今週末は映画を観ない? 映画館で公開中&動画配信サービスで視聴できる映画をFILMAGA編集部員がレコメンドする企画、「#週末なに観る?」。まだ予定が決まっていない方のために、作品の魅力を語ります!
今週はFILMAGA編集部・井上がレコメンド!

PROFILE:だんだん日の入りが早くなってきて、少し寂しいけど秋を感じられて嬉しいです。今回は季節に合わせた作品をセレクトしました!
劇場公開中『ぼくのお日さま』(2024)
あらすじ:吃音をもつホッケー少年・タクヤは、「月の光」に合わせフィギュアスケートを練習する少女・さくらの姿に心を奪われてしまう。ある日、さくらのコーチ荒川は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似て何度も転ぶタクヤを見つける。タクヤの恋の応援をしたくなった荒川は、スケート靴を貸してあげ、タクヤの練習をつきあうことに。しばらくして荒川の提案から、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習をはじめることになり……。
井上:『僕はイエス様が嫌い』(19)の奥山大史監督による長編2作目であり商業映画デビュー作。吃音をもつホッケー少年タクヤ、フィギュアスケートを学ぶ少女さくら、元フィギュアスケート選手でコーチの荒川3人の物語を、美しい雪景色と共に映し出します。スケートリンクに差し込む光や、ぴたっとくる構図の清廉な作りが印象的で、いつまでも観ていたくなりました。台詞は少ないですが、それぞれの言葉にできない想いが映像から伝わってきて、切なくもやさしい気持ちにさせてくれる一作です。
各種VOD配信中『リトル・フォレスト 夏・秋』(2014)
あらすじ:“小森”は東北のとある村の中の小さな集落。いち子は一度都会に出たけれど、自分の居所をみつけることができず、ここに帰ってきた。近くにスーパーやコンビニもない小森の生活は自給自足に近い暮らし。稲を育て、畑仕事をし、周りの野山で採った季節の食材から、毎日の食事をつくる。夏は畑でとれたトマトを使ったパスタや麹から作った米サワー、秋には山で採ったくるみの炊き込みごはん、栗の渋皮煮、冬は温かいひっつみや小豆を入れて焼いたマフィン、春はふきのとうを使ったばっけ味噌、春キャベツのかき揚げ。四季折々に様々の恵みを与える一方で、厳しさも見せる東北の大自然。時に立ち入りながら、自分と向き合う日々の中で、いち子は美味しいものをもりもり食べて明日へ踏み出す元気を充電していく……。
井上:五十嵐大介による同名漫画を、『重力ピエロ』(09)の森淳一監督が映画化。田舎での自給自足の暮らしを描く春夏秋冬4部作の夏・秋編です。いち子のような友人に勧められた作品で、観るとその友人のことをいつも思い出します。くるみの炊き込みごはんやウスターソースまで、畑や野山で育った食材を調理して食べるいち子の生活に憧れる人も多いのではないでしょうか。しかしそんな生活の様子だけではなく、逃げ帰ってきた故郷と自分に向き合ういち子の葛藤が映し出され、観る人にも自分自身や食への向き合い方を考え直すきっかけを与えてくれます。
VOD配信中『月世界旅行』(1902)
あらすじ:天文学会のメンバーである6人の学者が、月世界旅行を企てる。巨大な砲弾に乗って彼らは月に着陸する。そこは、見たこともない景色が広がる奇妙奇天烈な世界だった。探索の途中で、彼らは異星人の襲撃を受ける。奮闘むなしく生け捕りにされた彼らは、月の王に差し出される。果たして彼らは無事に地球に戻れるのか……。
井上:連休明けの9月17日(火)が「中秋の名月」ということで、月旅行を描いた本作をセレクトしました。映画の父と呼ばれる人物の一人であるジョルジュ・メリエス監督の史上初といわれるSF映画。14分と短いですが、マジシャンでもあるメリエスの不思議な映像に魅了され、夢の詰まったファンタジックな内容にワクワクしてしまいます。また、『月世界旅行』のリストア作業工程、インタビューなどが収録されたドキュメンタリー『メリエスの素晴らしき映画魔術』(11)では、監督の人生とその時代背景などが語られています。そちらもぜひ観ていただきたいです。
週末に観る映画は決まりましたか? 名作に出合えたらFilmarksでレビューしていただけると幸いです! それでは良い映画ライフを!
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(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS「リトル・フォレスト」製作委員会
※2024年9月12日時点の情報です。



