『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』ショーン・ベイカー監督最新作『レッド・ロケット』4⽉21⽇(⾦)劇場公開決定

アカデミー賞®にノミネート『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』ショーン・ベイカー監督の最新作『レッド・ロケット』が4⽉21⽇より公開決定。

落ちぶれた元ポルノスターが夢見る
大迷惑なサクセスストーリー。

タンジェリン』『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』など、アメリカ社会の「声なき声」を掬い上げ丁寧に描くことに定評のあるショーン・ベイカー監督が、ご都合主義でうすっぺら、⼝先だけの男マイキーを主役に社会の⽚隅で⽣きる⼈々を鮮やかに描いた、ひとクセありのヒューマンドラマ。

主演はマイキー役とリンクするかのようなスキャンダラスな経歴を持つサイモン・レックス。カンヌ国際映画祭コンペティション部⾨で上映されるやいなや彼の熱演は⼤きな話題を呼んだ。撮影監督は『WAVES/ウェイブス』のドリュー・ダニエルズ。16mmフィルムで、テキサスの⼯業地帯がエモーショナルに描かれる。

レッド・ロケット』あらすじ

「ポルノ界のアカデミー賞を5回逃した」ポルノ俳優だったが、今は落ちぶれ無一文で故郷テキサスへ舞い戻ったマイキー。別居中の妻の家に転がり込むことに成功したが17年のブランクのおかげで仕事はない。昔のつてでマリファナを売りながら糊口を凌いでいたある日、ドーナツ店で働く少女と出会い再起を夢見るが…。

(C) 2021 RED ROCKET PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

記事をシェア

公式アカウントをフォロー

  • RSS

  • Kota
    3.9
    “スター俳優さ。ポルノのね。” ショーン・ベイカー監督から電話で直接オファーをうけたサイモン・レックスは事務所に相談をしないまま三日後テキサスに飛んで、その時には全てのセリフを覚えていたという、この話がもう既にクソカッコいい、お洒落のベールを被ったR18映画。面接のシーン最高。
  • sonozy
    3
    『タンジェリン』『フロリダ・プロジェクト』のショーン・ベイカー監督作。 ポルノ俳優だったマイキー(サイモン・レックス)が17年ぶりに故郷テキサスシティに戻り、疎遠になっていた妻レクシー(ブリー・エルロッド)と彼女の母リルが暮らす質素な家を訪ね、数日でいいからと無理矢理転がり込む。 昔やっていたヤバめの仕事にありつき、最初拒否モードだった妻とも寝るようになり、隣家のロニーの車を足代わりにし…と、何とか日々を送るようになるマイキー。 ある日、レクシーとリルを連れドーナツショップに行ったマイキーは店員の可愛い女の子に釘付けになる。 こっそり店に通い、17歳(3週間後に18歳)の愛称ストロベリー(スザンナ・サン)に接近し関係を持つマイキーは、彼女をポルノ・スターにする計画に夢中になる・・・ ポルノ業界のオスカー?らしい「AVN(Adult Video News) Award」を5回逃したと自称するマイキーが、ほぼ無一文で故郷に戻り、散々問題や迷惑をかけつつ、17歳の少女をポルノ業界デビューさせる夢を見る物語。 タイトル「Red Rocket」は、犬の勃起したナニの意味のようですが、レクシーとリルの飼い犬とは全く関係なく(笑)、立派なナニをお持ちのマイキーの再起というイメージでしょうか。 ロニーが起こす悲劇への関与を逃れ喜んだり(ジャケ写のシーン)、そもそも50歳近いオッサンが17歳の少女をポルノ女優にしようという犯罪としか言えない夢を描いたり、共感度ゼロなマイキーですが、こういう人たちのリアルかもしれない生き様を捉える監督ならではの作品ですね。 『タンジェリン』『フロリダ・プロジェクト』に比べると、イマイチな読後感でしたが。 〈メモ〉 Suitcase Primp: ポルノ業界用語で、ポルノスター女優の彼氏/マネージャー/ヒモ的な男を揶揄する言葉。 レクシーがマイキーに二度繰り返します。
  • ミヤザキタケル
    4
    落ちぶれたポルノ俳優マイキーが、モラトリアムな日々の中を彷徨い続ける様を描いたヒューマンドラマ。引き返すには少し遅くて、新しく何かを始めるにも勇気が湧かなくて、過去の栄光に縋り、問題を先延ばしにし、傲慢で、他力本願で、楽な方へとばかり歩を進める。そんな一癖も二癖もある最低な男でありながらも、一概に嫌いになれないのは、彼が抱える“弱さ”は誰しもが抱え得るものだから。どこまでも逃げ続ける男が行き着く果てにあるのは、光か闇か。そのラストに胸打たれた。彼の未来に幸あれ。
  • umi
    3.8
    【人生は、スウィートだ】 落ちぶれた元ポルノスターが帰郷し、周囲の人を巻き込みながら再起をかける物語。 主人公のマイキーが徹頭徹尾ダメ男で倫理的にそれはダメだろという描写も多く、嫌悪感を抱く人もいると思う。でも私は意外と嫌いじゃなかった。なんだろ。マイキーはどこまでも救いようがないんだけど憎めない。 マイキーが興味を抱くエロカワなストロベリーを演じたスザンナ・サンは、監督に映画館のロビーでスカウトされてこれが映画初出演らしいんだけど、初出演でこの堂々たる演技はすごくないか。劇中のストロベリーを地で行くような逸材。 その他の出演作も演技未経験の地元人が多く起用されているそうで、それもあってかすっと物語の中に入っていけるんだよね。変にメジャーな役者がいないから。 自分は絶対に関わりたくないけどはたから見る分には非常に興味深い男、マイキーでした。
  • manicure
    3.8
    様々な種類の有害な人の集まりで、笑うしかない。ひねりが効いているユーモアで、すぐに笑わせる感じではなく、前にポロッと出したネタを後で意味を変えて回収したり、パワーバランスが変わっていく中でキャラクターの立場や態度を逆転させたりして、想像以上の深みがある作品だった。 各シーンのテンポ感は凄くいいが、全体的には少し短くしても良かったかもしれない。
レッド・ロケット
のレビュー(73件)