幽霊よりも人が1番怖い……? 今回は『ゴーン・ガール』や『ジョーカー』などFilmarksで人気の10本をご紹介。
『シャイニング』(1980)
閉ざされた雪山のホテル。作家志望のジャック(ジャック・ニコルソン)は冬期閉業期間中に家族を連れて住み込みの管理人をすることになる。しかし孤絶された空間の中で次第にジャックだけが精神に異常をきたし始め、狂気にとらわれたあげく、妻と子どもに襲い掛かる。
スティーヴン・キング原作の小説を、伝説的SF映画『2001年宇宙の旅』(1968)などを生み出した鬼才スタンリー・キューブリック監督が映像化。極端なまでの完璧主義者として知られるキューブリック監督の空間演出によってジャックとその家族の心理状態が浮き彫りにされる映像表現は圧巻の完成度である。
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『隣人は静かに笑う』(1998)
大学でテロリズムの歴史を教えるマイケル(ジェフ・ブリッジス)は隣に引っ越してきたラング家と仲良くなる。しかし一家の父・オリヴァー(ティム・ロビンス)が何かを隠している思ったマイケルは彼の素性を調べ始めるのだったが……。
隣人夫婦の行動に疑いを持ったことから大きな事件に巻き込まれていく大学教授の運命を描く不条理サスペンス。監督は『インディアナポリスの夏/青春の傷痕』(1997)のマーク・ペリントン。やがて明らかとなる隣人たちの正体など、衝撃のラストに注目。
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『ゴーン・ガール』(2014)
結婚5周年の記念日の朝、突然ニック(ベン・アフレック)の妻エイミー(ロザムンド・パイク)が失踪する。キッチンからは大量の血痕が。警察は他殺の線を視野にいれ捜査を開始する。だが、ニックも容疑者の一人となり窮地に立たされる。妻のエイミーに一体何が起こったのか……。
全米で600万部の大ベストセラーとなったギリアン・フリンの同名小説を『セブン』(1995)や『ソーシャル・ネットワーク』(2010)などの巨匠デヴィッド・フィンチャーが映画化。フィンチャー作品特有の予測不可能なラストは、本作でさらに磨きがかかっている。
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『笛を吹く男』(2015)
舞台は終戦直後の韓国。楽士のウリョン(リュ・スンリョン)は息子ヨンナム(ク・スンヒョン)とともに地図には載っていない山奥の村に足を踏み入れる。村に多量発生した鼠を追い払うためにウリョンは笛を吹いて駆除するのだが、そのことによって村の恐るべき真実を知ることとなるのだった。
ドイツの伝承で『グリム童話』としても有名な「ハーメルンの笛吹き男」をモチーフにしたサスペンス・ホラー。名もなき閉ざされた村で起きる衝撃の惨劇と結末から目が離させない。主人公を演じるのは韓国の名優リュ・スンリョン。他にもイ・ソンミンなど芸達者な俳優陣が揃っている。
『ドント・ブリーズ』(2016)
デトロイトの街で大金を隠し持っているという盲目の老人の家に強盗に入ろうと計画するロッキー(ジェーン・レヴィ)、マニー(ダニエル・ゼヴァット)、アレックス(ディラン・ミネット)の3人。だが、その盲目の老人(スティーヴン・ラング)は、驚くべき聴覚の持ち主だった。
盲目の老人宅に押し入った若者たちが反撃を受けるという内容のホラー。監督はリメイク版の『死霊のはらわた』(2012)を手掛けたフェデ・アルバレス。明かりの消えた家の中で見えない恐怖におののく若者たちと異常性を持った老人との死闘が描かれる。
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『ネオン・デーモン』(2016)
16歳の美少女ジェシー(エル・ファニング)は、トップモデルになるために田舎町からロサンゼルスへやってくる。すぐにチャンスを摑むジェシーだが、モデル仲間たちからの激しい嫉妬を受け、次第に彼女の心は悪に染まっていくのだが……。
『ドライヴ』(2011)などで知られるニコラス・ウィンディング・レフン監督が放つサスペンス・スリラー。ファッション業界を舞台に繰り広げられるダークなストーリーは観客の想像力を刺激する。美しいということに取り憑かれたモデルたちの中で邪心が芽生える主人公をエル・ファニングが熱演し、新境地をみせた。
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『ゲット・アウト』(2017)
アフリカ系アメリカ人のクリス(ダニエル・カルーヤ)が白人の恋人ローズ(アリソン・ウィリアムズ)の実家に招待される。そこでは黒人の家政婦が雇われ、パーティには白人ばかりが出席している。クリスはそうした一家の対応に大きな違和感を覚えるのだが……。
本作が監督デビュー作となるジョーダン・ピールの作品。コメディアン特有の感覚で散りばめられた違和感がショッキングに繋がっていく怪作。これまでにない社会派スリラー作品として多くの映画ファンを驚かせた本作は、第90回アカデミー賞にて脚本賞を受賞した。
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『パラサイト 半地下の家族』(2019)
家族全員が失業中のキム一家は、半地下住宅で貧しい暮らしを送っていた。ある日、長男のギウ(チェ・ウシク)がIT企業のCEOの邸宅へ家庭教師の面接を受けにいく。妹のギジョン(パク・ソダム)も兄に続いて大豪邸へ潜入することに成功するのだが……。
『グエムル -漢江の怪物-』(2006)を手掛けた巨匠ポン・ジュノが、名優ソン・ガンホを主演に、韓国社会に根付く貧富の差を描いた人間ドラマ。人間を見つめる眼差しとその圧倒的表現力が高く評価され、第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルム・ドールを受賞。さらに第92回アカデミー賞ではアジア映画としては初となる作品賞受賞という快挙を成し遂げた。
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『ミッドサマー』(2019)
精神疾患を抱える大学生のダニー(フローレンス・ピュー)は、民俗学を専攻する恋人や友人とともに、人里離れた村ホルガで90年に1度開催される祝祭に参加することになる。訪れた村は、自然豊かな土地で、村人たちも幸福に満ち溢れていた。しかし、祭が始まると雰囲気が一転。あたりは恐怖で包まれるのだった。
『ヘレディタリー/継承』(2018)で長編映画監督デビューを果たしたアリ・アスターの監督第2作となる本作。スウェーデンの奥地で催される儀式の恐怖がホラータッチで描かれる。ルキノ・ヴィスコンティ監督作『ベニスに死す』(1971)で美少年タジオを演じたビョルン・アンドレセンが老人役で出演していることでも話題になった。
『ジョーカー』(2019)
ゴッサム・シティで大道芸人として生きるアーサー(ホアキン・フェニックス)。母ペニー(フランセス・コンロイ)の介護をしながら、自身も精神疾患のためカウンセリングに通っていた。そうした日々を繰り返すうちに、人々を笑顔で幸せにしようとするアーサーの心の中に言い知れぬ狂気が渦巻き始めるのだった……。
DCコミックスの大人気作品『バットマン』の悪役であるジョーカーの誕生秘話を描く本作は、第76回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞というアメコミ映画史上初の快挙を成し遂げた。ジョーカー役のホアキン・フェニックスは歴代ジョーカー俳優の中でも群を抜く怪演ぶりをみせ、圧倒的な演技力が世界中の賞賛を浴び、ジョーカー俳優として映画史にその名が刻まれることとなった。
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※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年6月15日時点の情報です。