ファッション業界も注目の『クリムゾン・ピーク』完璧なまでに美しい衣装の意味とは?

恐竜をこよなく愛するナード系ハーフ

ANAIS

クリムゾンポスター

(C) Universal Pictures.

『パシフィックリム』の監督ギレルモ・デル・トロの待望の最新作。

アリスインワンダーランドで一躍有名になったミア・ワシコウシカとMARVELの『マイティ・ソー』からソーの兄弟ロキを演じているトム・ヒドルストンが共演しています。

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正当派ゴシックホラー×ミステリー

今作は『パシフィックリム』と打って変わってダークなゴシックホラーな世界観がメインです。父親を失い肉親のないイーディスに結婚を申し込んだトーマスはイギリスにある自宅に彼女を連れて帰ります。そこで彼は姉と二人でずっと暮らしてきたはずでしたが…

イーディスの母親が亡くなってから幽霊が見えるようになった彼女は幼い頃から母親の亡霊に忠告を受けていました『クリムゾンピークには気をつけて…』と。しかし、彼女が越したトーマスの屋敷の場所は地層が赤い粘度で覆われているため雪がふるとその赤の色が雪に染まる…そのためこの場所こそ「クリムゾンピーク」と呼ばれていたのです。

さて、この映画の見所はそういった最近割と少なかったゴシックホラーの雰囲気。幽霊屋敷の内装も勿論そうですが、ミアをはじめ登場人物の着ているドレスやスーツにも注目したいところです。

衣装担当のケイト・ホーリー

登場人物が着る衣装があまりにも美しいのですが、それはディオールやドルチェ&ガッバーナからの衣装提供ではありません。

今回、衣装を担当したのはケイト・ホーリー。彼女はギレルモ・デル・トロ監督の過去作品『パシフィックリム』での衣装も担当しています。『パシフィックリム』では今作のゴシック調とは打って変わって近未来SF風な戦闘服がかっこいいですよね。

今作品『クリムゾンピーク』の衣装は着るキャラクター性を強く際立たせていました。

クリムゾン1

 (C) Universal Pictures.

イーディスは裕福な家庭で生まれ育ち、父親に守られて育った箱入り娘で小説家を目指している。言わば世間知らずっ子です。そんな何もしらない彼女の壊れやすい心を表した繊細で無垢なレース、それをあしらった穢れを知らないホワイトドレス。

クリムゾン2

(C) Universal Pictures.

しかし、トーマスの姉ジェシカはまるでそんな彼女と正反対です。彼女は成熟した大人の女性で、イーディスのようにニコニコせず、どこか疲れた顔をしています。そんな彼女の着るものであれば妖艶でどこかおどろおどろしい雰囲気の真っ赤なドレスや深く濃い色のもの。まさに彼女の心の内を表しているかのような色合いなのです。

これらの衣装の完成度は着ていた出演者からも評判の良いものでした!

しかも今回、NYの有名デパート、バーグドルフの名物でもあるウィンドウをこの映画にインスパイアされて作ったようです。ケイト・ホーリーがデザインした衣装のテーマである”ヴィクトリアン”は2016年のファッショントレンドともなっているので、その点でも注目したいところです!

今後も多くの作品の衣装を手がけて欲しいと思っています!

幽霊屋敷に隠された意外な秘密

クリムゾン4

(C) Universal Pictures.

さて、映画『クリムゾンピーク』では幽霊屋敷で恐ろしい幽霊に追われながらもその屋敷の秘密を暴こうと全くの世間知らずの娘イーディスが奮闘します。

幽霊って人に対して恨み辛みがあって出たりする事がほとんどですが、善良な霊も悪霊もその多くは何かを伝えたくて出てきたり悪さをしてアテンションを求めます。このクリムゾンピークの幽霊屋敷に出てくる幽霊もそうなんですよね…

彼女が目の当たりにした秘密とは、無垢な彼女にとって想像を絶するものだったのです。まだ見ていない方は劇場へ急いで!

