鬼才ジャコ・ヴァン・ドルマル監督、コメディ映画『神様メール』に込めた思いとは?

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第73回ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネートをはじめ、第68回カンヌ国際映画祭にも出品され、ベルギーでは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を超える大ヒットを記録したコメディ映画『神様メール』。

日本・ベルギー友好150周年記念映画として公開が決定した本作は、『トト・ザ・ヒーロー』『八日目』『ミスター・ノーバディ』のジャコ・ヴァン・ドルマル監督による6年ぶりの新作です。

ベルギーのブリュッセルに住む"神様"の娘エアの旅を描いたコメディ映画で、フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴのほか、ベルギーの実力派俳優が出演しています。

今回プロモーションのため来日したジャコ監督に、本作に対する思いや監督自身のことについてお伺いしました。

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―今回監督にとって初の全編コメディタッチの作品ということですが、作ろうと思ったきっかけは何ですか?

観た人が”感動した”かどうかは顔を見てもわからないけれど、コメディ作品だと”面白かった、笑った”というのがすぐにわかるのでいいなと思ったから。
今回の作品を作ってみて、コメディは複雑な要素が絡み合って普段ではできないような内容もできるというのがわかった。ドラマ仕立ての作品だとこれ以上越えてはいけない境界線みたいなものがたくさんあるのだけど、コメディだと笑いがあるので、色々な面でつっこんだ表現ができてそこが良かったね

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―『神様メール』では“神様”についての描き方が既存のイメージとかけ離れていて驚きました。どのような発想から思いついたのでしょうか?

ウディ・アレンが「もし神が生きているとしたらそれなりの理由がいる」と言っている。自分自身が小さい頃にキリスト教の教育を受けたときには「神は善人でかつ全能である」と教えられてきたけど、しかし善人であれば全能ではないし、全能であれば善人ではないとずっと思っていたんだ。

―また神以外のキャラクター陣もみなさん個性的で面白いですが、モデルがいたりするのですか?

モデルはいないけど、新しい使徒となるメンバーはいわゆる“負け組”の人たち。人生はこうあるべきだ、愛情はこうあるべきだという思い込みに縛られ、自分は幸福になれないと思っている人たちなんだ。
そこに神の娘“エア”がやってきて自由をもたらす。「人生はIKEAのカタログにあるようなものじゃないのよ」ってね。人生にしても愛にしても型にはまっていないものを選んでもいいんだよ、というのを伝えたいと思ってあのキャラクターたちが生まれたんだよ。

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―本作で一番こだわったポイント、伝えたいポイントを教えてください。

一瞬一瞬が大切だということを伝えたい。普通の映画だと3幕仕立てになっていて、その中に起承転結があるのだけど、この映画はそれぞれのキャラクターの独立しているエピソードが重要になっている。
普通なら結末を明確にした描き方をするんだけど、この作品では結論をこちらで決めるのではなく、映画全体を観た時に観客がどう感じたのかを一番大切にしている

一番こだわったのは、様々な章があるので、その中でも、観る人が自分と身近だと感じる感覚に触れたり感じて欲しい、というところかな。

―もし監督に、余命メールが届いたら何をされますか?

まず受け取りたくないね(笑)ただ、もし受け取ったとしたら余命を迎えるまで何もしないでいるかな(笑)

―何もされないんですね(笑)

そう!(笑) 僕の一番好きな仕事は何もしないことなんだよ!そういう仕事であればいいなといつも思っているよ。

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―エアの能力で人間の中に流れている音楽がわかる、というものがありましたが、監督の中で流れているのはどんな音楽ですか?

その人の音楽というのはその人以外の人が聞かないとわからないんだよ。自分には神秘的なミュージックが流れていると思っているよ。

―今までと異なるコメディタッチの作品に挑戦されたばかりですが、今後どのような作品に挑戦してみたいですか? 

今のところは全然予定がないよ。最近舞台の作品を作ったばかりだから、今は考えられないかな。

―監督が最も影響を受けたクリエイターと、監督のマイベストムービーを教えてください。

監督はアンドレイ・タルコフスキーが好きだね!そしてタルコフスキーのという映画が好きで一番影響を受けているよ。タルコフスキーの作品は、23歳くらいの時に何度も何度も繰り返し観ていたね。

―最後に日本の観客のみなさんに一言お願いします! 

うーん…それじゃサヨナラサヨナラ!

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―とても斬新な一言ですね(笑)

淀川さんの番組で最後に言っていた一言を真似してみたよ(笑)昔会ったことがあってとっても印象的だったからオマージュだよ!(笑)

本作『神様メール』と同様に、個性的でお茶目で可愛らしいジャコ・ヴァン・ドルマル監督でした!映画『神様メール』は、5月27日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開です。

© 2015 – Terra Incognita Films/Climax ilms/Après le déluge/Juliette Films Caviar/ORANGE STUDIO/VOO et Be tv/RTBF/Wallimage

(取材・文 / 鸙野茜 撮影 / 志村藍香)

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  • Takuya
    5
    生きていく上で自分の栄養になる作品だった。人生はスケート場で誰もが滑って転ぶものである。
  • BiBiBiBiClyro
    3.5
    「新・新約聖書」凄い発想。宗教を肯定してるのか否定してるのか微妙だが、より良い世界にしていきたい(父は間違っている、という娘の考えから広い意味で捉えているが)意思は伝わってきた。 使徒探しでは、色んな生き方があって良いんだと背中を押されたし、人だけでなく音楽も色々あって当たり前、と最近ジャンルで悩んでた自分が馬鹿馬鹿しく思えた。 私からはどんな音が聴こえますか?ロック?ヒップホップ?ティンバーレイク?主人公である娘に聞いてみたいです。
  • DamKeeper
    1
    聖書に対する皮肉は判りますが、全然笑えない。 うわ、まだ使途そんなに残ってるの?6人やる必要あるのか? マジで途中退場考えました。
  • むぅ
    3.7
    神様、あなたのせいだったんですね! お腹が痛くてトイレから出られない時くらいにしか、神様ぁと思わない。そもそもそれも滅多にない。 日常で起こる「あぁっもう!」というシチュエーションは神様が作った嫌がらせの法則。 この法則なら私もたくさん作れそうだった。ワクワクしながら観始めたのに途中で観たことある映画だと気付いて愕然としちゃう法則、どうしていなくなるんだ!と思って買ったとたんに出てくるリップの法則、早めに仕事が終わった時に限って電車が遅れてる法則、充電が微妙な時に久しぶりの人からLINEがくる法則、何か必要なものがあったから入った100均で必要のないものしか買ってこない法則。 突然、余命がメールされてきたら私はどうするだろう。自分の余命はわりとあっさり受け入れるかもしれない。だけど、大切な人の余命は知りたくないかもしれない。 しかし神様、映画を観るにあたって聖書の知識がしっかりあれば、もっと楽しめるかもしれないと思って、聖書の朗読を見つけて聞いてみたりするのですが、あっという間に寝ちゃって全然進まないのも何かの法則ですかね。
  • コロコロ助
    3.6
    " 神様の娘 " が全国民に余命をメール で教え、自分の余命を知った人々は"本当にやりたいこと"を始める.. みたいな感じのとっても良いストーリー なんだけど、映画の魅せ方?が個人的に 好みじゃなくて。。音楽含め。。でも その割には評価なかなか高め😛
神様メール
のレビュー(11721件)