【映画に学ぶ人生で大切なこと】日常で壁にぶつかってしまった時に見たい映画まとめ

ミニシアター好きな大学生

Moca

秋の夜長、皆さんはどのようにお過ごしですか?

いつもと変わらず忙しい生活に追われているという方も多いかもしれませんが、せっかくの過ごしやすく素敵な季節なので、一度手を休めて自分を見つめなおし少しリセットできる時間をつくってみませんか?

今回は、日常の生活の中で「どうしてかわからないけれどうまくいかない」という壁にぶつかってしまっている時に、ヒントをくれるような作品をご紹介したいと思います。

スライディング・ドア(1997)

スライディング・ドア

ある女性が地下鉄に滑り込みで乗れていた場合とそうでない場合が並行して描かれる、少し不思議な物語です。

人生の中で、「もしもあの時違う選択をしていたら…」と思うことは誰にでもありますよね?それが大きいことにしろ小さいことにしろ、過ぎ去ってしまったことを後悔しても意味はないとわかっていても、ついつい考えてしまうのが人間の性(さが)なのでしょうか?

この映画の主人公の女性もそんな一人です。この一人の女性にありえた二つの物語を第三者の目線から見ることで、たった一つの小さなきっかけからその後の人生がこんなにも違ってしまうのだと、日常の一瞬一瞬に私たちが思っている以上の重みがあることが伝わります。

それと同時に、間違ってしまったと思っていた自分の選択も不必要だったことなどは全然なくて、きちんと今の自分のために働いていてくれていたのかもしれないとも思えます。過去のことをくよくよ悩むよりも、今を大切に前向きに生きたいと思わせてくれるとても素敵な作品です。

 

潜水服は蝶の夢を見る(2007)

潜水服は蝶の夢を見る

実在したフランス版ELLE誌の名編集長ジャン=ドミニク・ボビーの自伝の映画化です。彼はある日突然、意識に支障はないのに身体的自由を全て奪われた状態になってしまう、ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)という奇病にかかってしまいます。

有名雑誌の名編集長として活躍し幸せな家庭も持ち、誰もが憧れるような華やかな人生を謳歌していた彼に訪れた突然の出来事。最初は死んだ方がマシだと嘆きますが、身体を自分の意志で動かせないので死ぬこともできずただ深い絶望にさいなまれます。しかし、唯一動く左目を使い、その瞬きの合図だけでアルファベットを綴り会話をするという方法を身に着け、徐々に生きる希望を見出していきます。

この物語は主人公の男性の視点から描かれている点がとても大きいと思います。他の人たちから見た彼は、病院のベッドに横たわって身動きが取れず話すこともできませんが、映画を見ている私たちは、彼の見ている目の前の風景や記憶、想像、さらに頭の中で話していることがわかるので、彼の状態を疑似体験しているような気持ちになります。だから一層彼の言葉には説得力があります。

主人公を演じるマチュー・アマルリックのセリフや話し方にはどこかユーモアを感じさせる余裕さえあって、外側からは絶望的な状態に見える中でもそんな風に冷静で寛大に物事を捉える姿に圧倒されます。

想像することにはものすごい力があり、どんなに過酷な運命でも最後まで希望を捨てることがなければ夢をかなえることだって、今まで知らなかった世界に行くことだって出来るということも教えてくれます。

また、物語を見た後にこの『潜水服は蝶の夢を見る』というタイトルの意味を考えるとその意味がすっと理解でき、強いメッセージが込められたとても素敵な言葉だなと思います。

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マイレージ、マイライフ(2009)

マイレージ・マイライフ

リストラ宣告人として人のクビを切ることが仕事の男性ライアンは、一年のほとんどは出張で飛行機でアメリカ中を飛び回り優雅な独身生活を送っています。そんな彼の人生のモットーは「バックパックに入らないものは背負わない」こと。しかし、あることをきっかけに自分にとって本当の幸せとは何かを考えることになります。

今まで自由で身軽な生活を送ってきて、自分の生き方にもそこそこ自信があって満足していた彼ですが、ふとこれまで自分が避けてきたもう一つの人生について考えます。それは、家庭を持つということで、家族という重荷を背負うことにはなるけれど、腰を落ち着け自分の帰りを待つ人たちがいる居場所を得ることを意味します。ライアンは人生も折り返し地点を迎えてその選択に悩みます。

この映画が教えてくれるのは、結局最後は自分の幸せは自分で決めなければならないということです。「隣の芝生は青く見える」と言いますが、人にとっての幸せが自分にとっての幸せとは限りません。自分自身で決めて選んだ道だからこそ責任をもって歩んでいく義務があるのだし、それが幸せへとつながっていくのだと思います

ライアンが最後にどのような選択をするのか、ぜひ確かめてみてください!

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モリエール、恋こそ喜劇(2007)

モリエール

16世紀後半から17世紀のイギリスの悲劇の天才シェイクスピアの存在は有名ですが、その少し後の時代フランスで「喜劇の神様」と呼ばれた劇作家モリエールのお話です。

モリエールの人生は決して平坦なものではありませんでしたが、彼はどんな時でも天性のユーモアで人々を笑わせることに情熱をささげます。

日常の生活の中では楽しいことよりも辛くて苦しいと思ってしまうことの方が多いかもしれませんが、実は問題なのは何が起こっているかではなく、起こった出来事を自分の中でどう解釈するかという問題なのではないかということを気づかせてくれます。つまり、自分の心がけ次第で、目の前で起こっている事柄は悲劇にも喜劇にもなりうるということです。

悲しいこと全てを無理やり楽しい気持ちに変換させることは不自然ですが、時には前に進むためにそうする必要が生じる時もあると思います。そんな時に、モリエールの存在を思い出して一歩前に踏み出し、苦しい状況も笑い飛ばせてしまうくらい強くなれたら素晴らしいなと感じます。

最後に

いかがでしたでしょうか?