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※2022年3月7日時点のVOD配信情報です。

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  • Mizuki
    3.9
    意外とホラー要素あります。 ファンタジーとはいえ大人向けのストーリー多々ありです。 ギレルモ好きな人は絶対好きな映画!
  • 4
    ゴシックな雰囲気が好みだった。トーマス役の人目当てで見てた、結構グロやけど主人公が自力で解決してて良かった
  • プー
    3.5
    映像が綺麗〜!
  • Ludovica
    3.8
    あの地下、フランケンシュタインの地下を思い出した 雰囲気とか好き 初めてトムヒがかっこいいと思った、、笑 おばけとかが怖いのかなって思って見てたら人怖なのね トムヒ(役の名前忘れちゃった)ががちで恋して、信じてもらえないし、姉に殺されちゃったの切ないね おばけになったの切なかった 姉が美しすぎたの
  • tokes
    3.7
    2015年全米公開、監督は「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞作品賞&監督賞受賞のギレルモ・デル・トロ。 主演は、「アリス・イン・ワンダーランドシリーズ」でアリスを演じたミア・ワシコウスカがイーディス役、「サンキュー、チャック」のトム・ヒドルストンが没落貴族トーマス·シャープ役、「タミー・フェイの瞳」でアカデミー賞主演女優賞に輝くジェシカ・チャステインがトーマスの姉ルシール役、「ジェントルメン」のチャーリー・ハナムがアラン眼科医役、「ナイトメア・アリー」のジム·ビーヴァーがイーディスの父カーター役、「ビートルジュース ビートルジュース」のバーン·ゴーマンが情報屋ホーリー役。 元々は、トーマス·シャープ役にはベネディクト·カンバーバッチ、イーディスにはエマ・ストーンがキャスティングされていたが、最終的に出演を見送った経緯あり。 物語は、20世紀初頭ニューヨーク州バッファロー、少女イーディスは死者の魂と通じ合える力があり、母が亡くなった日の夜、母の幽霊から「クリムゾン・ピーク(深紅の丘)に気をつけろ」という謎の警告を受けるところから始まる。 本編はその14年後、イーディスが大人の女性として美しく育ち、小説の執筆に夢中、そこへイギリスの没落貴族のトーマス·シャープという男が現れる! デル・トロ監督は本作を「古典的でもあり、現代的でもある」と語り、ロバート・ワイズ監督の「たたり」、ジャック・クレイトン監督の「回転」、監督が鑑賞して育った「オーメン」「エクソシスト」「シャイニング」の伝統を取り入れた作品を目指したのが本作! 19世紀末の「衰退する旧世界」(イギリスの没落貴族)を象徴する姉弟、まともに汗水流して働かず、過去の栄光にすがり、他人の富を吸い取るしか生き残れない、「滅びゆく者たち」として描き、一方「台頭する新世界」(アメリカの資本主義)を象徴として、自分の手で富を築いた父と作家として女性が自立を目指す娘を「未来に生きる者たち」として描く。それは、父はトーマスの手を見た時に「(苦労してない)労働者の手だ」と一瞬で見抜くシーンに集約される! 本作テーマは「愛の(狂気と救済)の二面性」と「古い価値観(変えられない過去)への固執の愚かさと恐怖」、見事なゴシック美術を背景に「幽霊より怖いものは何か?」を問いかけたホラーの枠を超えた歴史、美学、人間心理を追求したギレルモ・デル・トロ監督の秀作! 以下ネタバレ、個人的考察 未鑑賞の方はご注意ください ※※※※※※※※※※※※ まず、ルシールとトーマスの姉弟は、母親に屋根裏部屋に閉じ込められ、虐待を受けて育てられたと推測される。その閉鎖された空間で手を取り合って育ち、やがてそれは肉体関係となり、姉ルシールは弟トーマスの子供を身籠る! 3番目の妻エノーラが幽霊となり、抱いていたのは、この姉妹の子供であり、生まれつき虚弱ですぐに亡くなるが、エノーラはその「姉弟の異常性」に気が付き、母親に密告した為に毒殺されたと推測される。 さらに母親は、ルシールにより頭部を肉切り包丁で頭部を叩き割られて殺害される。 本作の肝は、この没落貴族であるトーマスとエキセントリックな姉ルシールの近親相姦の歪んだ愛の末の殺人事件に起因する!そしてこの土地こそ、イーディスの母の亡霊が警告した「クリムゾン・ピーク(深紅の丘)」と呼ばれている土地だったと言うネタバレとなる。 その姉弟の実家であるアラデール·ホールは、経済的にも、真っ赤な粘土質の地盤的にも「沈んでいく」実家の屋敷として見事な美術と共に登場する。 トーマスは性格的にも繊細で、罪悪感に苛まれているが、自身の「粘土質掘削機」の開発費捻出のために結婚詐欺を継続していたと見える。姉ルシールは「2人に狂った関係維持と沈みゆく家を維持するために、他者から金を吸い上げ続けてきた」と解釈される。 ルシールは「愛は人を怪物にする」と言う台詞に凝縮されるように、「弟トーマスへの歪んだ愛と執着」により、トーマスを屋敷に縛り付けてきた。しかしトーマスが純粋なイーディスとの「本物の愛」に目覚めて、ルシールを裏切る。「愛は人を怪物にも、救いにもする」と言う「愛の2面性」を観客に示す! 監督は、観客に、姉弟を「過去の遺産にしがみついて、他者の富を吸いあげる吸血鬼や依存するパラサイト」として描き、古い価値観だけに固執する愚かさと恐怖を問いかける! 事実、本作では幽霊は「恐怖の存在」ではない、母の幽霊は「クリムゾン・ピークに気をつけろ」と警告、姉弟の殺害された母も、3番目の妻エノーラも「警戒せよ」「すぐ逃げろ」と親切な忠告をするに過ぎない。 洗練された、綺麗なドレスを着ている人間の中身が「それこそドロドロした欲望と狂気」で溢れ、逆に見た目は恐ろしいが、実はそうではなく正直で親切な幽霊、結局我々は見える美しさに騙され、本当の悪や恐怖を見逃していると言いたいのかもしれない! 本当に怖いのは「幽霊」ではなく、「生きた人間の歪んだ欲望と執着」だと言いたかったのであろう!
クリムゾン・ピーク
のレビュー(19378件)