近年はビデオオンデマンドサービスも普及してきて、数十年前にテレビ放送されていたTVアニメも気軽に観ることができるようになりました。懐かしのアニメを久しぶりに観てみたくなったり、実は途中までしか観ておらず最後がどうなったかそういえば知らない……。なんて番組もあったのではないでしょうか。
そんな懐かしのアニメの中でも、特にアラサーのアニメ好きの人に刺さりそうな90年代〜00年代初期に人気を博したアニメを集めてみました。実は2シリーズ以上展開している作品もあったり、意外と知らない続編も見つかるかもしれませんよ。
『鋼の錬金術師』(2003)
月刊少年ガンガンにて連載されていた、荒川弘による大人気漫画を2003年にTVアニメ化した『鋼の錬金術師』。
エドワードと弟・アルフォンスは、亡くした母親を蘇らせる為に錬金術最大の禁忌「人体錬成」を行ってしまいます。しかし錬成は失敗。エドワードは左足、アルフォンスは体の全てを失い、エドワードはアルフォンスの魂を錬金し鎧に定着させるため、右腕も失ってしまいます。そして2人は、失った全てを取り戻すため、「賢者の石」を探す旅に出る、というストーリーです。
旅を通して成長していく兄弟たちの姿、家族愛などと共に、命の重みが描かれる本作。原作連載中に制作されたため、オリジナルの設定や展開が多く含まれていますが、よりダークなストーリーや原作との相違も楽しめる一作となっています。
続編として『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』(2003)が上映され、原作に沿った内容でのアニメシリーズ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2009)、映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』(2011)も制作されました。
『D.Gray-man』(2006)
星野桂による漫画を2006年にTVアニメ化した『D.Gray-man』。
仮想19世紀ヨーロッパを舞台に、世界を終末へ導こうとする「千年伯爵」に製造された悪性兵器「AKUMA」と、それを破壊する「エクソシスト」の争いを描いた物語です。黒の教団に属するアレン・ウォーカーは、左腕に宿した神の結晶イノセンスを武器に立ち向かいます。
残酷な世界でも希望を忘れず、苦しみの中で成長していくアレンを描いた王道バトルファンタジー。グロテスクな描写やダークな要素が強い本作ですが、細かなキャラクター設定と秀逸なストーリーが多くのファンを魅了しました。
原作は現在も連載中で、アニメ作品としては新キャストを迎えた続編『D.Gray-man HALLOW』(2016)も制作されました。
『ネギま!?』(2006)
週刊少年マガジンにて連載されていた赤松健による漫画をTVアニメ化した『ネギま!?』。
魔法使い見習いのネギ・スプリングフィールドは、修行のために麻帆良学園女子中等部2年A組の担任になります。しかし、クラスの生徒からは「お子ちゃま先生」と子供扱い、魔法使いだとバレそうになったりとトラブルに遭いながらも、最上級の魔法使い「マギステル・マギ」になるため奔走します。
個性的な生徒たちに振り回される、トラブル続きの学園コメディ。完全オリジナルストーリーとなる本シリーズでは、原作ではあまり描かれなかったクラスメイトにもスポットライトが当てられ、ポップに描かれています。
アニメシリーズとしては前作『魔法先生ネギま!』(2005)、劇場版や複数のOVAが制作されました。
『xxxHolic』(2006)
CLAMPによって連載されていた漫画を2006年にTVアニメ化した『xxxHolic』。
「アヤカシ」が見える高校生・四月一日君尋は、妖しい屋敷「ミセ」の店主・壱原侑子と出会い「アヤカシ」が見える体質を変えてもらうため、“対価”として「ミセ」でアルバイトをすることになります。「ミセ」にやってくる人々の悩みを解決するために、君尋は数々の不思議な体験をします。
CLAMP作品ならではの凝ったファッションデザインと、人々の欲望や闇を描いた独特の世界観が人気のダークファンタジー。侑子さんと君尋のコミカルな掛け合いに加え、可愛らしいマル&モロにモコナ、君尋の同級生ひまわりちゃんと百目鬼といった謎の多いキャラクターたちも魅力的です。
オカルトファンタジーが人気を博し、続編『xxxHOLiC◆継』(2008)も制作されました。
『デジモンアドベンチャー』(1999)
90年代末にブームとなった携帯型育成ゲーム『デジタルモンスター』を題材に、突如デジモンと呼ばれる生き物たちが暮らす世界・デジタルワールドへ飛ばされてしまい、“選ばれし子どもたち”となった少年少女たちが、パートナーとなるデジモンとペアを組んで、悪いデジモンたちと戦いを繰り広げる冒険譚。
子どもたちとデジモンの絆が深まるたびに、デジモンはより強い姿へと進化していき、それに合わせてストーリーのスケールも広がっていく展開が熱い内容となっています。恐竜のようなアグモンや、角が生えた獣のような姿のガブモンなど、デジモンごとにタイプが全く違ったり、子どもごとに紋章と呼ばれる独自の力が充てがわれたりといった、バリエーションの広がりも面白さを増す仕掛けとなっていました。
人気シリーズとなった本作は、続編となる『デジモンアドベンチャー02』(2000)や、“選ばれし子どもたち”が成長した後の姿を描いた『デジモンアドベンチャーTri』(2015)など多くの派生作品も制作され、近年では主要キャラクターの設定の大半はそのままに、新たに一から物語を描きなおしたリブート版『デジモンアドベンチャー:』(2020)も制作されています。
『地獄先生ぬ〜べ〜』(1996)
