【保存版】公開中から近日公開まで!フランス映画祭で話題を集めたオススメ映画まとめ

人との出会いに日々感謝(ライター・編集)

大久保渉

france

「昨今のフランス映画には苦しさを明るさに変えるような力作が数多くでてきている」

今年も大喝采のうちに閉幕した【フランス映画祭2015】(6月26日~29日)。冒頭の一文は映画祭期間中、ユニフランセ・フィルムズ代表イザベラ・ジョルダーノ氏が取材の中で語っていた言葉です。

悩み多き日常からぐっと前に進めるような、「幸せ」の一端を垣間見せてくれるドラマの数々。人間のすがたを、心の中を、穏やかに、繊細に、鋭く、可笑しく、情感豊かに描き出した作品の数々。

現在すでに公開されている話題作、これから順次公開されていく最新作、どちらもあわせて一つの記事にまとめてみましたので、是非ご一読のうえ劇場まで足を運んでもらえたらうれしいです。

9月公開の1本―注目の若手監督ミア・ハンセン・ラヴによる最新作!

『EDEN エデン』(2014/131分)

エデン映画

あの日みた夢の続きを描いた物語

90年代初頭のフランス。エレクトロミュージック―とりわけ80年代アメリカで流行していた「ガラージ」に夢中な主人公は、大学の卒業論文もそこそこに親友とDJデュオを結成。夢を追いかけていくことを決意します。

そして、デビューするやいなや一躍パリのクラブシーンから注目を集める存在となった彼らは、年若くして栄光を獲得。

エールよりそい

出典:出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film05

そんな主人公とその仲間たちによる晴れやかな青春と、迫りくる苦悩の日々が、往年のヒットナンバーと共にスタイリッシュに鮮やかに描きだされていきます。

90代のクラブシーンを彩った「フレンチ・タッチ」、その楽曲の数々に注目

エデンダンス33

出典:http://www.eden-movie.jp/index.html

今作の見どころは、ずばりフランキー・ナックルズの“The Whistle Song”をはじめとする豪華なトラックリスト、および世界的人気を誇るダフト・パンクが楽曲提供したサウンドトラック、その音楽と映像の見事な融合にあります。

音楽が人の心を揺さぶり、「夢」も「現実」も等しく彩っていく。映画の冒頭から最後まで、主人公の美しくも儚い人生から目と耳が離せなくなってしまう1作です。

エデン仲間たち

出典:http://www.eden-movie.jp/index.html

上映館情報

9月8日から、新宿シネマカリテほか全国順次公開予定

『EDEN/エデン』公式サイト劇場情報

10月公開の2本―期待の新人から名女優まで、キラリと光る演技に注目!

『エール!』(2014/105分)

エール映画

「夢」、「家族」、大切なものに気付かせてくれる物語

フランスの田舎町。聴覚障害の家族と暮らす高校生ポーラは、その類まれなる歌声を育むためにパリの音楽大学へ進もうか、家族のもとにとどまるか、日々葛藤を繰り返していきます。

自分がいなくなっても家族はきちんとやっていけるのだろうか?それよりも何よりも、家族みんなが一緒に暮らしていくことこそが大切なことなのではないだろうか?

主人公ポーラ=歌手ルアンヌ・エメラの歌声に注目

エールうたう

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film01

もしも彼女の両親が彼女の才能に気付くことができれば、その歌声を聞くことができれば、きっと素直に応援してくれるはずなのでしょう。しかしお話はそうはいかずに、母親からは猛反対されてしまい、悩みは深まる一方で…。

ただ本当に、劇中で繰り広げられるポーラの瑞々しい歌声には胸の奥底でじーんと響き渡る魅力があって、この歌声が両親に届きさえすれば…。果たして届くのかどうか…。

エール家族

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film01

ルアンヌ・エメラ渾身の歌唱シーンと共に、涙なしには見られない心温まるエンディングを是非劇場でご堪能くださいませ!

