本当にあった事件を基につくられた戦慄のホラー映画おすすめ10選《ネタバレあり》

「映画」を主軸に活動中のフリーライター

春錵かつら

実在する犯罪・事件・人物をもとに製作されたサスペンス・ホラー映画10本。モデルとなった事件や人物について触れながらご紹介。(一部作品のネタバレを含みます)

映画の冒頭でたまに見かける「This movie is based on a true story.(この映画は実話を基に作られました)」という一文。

ヒューマンドラマや伝記ドラマなどに多く見られ、“事実”であるという重みがその作品を一層味わい深いものにしてくれる。観客を一瞬で惹きつける魔法のような言葉だ。

近年、ホラー映画でもこの一文を見かける機会が増えてきた。思わず「現実にこんなことが起きたのか」とゾッとさせられ、日常にまでその恐怖が侵食してくる。

今回はそんな恐ろしい実話・事件、実在の人物を基に作られたサスペンス・ホラー映画をご紹介。事実と知って観てみると、より恐怖を味わえるはずだ。

※本記事は一部ネタバレを含みます

サイコ』(1960)

実際のモデル:エド・ゲイン事件

不動産会社に勤める女性マリオン(ジャネット・リー)は会社の金を横領して恋人の元へと向かう途中、道すがら立ち寄ったモーテルで宿泊することに。そのモーテルは、そばに建つ一軒家に住むノーマン(アンソニー・パーキンス)という青年が管理人を務めていた。そしてまた、彼は年老いた“母”の面倒を見ていた……。

“サスペンスの神”と称される巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督による全編モノクロのサイコ・スリラー。原作は、殺人鬼エド・ゲインの犯罪にヒントを得て執筆されたロバート・ブロックによる同名小説だ。

エド・ゲインとは、アメリカの殺人事件史上類を見ないその異常性から、20世紀を代表する殺人鬼のひとりに挙げられている人物。殺害した人間の死体でインテリアや装飾品を作るなど、猟奇的かつ残虐きわまりないその犯行によって人々を戦慄させた。

『サイコ』は、サスペンス要素の強い前半から、後半は一気にホラーの様相を呈する。そのタイトルの通り、サイコホラーというジャンルの確立に大きく貢献したであろうパイオニア的作品。多くの映像テクニックが駆使された演出は、いま観てもスリリングだ。

それにしても、モデルとなった事件を知ると、本作に登場する犯人よりもエド・ゲイン本人の方がはるかに恐ろしいのではないかと思わざるをえない。

サランドラ』(1977)

実際のモデル:ソニー・ビーンとその一族

カリフォルニアの山岳地帯に向かったボブ一家はトレイラーの事故のため、砂漠のど真ん中で立往生してしまう。核実験場にほど近いその荒地には、突然変異を起こした殺人鬼一族が住んでいた……。

殺人鬼フレディ・クルーガーで知られる映画『エルム街の悪夢』のウェス・クレイヴンが監督・脚本・編集を務めたホラー映画。アメリカでは1977年に公開され、日本ではそれから7年遅れて公開された。

モデルとなったソニー・ビーンは、15世紀頃のスコットランドで一族を率いて多数の人間を殺害し、その肉を食したとして処刑されたという人物。労働を嫌い、夫婦で洞窟に住み、旅人を襲いながら生活をしていたという。

彼らの間にできた14人の子どもたちは、兄弟の間でさらに子どもを儲け、最終的には50人ほどの大家族となって殺人を繰り返していたというから、開いた口が塞がらない。

本作は続編のほかに、2006年に『ヒルズ・ハブ・アイズ』というタイトルでリメイクもされている。

ヒルズ・ハブ・アイズ

死霊館』(2013)

実際のモデル:ペロン一家

ロジャー・ペロン(ロン・リヴィングストン)と妻のキャロリン(リリ・テイラー)、そして5人の娘たちは、アメリカのロードアイランド州にある旧家に引っ越した日から、家具が勝手に動くなどの怪奇現象に悩まされるようになる。

子どもたちに危険が及ぶことを心配したペロン夫妻は、超常現象研究家として名高いウォーレン夫妻(ヴェラ・ファーミガ/パトリック・ウィルソン)に助けを求める…。

『ソウ』を手がけたジェームズ・ワン監督が実話をベースに描き、全米興行収入1億ドル突破の大ヒットを記録したホラー映画。

本作の基となったのが、1971年のペロン事件。その詳細については明るみにされていないものの、アメリカの有名な超常現象研究家のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻が、それまでの調査の中で「最も邪悪で恐ろしい事件」として長らく封印してきたことでも知られる。

幼い頃から心霊現象を体験してきたウォーレン夫妻が携わった事件は1万件以上に及ぶというのにも驚きだ。

死霊館

この作品を機に、ウォーレン夫妻が携わった事件を題材にシリーズ化され、本作の前日譚となる『アナベル 死霊館の人形』(2014)、『死霊館 エンフィールド事件』(2016)とその前日譚『死霊館のシスター』(2018)へと続く。

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