どの映画も物語としても楽しめるものなので、気軽に見てみてください!日常で感じていたもやもやと心に抱いていた気持ちが少しでも晴れて、明日からも頑張ろうという気持ちになれるきっかけになったら嬉しいです。

 

※2020年12月17日時点のVOD配信情報です。

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    3.5
    記録 あの時もし…を自分でも振り返ってしまう
  • うさどん
    3.7
    グゥイネス・パルトローにちょっとハマって観た一本。 確かにドア一枚、ちょっとのタイミングで変わる世界、変わる人生がある。 グゥイネス・パルトローは綺麗だし、曲もいいのでサントラ盤買ってしまった。
  • タカちゃん
    3.5
    🚪🚪🚪
  • bluesmoke
    -
    人と人との触れあいの愛おしさに胸が突かれるときには、そうだったかもしれない今とそうではなかったかもしれない未来との可能性を心のどこかに秘めている。20代の頃に感じていたあのひととのまなざしの交差が、どうしてあれほどまでに心を揺らしたのか。この『スライディング・ドア』にはそうした機微がパラレル世界のなかに宿されているように思います。 随分前にレビューしたアメリカのSFスリラー『ランダム 存在の確率』(2013年)でも、パラレルワールドに迷い込んだ登場人物がこの映画について言及しているシーンがあり、たいへんマイナーな作品がややマイナーな作品に触れているのが可笑しく嬉しくもありました。 パラレルワールドを科学的に支えているのは量子論における「シュレーディンガーの猫」になります。本来この猫の例えは量子論の矛盾を指摘するために用いられたもののようですが、量子論的な世界が成立してしまった今となっては、むしろその不思議さを説明するものとなっているようです。量子論が用いる確率論の世界では、ある状況とそうではない状況が50%の確率で同時に存在することになる。 あなたの目を見つめたかもしれない50%と、あなたの目に見つめ返されたなかったかもしれない50%が同時に存在する。 グウィネス・パルトロウの演じるヘレンは、僕がかつて日常的に触れあっていた「彼女たち」の何かを象徴的に表しています。このパラレル性はもちろんリアリズムではありませんし、SF装置としてもなんということはないものですが、なぜこんなにも心を揺らされたのだろうと振り返ってみたとき、本作の脚本・監督を務めたピーター・ハウイットもまたイギリス(イングランド)の人だったことに思い当たりました。 ジェーン・オースティンからヴァージニア・ウルフまでという、18世紀から20世紀にかけて恋の鞘当て(さやあて)に揺れ動く若きイギリス人女性を描いた伝統の系譜。つまりこの映画もまた、そうした系譜のなかにゆるやかなSF装置としてのパラレル性をリンクさせたものとなるはずです。 広告代理店に勤めるヘレン、作家志望のジェリー、ジェリーの元彼女リディア、そして離婚調停中のジェームズ。ヘレンが地下鉄に「間合ったか/間に合わなかったか」によってこの4人の男女関係が変化する様子をパラレルに描いていきます。 リズムよく切り替えてみせる2つのパラレル世界。その両世界で起きる出来事のうち、良いことに思えたことが悪いことへとつながり、悪いことに思えたことが良いことにつながったり。それが起きるのは早いか遅いかという問題にしか過ぎないこともあれば、決定的に異なることもあったりと、ハッピーエンド/バッドエンドに偏らないあたりも素敵です(エンディングは明暗が分かれますがそれでも)。 1つ1つのエピソードが可能性のうちに絡み合い積み重ねられていく面白さは、実人生の中でのもしもあの時を物語の中に広げていってくれます。 けれどその面白さとは別に僕のなかで心に残り続けている最大の理由は、青年期を送る若い男女(とくに女性かもしれない)と触れあったりすれ違うたびに、彼女/彼らのなかにこうしたパラレル性をはっきりと感じるからかもしれない。かつての自分がそうであったように。 シュレーディンガーの猫さながらに、そうかもしれない/そうではないかもしれない状態を50%の確率で同時に生きている年齢は確かにあるように思います。そんな僕なりの実感にこの作品は強く訴えかけてきます。
  • あたし
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    禍福は糾える縄の如し。幸運と不幸は表裏一体だから、良いことづくめの人生も、絶望に苛まれ続ける人生もないのだと思った。 主人公ヘレンが、電車に乗れた場合と乗れなかった場合の世界線が同時並行で進んでいく話。電車に間に合ったかどうかでこんなに運命が変わるのは、バタフライ・エフェクトを思い出す。 ヘレン役のグウィネス・パルトローのビジュアルが良い。幼さと美しさが同居してる顔立ち。この頃のハリウッドの俳優のレベルほんと高い。電車に乗れた方のヘレンは金髪ショートカットで、乗れなかった方はブルネットのロング。レザーの大きめのジャケットが似合っててオシャレ。 ヘレンの恋人役が完璧なクズ男。こいつはまじで、、、って言葉にならない気持ちが湧き上がる。クズ男の生態を見たい人はぜひ。 「まさかの時のスペイン宗教裁判!」ってフレーズを新しく覚えた。劇中に何度も同じセリフ出てくるから、監督はモンティ・パイソン大好きなのかなと思う。
スライディング・ドア
のレビュー(4097件)