一度鑑賞しただけでは、なかなか理解が追いつかない難解映画。
予想を遥かに裏切る衝撃的なオチや、時間旅行を知的に表現している難解映画ですが、繰り返し見るうちに作品に込められた複雑な設定について考え込んだり、謎が解けた時の爽快感がクセになってしまうかもしれません。
そこで今回は、映画ファンが「頭がおかしくなる…」と戸惑う難解映画を10本ピックアップ。Filmarksに寄せられたレビューと一緒にご紹介します。(レビューは一部抜粋。)
映画セレクト基準は?
本記事で紹介する映画は、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のスコアやデータに基づきセレクトされています。
『ボーはおそれている』(2023)
気味悪くて滑稽でチャーミング。これぞアリ・アスター! 意味不明で考察し甲斐がある。
思ってる以上の怪作だった。これは解説動画必須やけど、初見での観てる側が取り残される感も味わってほしい。
ミッドサマーよりもカオス。ボーだけじゃなくて自分が混乱してた。
『ミッドサマー』(19)のアリ・アスターが監督と脚本を手掛ける本作。『ジョーカー』(19)のホアキン・フェニックスとタッグを組み話題となった。
主人公の常に不安を抱える男・ボーが、母の死をきっかけに帰省する壮大な旅を描いている。その奇奇怪怪な道中は、現実なのか夢なのか、はたまた妄想なのか。難解なストーリーが観るものを考察の渦へと巻き込む。
『裏切りのサーカス』(2011)
1回目観た時は意味が分からな過ぎてもう3回観た
1回目は何となく分かったかなーぐらいで解説や考察を見た後の2回目視聴はめっちゃ面白かった!!
難解とされてるけど、激渋なスパイ映画として素晴らしい。
『ぼくのエリ 200歳の少女』(08)のトーマス・アルフレッドソン監督によるスパイ映画。
舞台は英国とソ連の熾烈な情報戦が繰り広げられる東西冷戦下。英国諜報部「サーカス」を去ったスマイリーが、組織の幹部に潜り込むソ連のスパイ“もぐら”を捜しだすストーリー。
登場人物の多さや、数々の伏線、組織の状況、映像から読み解く情報など、複雑な内容なため一度での完全な理解はなかなか困難。
劇場公開当時は、二度目の入場料を割引するキャンペーンなども行われていた。スマイリーをゲイリー・オールドマンが演じるほか、コリン・ファースやトム・ハーディ、ベネディクト・カンバーバッチなど豪華なキャストが揃う。
『サスペリア』(2018)
こんなに難解で綺麗なホラー観たことない。
断片的な夢みたいな感じの演出が怖くて、話の内容はよくわからないのがさらに怖い映画。
物語も音楽も演出もダンスも出てくる女性たち全てが不気味で美しくて最高傑作だった。
1977年に公開されたダリオ・アルジェント監督の「魔女3部作」の一つである同名作品を、『君の名前で僕を呼んで』(17)のルカ・グァダニーノ監督がリメイク。
物語は主人公・スージーがベルリンの舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団するところから始まる。スージーは振付師マダム・ブランに気に入られ瞬く間にセンターの座を獲得する。一方、彼女の周りではダンサーが次々と失踪するなど不可解が出来事が頻発。スージーは舞踊団に隠された恐ろしい秘密に触れることとなる。
全体的に難解な構成ながら、独特な色使い、映像美に虜になる人も後をたたない。主人公をダコタ・ジョンソン、マダム・ブランをティルダ・スウィントンが演じている。
『TENET テネット』(2020)
「時間」という概念を映画という手法で可視化させた実験でもあり芸術でもある作品
伏線回収がすごくて気持ちがいい。
ノーランの頭の中どうなってるのか、と終始考えてしまう
『インセプション』の、クリストファー・ノーランが監督と脚本を担当。
ジョン・デヴィッド・ワシントン演じる名も無き主人公が、未来で起きる第三次世界対戦を止めるため、“時間からの脱出”というミッションを課せられるストーリー。刻一刻と進んでいく時間のルールをテーマにしている。
“時間を逆行する”という超難解な設定と圧倒的な映像体験で、公開時には劇場に何度も足を運ぶリピーターが続出。頭をフル回転させながらの鑑賞がおすすめ。
『マルホランド・ドライブ』(2001)
ずーっと意味わからなかったのにずーっと面白かった。
ここまで「わかりそうでわからない」映画は初めてかも。
難解だけどヒントを元にほんの少し理解が進んでおもろいなぁと思った、何度でも観たい
“カルト界の帝王”デヴィッド・リンチが監督と脚本を担当。
ある夜、女優を目指すベディの家に、リタと名乗る謎の女性が転がり込む。リタは事故によって記憶喪失となっており、ベディは彼女の記憶を取り戻す手助けをする。
