のカマっぽくなってて、笑っちゃった。
300 <スリーハンドレッド>
のレビュー(27850件)