ウィルスによるパンデミック・ムービーは、ウィルスの恐怖だけじゃなく、現実世界に起こり得る脅威を教えてくれます。映画の中の問題だけでは終わらない、リアルなパンデミック映画を10本まとめてご紹介します。
『コンテイジョン』(2011)
ウィルスの感染拡大の過程をリアルに描くパニック・ムービー。「オーシャンズ」シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監督、マリオン・コティヤール、マット・デイモン出演。
感染すると数日で命を落とすという謎の新種ウィルスが香港で発生し、瞬く間に世界中に拡大していった。世界保険機関はウィルスの起源を突き止めようとするが、ウィルスの脅威に人々はパニックとなり、社会は崩壊していく…。
見えないウィルスの感染拡大の恐怖、医療機関の奮闘、感染源の根源がリアルに描かれ、伝染病の脅威を再確認せずにはいられない作品。
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『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)
監督はアニメーション監督のヨン・サンホで、この作品の前日譚となるアニメーションも存在する。コン・ユ、キム・スアン出演。
ソウル発プサン行きの高速鉄道の車内で、感染した者を凶暴化させる謎のウィルスが蔓延する。感染者は次々と人を襲い、車内はたちまちパニックとなる。偶然居合わせた乗客たちは、生き残るためお互い協力し、決死の戦いに身を投じていく。
列車という密室空間で感染が拡大していく恐怖を、群れで襲いかかるゾンビとともに描く。濃厚な人間ドラマも展開され、人間の絆がウィルスによって破滅していく様子がより恐怖を煽る。
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『アウトブレイク』(1995)
エボラ出血熱の事件をモチーフにしたパニックサスペンス。監督は『ネバーエンディング・ストーリー』や『トロイ』のウォルフガング・ペーターゼン。ダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ、モーガン・フリーマン出演。
アフリカの奥地で高い致死率を持つ謎の伝染病が発生し、アメリカの地方都市に侵入してしまう。医療チームは必死に治療法や原因を解き明かそうとするが、アウトブレイク(感染爆発)は抑えきれなかった…
感染拡大の様子やウィルスよりも怖い人間の対応まで、まるでドキュメンタリーのようにリアリティがあり、とても他人事では見られない。
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『ワールド・ウォーZ』(2013)
マックス・ブルックスの小説「WORLD WAR Z」を原作に映画化。監督は『プーと大人になった僕』のマーク・フォースター。ブラッド・ピット主演。
突如人を凶暴化させる謎のウィルスが蔓延し、世界中が大混乱に陥っていた。元国連捜査官で伝染病の調査の経験もあるジェリーはこの事態を収束させるよう任務を受ける。ジェリーは愛する家族を残しウィルスの謎を解明するため旅立つ。
世界を舞台にした圧倒的なスケールで、感染の恐怖と感染終息のために奮闘する様子を描く。
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『復活の日』(1980)
小松左京の同名SF小説を映画化した作品。「仁義なき戦い」シリーズの深作欣二監督。草刈正雄主演。
研究所から盗まれた猛毒のウィルスが世界中に蔓延し、南極にわずかな人を残して人類はほぼ滅亡していた。南極で生き残っていた地震予知学者の吉住は、近日アメリカに大きな地震が起こる可能性があることを発見する。南極とは無縁かと思われたが、その地震の衝撃波は核ミサイルの発射を誘発するという。
ウィルスで人類がほぼ滅亡した状態でどう生き残っていくか、子供を作っていくかなどリアリティのある展開とともに、絶望の中でも希望があることを描く。
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『バード・ボックス』(2018)
NetflixオリジナルのSFサバイバルサスペンス。『未来を生きる君たちへ』のスサンネ・ビア監督。サンドラ・ブロック主演。
謎の“それ”を見ると自殺してしまうという異変が世界で起きており、人類は滅亡の危機に迫っていた。2人の子どもを持つマロリーは、“それ”が見えない安住の地を求めて、目隠しをしてサバイバルの旅に出る。
見えたら死ぬ、というSF的なストーリーだが、人がどんどん死んでいく中で、食糧を調達し、子どもを守るために奮闘するシーンにはリアリティを感じずにはいられない。
『パーフェクト・センス』(2011)
感染症の恐怖の中で描くラブロマンス。『猟人日記』のデヴィッド・マッケンジー監督。ユアン・マクレガー、エヴァ・グリーン主演。
五感が一つずつ失われていく謎の感染症が蔓延し、人類は滅亡の危機に迫られていた。そんな中でシェフのマイケルと感染症を研究するスーザンは、出会い惹かれあっていく。しかし2人もまた病に感染し五感を失っていき、お互いの存在を認識できなくなっていく。
五感を失うと記憶も失ってしまうことや、それに伴う人間の心理面の変化など、予想できない感染症の恐怖に気づかせてくれる。
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『CURED キュアード』(2017)
パンデミック終焉後の世界を描く近未来スリラー。デイビッド・フレインの初監督作品。エレン・ペイジ主演。
人間を凶暴化させるウィルスが大流行したアイルランド。6年後、治療法が発見されたことで治癒した人は“回復者”として社会復帰することになった。しかし回復者に対して恐れる人が多く、差別や社会復帰に抗議する人が後を絶たなかった。次第に回復者は不満と怒りから復讐テロを計画する。社会が再び混乱へと陥っていくのだった。
感染者が感染してしまったことへの苦悩や、感染者に対する理不尽な偏見や差別は現代社会にも通じる恐ろしさ。
『FLU 運命の36時間』(2013)
致死率100%のウイルスと戦うパンデミック映画。『MUSA -武士-』のキム・ソンス監督、チャン・ヒョク、スエ出演。
韓国郊外の街・盆唐で、感染した者は36時間で死んでしまう致死率100%のウィルスが蔓延。韓国政府は街の完全封鎖を行うも、爆発的な感染は抑えられない。盆唐の人たちは必死にお互いを助けようとするが、世界への感染拡大を恐れたアメリカが街を消滅させる攻撃計画を進めようとしていた……。
徹底的な考証の上練られたストーリーは、人々のパニックや政府の対応などを残酷なほどリアルに描き出す。
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『感染列島』(2008)
新型ウィルスの脅威を医療関係の目線で描くパニック・ムービー。『64 ロクヨン』の瀬々敬久(鈴木俊久)監督。妻夫木聡、檀れい出演。
救急救命医の松岡の元に、謎の症状の患者が運び込まれる。それは人類が確認したことのない感染症状だった。患者は死亡するも、ウィルスは病院内の蔓延、半年後には数千人の感染者が出るであろうことが予測される。松岡はウィルスの正体、治療法を見つけるため、パニック状態の日本の中で奮闘する。
日本で新型ウィルスが流行したらどうなるか、をシュミレーションし、医療崩壊の現場を突きつける作品。リアルに作られたストーリーは、公開後に流行した新型インフルエンザの状況がとても似ていたほど。
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※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年7月16日時点の情報です。