週刊少年ジャンプで連載されていた人気漫画を1996年にTVアニメ化したのが『地獄先生ぬ〜べ〜』。童守小学校に赴任してきた先生、鵺野鳴介ことぬ〜べ〜はドジでおっちょこちょいで、一見インチキ霊能者に見える変わった先生だったのですが、ひとたび生徒たちが悪霊や妖怪にとり憑かれると一変!霊能力者としての本領を発揮し、命がけで生徒を守ります。そんな彼の切り札は、左手に封印されている“鬼の手”。迫り来る闇の住人を時に痛快に退治してくれます。
本格的なホラー演出が用いられていながらも、普段は生徒とのコミカルな掛け合いが楽しく、エピソードの後半では、雪女のゆきめとの本格的な恋愛エピソードも登場したりと、バラエティに富んだ内容も魅力の一つとなっています。普段は情けない姿のぬ〜ベ〜が、ここぞのシーンでかっこいい姿を見せてくれるギャップがまたたまらないですよね。
当時はその人気から東映アニメフェアの併映作品として劇場版シリーズが複数回制作されていたり、TVアニメの放送終了後も独自のOVAシリーズが3作品制作されています。
『カードキャプターさくら クロウカード編』(1998)
少女漫画雑誌なかよしでCLAMPによって連載されていた漫画『カードキャプターさくら』は1998年にTVアニメ化されました。
体育が得意な小学4年生の女の子、木之本桜が一冊の金色に光る本を見つけたことをきっかけに、本に封印されていた“クロウカード”を解き放ってしまいます。散らばってしまった不思議な力を持つカードたちを捕獲するカードキャプターとなった桜は、ケルベロスのケロちゃんの助けを借りながら、実体化してトラブルを起こすカードたちの事件を解決しながら、カード集めに奔走します。
桜を含む優しいキャラクターたちや、可愛いコスチュームなどが話題になり、女の子だけでなく、男の子の視聴者も多く、強い人気を誇ったシリーズ。お兄さんの親友で憧れの存在である雪兎や、共に戦ってくれる同級生の男の子の小狼(シャオラン)との関係もまた気になる要素の一つとなっていました。
人気の高さからクロウカード編に続く『カードキャプターさくら さくらカード編』(1999)や劇場版シリーズ、さらには2018年には久しぶりの新シリーズ『カードキャプターさくら クリアカード編』も制作されています。
『焼きたて!!ジャぱん』(2004)
週刊少年サンデーにて連載されていた人気漫画を2004年にTVアニメ化したのが『焼きたて!!ジャぱん』。グルメをテーマにした作品は数あれど、今作が題材として取り上げるのはなんとパンです。
主人公の少年・東和馬は、“太陽の手”と呼ばれるパン作りに最適な温かい手を持っており、幼い頃に出会ったパン屋の主人から聞かされた夢である、日本独自のパンである“ジャぱん”を創り出すという目標を持っています。そんな和馬が高校生となって、仲間やライバルたちと共にパン作りのプロフェッショナルの世界へ挑んでいくというストーリーです。
意外と知らなかったパン作りの知識を知ることができたり、パン作りがこんなに奥深いものだったのかと知れるのも本作の見所。そしてそんなパンを食べた人たちの反応が、これまたインパクトがあって面白い!これを観たらきっとあなたもパンを食べたくなるし、さらには作ってみたくなること間違いなし。
『わがまま☆フェアリー ミルモでポン!』(2002)
少女漫画雑誌ちゃおにて連載されていた『ミルモでポン!』を『わがまま☆フェアリー ミルモでポン!』のタイトルで2002年にTVアニメ化しました。
中学2年生の南 楓は、同じクラスの結木に片思いをしていましたが、なかなか積極的になれずにいました。そんな矢先に、渚はファンシーショップで恋を叶えてくれるという不思議なマグカップを手に入れます。そのマグカップに願い事をすると、中から小さくて生意気な恋の妖精 ミルモが出現。渚とミルモの不思議な日常が始まります。
妖精のミルモが、恋を成就させてくれるかと思いきや、簡単にはいかないのが世の常。ミルモの婚約者のリルムや、ライバルの妖精忍者のヤシチ、渚の恋のライバルである日高なども登場し、魔法によってなんでもありの大騒ぎな日々が続くことになっていきます。
ドタバタギャグっぷりが好評を博し、『ミルモでポン!ごおるでん』(2003)、『ミルモでポン!わんだほう』(2004)、『ミルモでポン!ちゃあみんぐ』(2005)と第4シーズンまで制作される長期シリーズとなりました。
『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ』(2003)
少女漫画雑誌なかよしで連載されていた『ぴちぴちピッチ』が、2003年に『マーメイドメロディーぴちぴちピッチ』としてTVアニメ化を果たしました。
北太平洋のマーメイドプリンセスである七海るちあは、幼い頃に溺れていた男の子を助けるべく大切な真珠を手放してしまいます。それから7年、成長したるちあは、力の源となるその真珠が必要になり、真珠を取り戻すべく人間界へとやってきます。かつて助けた少年である堂本海斗が在籍する中学校へと転校してきたるちあは、真珠の力を取り戻し、海を侵す水妖たちと戦っていくことになります。
人魚姫の物語がモチーフになっており、人魚であることを人間に伝えると、泡になって消えてしまうという宿命にありながらるちあは海斗に恋心を抱いてしまうという切ない仕掛けが本作のドラマを盛り上げます。
『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア』(2004)という第2期も制作されるような人気作となりましたが、当時のファンには驚きのニュースが2021年に報じられます。なんと原作漫画の続編が連載をスタートし、るちあの娘が主人公となる物語が15年以上の時を経て、新たに始まっています!
当時TVアニメをよく観ていた人にはどれも「懐かしい」と感じるものばかりだったのではないでしょうか。注目して欲しいのは、ここで紹介しているシリーズの多くが近年も新展開や新作を発表している点です。久しぶりにアニメを見返してみるのはもちろん、これを機に新たなシリーズに手を出してみるのもオススメです。










