みる度に観客の心を揺り動かし、鑑賞後には「鬱」な気持ちにさせる。そんな鬱映画10本をFilmarksで人気の作品の中からまとめて紹介する。
『セブン』(1995)
「七つの大罪」をなぞった連続殺人事件が発生する。事件を追うベテラン刑事ウィリアム(モーガン・フリーマン)と新人刑事デビッド(ブラッド・ピット)は次第に犯人像を摑んでいくが、事件は思わぬ展開に。誰もが衝撃を受けるあまりにショッキングなラストとは……。
監督は『エイリアン3』(1992)で監督デビューし、『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)や『ゴーン・ガール』(2014)などの話題作を生み出し続ける名匠デヴィッド・フィンチャー。その後ヒットメーカーとして数々のサスペンスを手掛けることになるフィンチャーの原点といえる作品。豪華俳優陣の名演も必見。
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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)
チェコ移民のセルマ(ビョーク)はアメリカの町で息子とふたりで暮らしていた。しかし彼女は遺伝性の疾患で視力が衰えており、同じ病を患う息子の手術代を稼ぐために懸命に働いていた。しかしある日、工場をクビになり、貯めていたお金まで盗まれてしまうのだった。
デンマーク映画界の巨匠ラース・フォン・トリアー監督がアイスランド出身のスター歌手ビョークを主演に、ある移民が体験する悲劇をミュージカル仕立てで映画化。トリアー特有の手持ちカメラやジャンプカットなどスタイリッシュな映像表現と驚愕の展開が評価され、第53回カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールと主演女優賞を受賞した。
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『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)
古びれたボクシングジムを経営するフランキー(クリント・イーストウッド)はかつて優秀な選手を多くを育て上げていた。今では不器用な性格から選手にも逃げられしまう始末。ある日、トレーラー育ちのマギー(ヒラリー・スワンク)が入門してきたことから、フランキーの熱の入った指導が始めるのだが……。
アメリカ映画界の生きる伝説クリント・イーストウッド監督が、自ら演じた老トレーナーとその厳しい指導の下で実力を発揮していく女性ボクサーとの交流を描いた話題作。ボクシング映画でありながら尊厳死という重いテーマを扱った本作は、第77回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞を見事受賞した。
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『ミスト』(2007)
メイン州を襲った嵐の翌日、町全体には霧が立ち籠めていた。食料品を買うためにスーパーマーケットへ出かけたデヴィッド(トーマス・ジェーン)は、濃い霧のために身動きが出来なくなってしまう。スーパーから外へ出ようとした店員が何者かに襲われ……。
アメリカのホラー小説作家スティーヴン・キングによる中編小説『霧』を原作に、同じキングの原作で『ショーシャンクの空に』(1994)と『グリーンマイル』(1999)を監督したフランク・ダラボンが映画化。霧の中の見えない存在に恐怖する人間の心理が巧みに描かれる。
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『チェイサー』(2008)
元刑事ジュンホが経営するデリヘルから女たちが次々失踪し、街では連続猟奇殺人事件が発生する。デリヘル嬢たちの携帯電話の番号から一人の男性客を割り出すものの、証拠不十分で釈放となる。ジュンホは一人で彼女たちを守るため奔走するのだが……。
『哭声 コクソン』(2016)が話題となったナ・ホンジン長編映画監督デビュー作。10ヶ月のうちに21人を殺害したユ・ヨンチョルによる実際の連続殺人事件がベースになっている。ナ・ホンジン特有の残虐な暴力描写と、ラストに戦慄が走る。
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『告白』(2010)
1年B組、終業式のホームルームで担任の森口悠子(松たか子)は徐に語りだす。彼女は警察の調べでは事故死とされた娘が実はイジメによる自殺であったと言う。教室内は一瞬のうちに静まり返り、森口の告白がここから始まっていくのだが……。
湊かなえによる同名ベストセラー小説を原作に、『嫌われ松子の一生 』(2006)の中島哲也が映画化。娘をクラスメイトによるイジメで失った教師を松たか子が怪演。全編に張りつめた緊張感と次々明かされたいく告白内容にどんどん引き込まれていく。
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『生きてるだけで、愛』(2018)
過眠症の寧子(趣里)は、ゴシップ雑誌編集者の恋人・津奈木(菅田将暉)と同棲している。引きこもり気味で感情をうまくコントロールすることが出来ない寧子は津奈木に当たってしまうことが多かった。そんなある日、津奈木の元恋人の安堂(仲里依紗)が現れ、寧子を追い出そうとするのだが……。
『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『乱暴と待機』に続いて3度目の映画化となる本谷有希子の芥川賞候補作を原作に、広告映像ディレクターの関根光才が映画化。情緒不安定な女性を趣里が熱演、その恋人役を大人気若手実力派俳優・菅田将暉が演じる。
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『パラサイト 半地下の家族』(2019)
家族全員が失業中のキム一家は、半地下住宅で貧しい暮らしを送っていた。ある日、長男のギウ(チェ・ウシク)がIT企業の社長の邸宅へ家庭教師の面接を受けにいく。そして妹のギジョン(パク・ソダム)も兄に続いて大豪邸へ潜入することに成功するのだが……。
『グエムル-漢江の怪物-』(2006)の巨匠ポン・ジュノが韓国の名優ソン・ガンホを主演に、韓国社会に根付く貧富の差を描いた人間ドラマ。人間を見つめる眼差しとその圧倒的表現力が高く評価され、第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルム・ドールを受賞。さらに第92回アカデミー賞ではアジア映画としては初となる作品賞受賞という快挙を成し遂げた。
『ミッドサマー』(2019)
精神疾患を抱える大学生のダニー(フローレンス・ピュー)は、文化人類学を専攻する友人たちとともに、人里離れた村ホルガで90年に1度開催される祝祭に参加するとになる。訪れた村は、自然豊かな土地で、村人たちも幸福に満ち溢れていた。しかし祭が始まると、雰囲気が一転し、あたりは恐怖で包まれるのだった。
『ヘレディタリー/継承』(2018)で長編映画監督デビューを果たしたアリ・アスターの監督第2作となる本作。スウェーデンの奥地で催される儀式の恐怖がホラータッチで描かれる。ルキノ・ヴィスコンティ監督作『ベニスに死す』(1971)で美少年タジオを演じたビョルン・アンドレセンが老人役で出演していることでも話題になった。
『ジョーカー』(2019)
ゴッサム・シティで大道芸人として生きるアーサー(ホアキン・フェニックス)。母ペニー(フランセス・コンロイ)の介護をしながら、自身も精神疾患のためカウンセリングに通っていた。そうした日々を繰り返すうちに、人々を笑顔で幸せにしようとするアーサーの心の中に言い知れぬ狂気が渦巻き始めるのだった……。
DCコミックスの大人気コミック『バットマン』のディランであるジョーカー誕生秘話を描く本作は、第76回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞というアメコミ映画史上初の快挙を成し遂げた。ジョーカー役のホアキン・フェニックスは歴代ジョーカー俳優の中でも群を抜く怪演ぶりをみせ、圧倒的な演技力が世界中の賞賛を浴び、ジョーカー俳優として映画史にその名が刻まれることとなった。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年5月21日時点の情報です。