イタリアの巨匠マルコ・ベロッキオ監督最新作「KIDNAPPED（英題）」が『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』の邦題で、2024年4月26日（金）より公開されることが決定した。併せて、日本版ティザービジュアルが解禁となった。
【公開決定】『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』（2023）
本作は、史実「エドガルド・モルターラ誘拐事件」に肉薄した衝撃作。ユダヤ系の家族と共に暮らしていた当時7歳の男児エドガルドが、「何者かに洗礼を受けた」という情報により教会に連れ去られてしまう。国家や教会などの絶対権力とも言える組織の策略に巻き込まれた人々の運命に、権力側がどれほど無関心であるかを描いている。
85歳にして熱量衰えぬマルコ・ベロッキオにより活写されたドラマは、昨年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品を皮切りに、イタリア映画記者組合が選出するナストロ・ダルジェント賞では7部門で受賞。2023年東京国際映画祭ガラ・セレクションでも上映され大きな反響を呼んだ。
さらに「イタリア映画史上、屈指の冷酷さを誇るエンディング」（Micromega）「実話であるということが、何より恐ろしい。絶対権力と市井の民、その間に存在する暴力と冷笑の不均衡を描く」（Wired Italy）「ベロッキオ監督作の中で最も挑戦的」（Esquire）など高い評価を得ている。
また、スティーヴン・スピルバーグが魅了され、映画化に向けて書籍の原作権を押さえていたことでも知られている。スピルバーグは当時7歳のエドガルド役が見つからず映像化を断念したが、ベロッキオは新星エネア・サラを抜擢した。
解禁された日本版ティザービジュアルは、こちらを見つめるエドガルドの視線と、彼を抱いている教会の絶対権力の象徴である教皇の薄い笑みが写る1枚。そして視線を下には「なぜ、僕だったの？」と衝撃のコピーが添えられている。
『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』は、2024年4月26日（金）公開。
『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』あらすじ
1858年、ボローニャのユダヤ人街で、教皇から派遣された兵士たちがモルターラ家に押し入る。枢機卿の命令で、7歳の息子エドガルドを連れ去りに来たのだ。取り乱したエドガルドの両親は、息子を取り戻すためにあらゆる手を尽くす。世論と国際的なユダヤ人社会に支えられ、モルターラ夫妻の闘いは急速に政治的な局面を迎える。しかし、教会とローマ教皇は、ますます揺らぎつつある権力を強化するために、エドガルドの返還に応じようとしなかった……。
監督：マルコ・ベロッキオ
脚本：マルコ・ベロッキオ、スザンナ・ニッキャレッリ
出演：パオロ・ピエロボン、ファウスト・ルッソ・アレシ、バルバラ・ロンキ、エネア・サラ、レオナルド・マルテーゼ
配給：ファインフィルムズ
（C）IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)
※2023年1⽉5⽇時点の情報です。
