「20世紀少年」シリーズは、浦沢直樹の同名ベストセラー漫画の実写化作品。20世紀末に起こる地球滅亡の危機と謎の人物“ともだち”の正体を巡る大巨編サスペンス映画。原作の世界観を忠実に再現した壮大なスケールと、ともだちの正体に議論を生んだことから社会的ブームとなりました。
今回は20世紀少年3部作をまとめてご紹介します。
『20世紀少年 <第1章> 終わりの始まり』(2008)
ケンヂ(唐沢寿明)と仲間たちは、小学生の頃、正義のヒーローを夢見て20世紀末の地球滅亡を描いた“よげんの書”を作る。それから30年後、世界では謎の伝染病が流行るなど、世界滅亡の危機が訪れていた。それは“よげんの書”の内容と酷似しており、事件の裏には謎の教祖“ともだち”が絡んでいることを知る。その“ともだち”は、ケンヂの同級生の中にいることに気付き、ケンヂはかつての仲間たちとともだちの正体を追い地球を救うため立ち上がる。
張り巡らされた伏線やともだちの正体が一体誰なのか議論が飛び交うほど巧妙なストーリーに日本中で大ヒット。堤幸彦監督の元、高度経済成長期の日本の再現、世界中で起こる破滅の様子が豪華なキャストと大勢のエキストラとともに壮大なスケールで描かれた。
ケンヂ役の唐沢寿明を始め、豊川悦治や常盤貴子、香川照之など、豪華な俳優陣でありながら原作のキャラの再現度の高さにも注目を集めた。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】
『20世紀少年<第2章> 最後の希望』(2008)
2000年に起こった地球滅亡の危機は、ケンヂと仲間によるテロであり、“ともだち”はその滅亡から救った救世主とされていた。そして西暦2015年、日本は“ともだち”により支配されており、ケンヂは長い間行方不明となっていた。ケンヂに育てられた姪のカンナ(平愛梨)は、ケンヂの仲間たちとともだちの正体を追っていた。真相に近づいていくカンナだったが、新たに“しんよげんの書”が現れ、再び翻弄されていく。
前作のケンヂから変わり、姪のカンナを中心に展開していく第2章。真相に近づきつつも、新たな謎が現れる展開に、最終章を観ずにはいられない。大勢のエキストラを使ったラストシーンは圧巻。
3000人のオーディジョンの中から選ばれた平愛梨のヒロイン抜擢に話題を集めた。カンナだけではなく、カンナの親友役の木南春香やともだちの崇拝者役の小池栄子など、新しいキャストのハマり具合も素晴らしく原作ファンから大絶賛されることになった。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】
『20世紀少年<最終章> ぼくらの旗』(2009)
西暦が終わり、ともだち暦3年、ともだちは世界の大統領として君臨していた。ともだちは8月20日に人類が滅亡することを予言し、自分を信じる者だけが救われると説いていた。カンナやケンヂの仲間たちは、諦めず身を潜めながら戦っていた。そして8月20日、ともだちの計画通り、人類滅亡が始まろうとしていたが、ともだちの前に行方不明だったケンヂが現れる。
ともだちの正体がはっきりと明らかになり、きっちり伏線も回収していることから、納得の最終章となった。原作ファンにも、原作とは違うラストが待っている。
シリーズは最終的に興行成績110億円を超え、3部作とも観客動員数1位となり、まさに社会現象とも呼べる映画シリーズとなった。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】※2020年6月1日時点の情報です。