登場人物の関係性が不明瞭であったり、謎のカットシーンや視点の入れ替わりが多い。物語が難解なため、公開時にはにストーリーを理解するための10個のヒントがホームページに掲載されていた。ベティをナオミ・ワッツ、リタをローラ・ハリングが演じている。
『ミスター・ノーバディ』(2009)
今まで見たことないような哲学的な作品で、難しい。
ちょっと感想の言語化が難しい作品。
物語の科学的かつ哲学的要素も絶妙なバランスで、生命や宇宙について深く考えさせられる。
ジャコ・ヴァン・ドルマルが監督・脚本を務める本作。
舞台は西暦2092年。人間が不死を手に入れた世界で、死を迎える最後の1人である118歳の老人・ニモの記憶を巡る物語。ニモはこれまでの人生の分岐点を振り返っていく。
物語の中では、人生の選択の場面で“選択した人生”、“しなかった人生”それぞれが交錯して展開していく。何が真実なのか、時間軸はどこなのかなど、複雑な内容となっている。青年期のニモをジャレッド・レトが演じている。
『哭声 コクソン』(2016)
こんなにも物語の見え方が何度も変化する映画は初めてかもしれない。
見る人によって解釈が大きく変わるため、誰を信じるか、信仰を試されている映画だと思う。
いい意味で最後まで揺さぶられ、楽しめる映画だと思う。
『チェイサー』『哀しき獣』などを手掛けた、鬼才ナ・ホンジン監督作。
物語は田舎の平穏な村に、得体の知れない男がやってくることから始まる。男の不穏な噂が広がっていくと同時に、村では残虐が事件が多発するようになる。犯人は必ず濁った眼と湿疹で爛れた肌をしており、話すこともできない状態となっていた。この事件を担当する警官のジョングは、自身の娘にも犯人たちと同じ湿疹があることに気づく。
不穏な空気と緊張感が全体に漂う、韓国発のサスペンススリラー。どんでん返し続きなストーリー展開と見え隠れする真実に、観終わった後は誰かと共有したくなること間違いなしの怪作。主演はクァク・ドウォン、得体の知れないよそ者を國村隼が演じている。
『別れる決心』(2022)
刑事と容疑者の関係を超えて謎と愛に迷い込み逃げられなくなるミステリー。
最高に美しいメロドラマ。目を離せない魔法のようなショットの数々が続く。
『別れる決心』っていうタイトルが秀逸、見た後に思わず唸ってしまう作品でした。
『オールド・ボーイ』の、パク・チャヌク監督最新作。
男が山頂から転落死した事件をめぐる男女の物語。刑事のヘジュンは捜査中に出会った被害者の妻・ソレと惹かれあっていく。ソレにかかっていた容疑も晴れ、事件は解決するものの、その後、犯人にまつわる“ひとつの証拠”が浮上してしまう。
互いのことを知りたいと願う男女のスリリングな駆け引きと、残酷な結末へと向かって突き進んでいく様子を予測不可能な展開で描く珠玉のサスペンスロマンス。ヘジュンをパク・ヘイル、ソンをタン・ウェイが演じる。
『雲のむこう、約束の場所』(2004)
並行世界と現実の入れ替わりが激しいので難しい。
数年ぶりに改めて観てみたらめちゃくちゃ面白くて素晴らしい作品だった。
見返してみると1回目では気付けなかった良さが多い。
『君の名は。』などの話題作を生み出すヒットメーカー・新海誠監督による長編デビュー作。
日本が南北に分かれたもう一つの戦後の世界というSFアニメーション。登場するのは「塔」へ小型飛行機を飛ばす計画を練る青森に住む2人の少年・藤沢ヒロキと白川タクヤ、そして憧れの同級生サユリ。しかしサユリが転校してしまい、2人はバラバラとなってしまう。時は流れ、サユリが謎の奇病に冒され眠っていること、そして「塔」の秘密を知ることになる。
青春の夢や喪失といったエモーショナルな感情が美しく描かれているが、ストーリーはやや難解。
『ヘレディタリー/継承』(2018)
私は2回観てようやく理解してさらに怖さ増しました(笑)。
奇妙で不可解な恐怖
これほど序盤から展開が読めない映画はない。
『ミッドサマー』の、アリ・アスターが監督と脚本を担当した長編デビュー作。
グラハム家の祖母・エレンの死をきっかけに、娘・アニーとその家族が不気味な出来事に巻き込まれ、崩壊していく様子を描く。
アニーらに降りかかる現象はグラハム家が抱える“ある秘密”が鍵となっており、作品全体を通して伏線が多数仕掛けられていることも特徴。その伏線の細かさゆえに、映画を繰り返し観ることで新たな気づきを得るファンも多い。
エレンの娘であり母親役のアニーをトニ・コレット、息子・ピーターをアレックス・ウルフが務める。また、娘・チャーリーを演じたミリー・シャピロは本作が映画初出演。
※2024年11月19日時点での情報です。