上映館情報

10月31日から、新宿バルト9他全国順次公開予定 

『エール!』公式サイト劇場情報

『アクトレス〜女たちの舞台〜』(2014/124分)

アクトレス映画

過去の栄光、現在の葛藤―自分と向きあうきっかけを与えてくれる物語

大女優として知られる主人公と、彼女を支える忠実なマネージャー。そんな二人にある日、かつて主人公が世間に認められるきっかけとなった作品のリメイクに出てほしいというオファーが届きます。

しかしながら、そのオファーとはかつて主人公が演じた若き美女の役柄ではなく、彼女に翻弄される中年上司を演じてほしいというものだったのでした。

アクトレスビノシュ

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film07

新しく主役を演じる若きスター女優の台頭に対する不安、恐れ、嫉妬、苛立ち。そして自分自身との戦い。

スイスの大自然広がる美しい映像と、シャネルの全面協力による華やかな衣装の数々、そしてきらびやかな世界に生きる大女優の葛藤と孤独が観るものの心を惹きつける1作です。

仏米豪華女優陣による、濃密な演技合戦に注目

アクトレスくろえ

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film07

フランス映画界を代表する大女優ジュリエット・ビノシュ(『ショコラ』、『ポンヌフの恋人』)、アメリカ映画界注目の若手女優クリステン・スチュワート(『トワイライト/初恋』、『アリスのままで』)、もはや大人の色気が漂うクロエ・グレース・モレッツ(『キック・アス』、『ヒューゴの不思議な発明』)、とにかく豪華女優陣による圧巻の演技がオススメです!

アメリカ人初の快挙にも注目

アクトレスくりすてぃん2

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film07

今作にて、クリステン・スチュワートがアメリカ人初の快挙、2015年セザール賞最優秀助演女優賞を受賞しました。今後もウディ・アレン監督最新作への出演(予定)等々、その活動から目が離せない彼女の演技に注目です。

上映館情報

10月24日から、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開予定

『アクトレス〜女たちの舞台〜』公式サイト劇場情報

12月公開の1本―名優エマニュエル・ドゥヴォスが魅せる実在の作家の壮絶な人生!

『ヴィオレット(原題)』(2013/139分)

ヴィオレット映画

孤独にあえぎながら、自らの居場所を見つけていく物語

実在の女性作家、ヴィオレット・ルデュック(1907 ~ 1972)の生涯を追った今作。己のことを「醜い女」といって忌み嫌うヴィオレット。誰からも愛されない、必要とされない、それは自分が醜いから。

彼女は自らの苦しい過去を小説にすることで周りから認められたい、愛されたいと願い、行動を起こしていきます。しかし、その才能は一部の作家たちから認めてもらえこそするものの、思うように本は売れず、願いも叶わず…。

主人公に寄り添い続けるカメラに注目

ヴィオレット横顔

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film08

主人公の孤独にひたすら肉薄していく映画ではあるけれども、それでも苦しみながら必死に生きていこうとするヴィオレットを追った監督の眼差しがとても実直で、孤独に寄り添い続けるカメラからは彼女の人生を肯定するかのような優しさが感じられました。

例え孤独にさいなまれようとも、辿り着くべき「安住の地」は誰しもに必ず存在する。そのことを強く信じさせてくれるような1作です。

ヴィオレットふたり

出典:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film08

上映館情報

12月(調整中)から、岩波ホールほか全国順次公開予定

まだまだ間に合う!全国順次公開中の傑作4本!

『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』(2014/110分)​

人間、地球、その限りない可能性に迫ったドキュメンタリー

セバスチャン・サルガド

上映館情報

9月19日から、品川プリンスシネマほか全国順次公開予定

『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』公式サイト劇場情報

『チャップリンからの贈りもの』(2014/115分)

どん底にあっても笑いが日々を彩ってくれる物語

上映館情報

9月26日イオンシネマ多摩センターほか全国順次公開予定

『チャップリンからの贈りもの』公式サイト劇場情報

『彼は秘密の女ともだち』(2014/107分)

自分への愛、相手への愛、そして形にとらわれない愛を描いた物語

上映館情報

9月19日から、渋谷アップリンクほか全国順次公開予定

『彼は秘密の女ともだち』公開サイト劇場情報

『ボヴァリー家のパン屋』(2014/99分)

恋にエロスに妄想に、日常がふふっと可笑しくなってしまう物語

上映館情報

9月5日から、横浜ジャック&ベティほか全国順次公開予定

『ボヴァリー家のパン屋』公式サイト劇場情報

 

とにかく今年いっぱいまだまだ面白いフランス映画が目白押しですので、よろしければ是非是非劇場へと足をお運びくださいませ!

そして、来年の【フランス映画祭2016】にも是非是非ふるってご参加くださいませ!!

