映画がもっと好きになる映画館!藤沢にある”シネコヤ”が素敵すぎる!

映画好きなサラリーマン。

柏木雄介

シネコヤ画像8

出典:http://cinekoya.com/challenge.html

かつて映画館が地域のコミュニティの場だったことはご存知でしょうか。

映画館といえば、最近は「シネコン」と言われる複数のスクリーンを持つ映画館が多く、”今話題の映画を観るために行く場所”と認識されるかと思います。

しかし、昔は街の人が親しみを持って訪れる”憩いの場”の一つとして映画館がありました。映画館にわざわざ足を運ぶ必要もなく映画を一人で完結して観ることができる現代とは違い、映画のそばにいつも”ひと”がいました

いつでもどこでも映画を観れるという環境は便利になったと同時に、私たちの生活の中で映画を観るという優先順位が著しく低くなってきており、映画を通した人とのつながりをも失っているように思えます。

そんな中で、昔からその地域の中でシンボルとして愛されていた名画座などの映画館が相次いで閉館している反面、昔の地域のコミュニティの場所であった映画館を地域の方と協力しながら”新しい価値観”、”楽しさ”を創り出し復興しようとする映画館があります。それが、今回紹介する”シネコヤ”です。

「シネコヤ」とは?

シネコヤ記事2

出典:http://cinekoya.com/program_Amelie.html

”サブカルチャーの集まる小さな名画座”というコピーにある通り、藤沢にある歴史ある映画館2つが閉館したことから「藤沢から映画館を無くしたくない」という想いで藤沢住民の方により作られた映画館です。

シネコヤという名前は、<シネ=シネマ><コヤ=小屋、寺子屋>から由来しています。藤沢の街をもう少しだけ面白い街になるよう、その場所にあった映画作品選び、そして空間作りをされています。

「シネコヤ」の魅力

映画の世界を”体感”できる居心地が良い空間

シコネヤでは映画館という空間を上手く使い様々なイベント形式の上映会が行われています。例えば、藤沢の名店イタリアンシェフの料理教室後、出来上がった料理を食べながら『ディナー・ラッシュ』という人気イタリアンレストランが舞台の映画を観たり、『シンプル・シモン』という北欧の映画上映では映画の象徴とも言えるドラム缶ロケットが置かれてあり、実際にそこに入って映画の主人公の気分になれたり工夫されています。

シネコヤ記事4

出典:https://www.facebook.com/cinekoya/posts/403634813147237

また毎回、映画に登場する食べ物など(シネフード)を食べながら上映をされたり、映画の小道具を再現した展示会のようなイベント上映をされています。さらには映画とコンサートも一緒に行うイベントなど、まさに五感を使って体感しながら、映画の魅力を最大限に引き出せるよう工夫されているのです。

シネコヤ記事5

住宅街の一角にある一軒家にあり、決して目立つような所にあるわけではありません。しかし、一足中へ入るとそこには広いリビング、大きなスクリーン、スピーカー。そして暖かいロウソクの灯火に照らされた素敵な空間が目の前に現れます。椅子やソファー、絨毯の上に座りながら美味しいコーヒーを飲みながらリラックスしながら映画を観ることができます。

シネコヤ記事6

出典:http://cinekoya.com/program_Amelie.html

集まる人は恐らく年齢、性別、職業も違うかと思いますが、みんなが一体となって素敵な場所で映画を観るということが何とも居心地が良い。家で一人で映画を観ること、さらに普段の映画館で観る以上に映画をさらに好きになれる不思議な空間です。

映画を観ることをきっかけに人と交流できる

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出典:http://cinekoya.com/mammatime.html

映画を観るということがひとつのきっかけであり、そこからいろいろな人とコミュニケーションできる場でもあります。昔でいう銭湯や床屋といった地域の憩いの場がそこで作り上げられています。

シネコヤでは、ベビー連れOKの回の”ママタイム”というのも用意されています。様々な人が楽しめるよう空間作りも配慮されています。映画館が一種の社交の場となることによって、様々な価値観を持った人と出逢えたり、普段話せない人とも話すきっかけになることで、映画を観ることが自然と生活と結びつくのではないでしょうか。

その街がもっと好きになる!〜シネコヤの目指す未来〜

シネコヤ記事3

出典:http://cinekoya.com/pg107.html

シネコヤでは地域のお店などが協力することでひとつの空間作りをされています。シネコヤの目指す未来は、そのパンフレットの表紙に”街の映画館”シネコヤの未来完成予想図として描かれています。

シネコヤ代表の竹中翔子さんは、「シネコヤが街と人をつなぐ場になって欲しい」という想いを持って運営されています。入り口にお花屋さんがあったり、ロビーにカフェがあったり、本屋さんがあったり。どのコンテンツを目的にして足を運んでもよい場が”シネコヤ”。一緒に作っていくからこそ、地元の人に愛され育っていく。今後、地域の特色が集約された街の象徴と言える場所が”シネコヤ”になるかもしれません。

核家族化も進み、地域とのつながりも薄くなってきた現代。それを補うひとつの場所がそこにあると著者は感じました。さらに代表の竹中さんは、シネコヤの活動を通じて、どんな地域でも真似ができる「街の映画館づくりのモデルケースをつくりたい」と考えているそうです。映画を愛する人たちはもちろん、その地域を愛する人、また楽しいことを考えるのが好きな人が集まり素敵な場所を作ればもっと面白いことが全国に起こるかもしれません。

ご興味ある方は是非一度その素敵な”空間”を体感してみて下さい。きっと映画好きな人は普段映画を楽しむ以上に映画のことを好きになれますし、普段映画を観ない人もきっと映画を観るという時間がとても心地良い時間だと実感できると思います。

2015年4月より、様々なコンセプトで毎月上映されるということで、今後も”シネコヤ”に期待しています。

「シネコヤ」

サブカルチャーの集まる小さな名画座シネコヤ

◆「隠れ家シネマ」毎月第1金・土曜日

ミニシアター作品を中心に、映画をイメージしたシネフードや、映画に登場するアイテムを会場内にこっそりしのばせるなど、映画の世界を体験できる空間を演出。

◆「鵠沼シネマ」毎月第3金・土曜日

ー鵠沼のどこかにある小さな名画座ー

1930年代〜1950年代の名画を中心にお上映前後のカフェタイム。

昔の名画を中心に、レトロな昔ながらの映画館の雰囲気で。大きなスクリーンで名画を。鵠沼を味わえる「鵠沼シネマ喫茶」で、映画の余韻を楽しめる。

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