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  • かれん
    4.2
    耳が聞こえない方々が、音楽をどのように「聞いて」いるのかの描写が、鳥肌たった 見てよかった
  • matchypotter
    3.8
    「音楽の映画」企画、28作品目にして、フランス勢を投入。 良い。 お茶目な感じと、色んな葛藤と。 子供と大人の中間地点の曖昧さと悶々とした年頃の目覚めと羽ばたき。 フランスの片田舎で、耳の聞こえない父母弟と畜産を営み慎ましく4人暮らしをする女の子。 彼女だけが耳が聞こえるため、彼女は家族の耳となり、周囲と家族の橋渡し役。家族にとってはかけがえのない存在。 彼女もそれを当然の役目と思い、特に苦とも思わず家族の役割を果たしながら、普通の女の子としての学園生活も送る。 そんな時に、下心丸出しで受講したコーラスの授業で、まさかの才能の芽を出す。 そこから、耳の聞こえない家族と、自分は歌を歌いたいことへの本当の向き合いが始まっていく。 たまたまやりたくなったことが“歌”であり、それがまさかのこれまでの家庭環境と真逆の家族にはなかなか理解し難い方向性。 この葛藤が、家族と彼女に試練となり、その反動を跳ね返していくことでより大きな成長と愛を生んでいく話。 あんまりフランス映画を沢山観ているわけではないので、知ったかっぽくなるけど、フランスっぽい愛や性の感情や言動剥き出しな部分もあれば、茶目っ気たっぷりなユーモアもある。 それでいて、障害、ハンディキャップを持つ人とそうではない人との温度差や、「そんなの関係ないっしょ」とは思いつつも、どうしても目の当たりにすると生まれる違和感みたいなのを平然と映し出す。 この家族と対面して、「あ、聞こえないの?」の時の周りの反応とかがある意味すごくリアルだった。 このコーラスの先生。 何か昔の栄光に引きづられて嫌々ショボい学校の先生をやらされてる感満載だったが、彼がスゴく良い。 『ライフイズビューティフル』のお父さんを連想させるような、迷い子を、ある時は厳しく、ある時は優しく、ある時は面白く、本人に寄り添い問いかけながら、導く。 文句言いながらも、生徒の可能性を信じて、背中を押そうとする。 このキャラクターがとても印象的だった。 歌うことで若い芽が成長を遂げるサクセスストーリー。 思春期を迎え、燻りながら目覚める性。 障害が地域や周囲とどう摩擦を生み、分かり合えるかと言う社会性。 夢と現実に直面した時の家族の物語。 どれか1つでも映画にできる要素が、とてもバランス良く織り交ざる。 どれもがしっかり混じり合ってどれにとっても帰結してる作品。 最後の歌のテストのシーン、その前の学校の発表会のシーンが布石となって、驚きと感動がグワっと来た。 言われてみれば、それか!って感じではあるけど、それをそこまで匂わせずに最後に作品を完結させるための、重要で、最高の山場になってる。 たまにはフランス勢も良い。 これはおそらくフランス勢の中でもかなり万人にとって観やすく期待も裏切られない作品と思われる。
  • uenotokyoline
    5
    ストーリーは個人的には好み。音楽と景色が素晴らしかった点が評価ポイント。下ネタがしっくりこなかったというレビューもありますが私は適度で面白いと思いました。伏線を大量にばらまいといて回収しないところは残念。最後の感動は少しかけたような気がする。が毎回同じようなハッピーエンドな展開とかもつまらないので見る機会があれば視聴をおすすめする。 最後どうなったのかわからないってレビューもあるが実はエンドロールで数枚の画像がでてくる。エンドロールまで見ることをおすすめする。
  • 梅下
    5
    障害を超えて繋がることの難しさを改めて感じた映画。きっと、健常者の自分は一生理解できんと思う困難さが障害を持つ人の生活にはあって、新しい変化が命取りになる可能性もある。そんな中で、相手を知り理解するために必要なのは会話だけじょなくて、スキンシップや歌、表情、努力、さまざまな要素があるってことに気付いた。 映画には関係ない話 障害を持つ家族がおったりしたら、自分を説明する特徴として"健常者"っていう言葉が出てくると思う。でも、身の回りに障害者がおらん場合自分が"健常者"であることを自覚する機会ってあんまりないと思う。 って、映画を観てなんでか分からんけど考えた…
  • けんすけ
    3
    夢と家族で揺れる
エール!
のレビュー(12634件)