【解説】映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』前作との違いは?見所ガイド

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7月1日『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』が公開されました。

アリス2

この作品は、皆様もご存知のルイス・キャロル著「不思議の国のアリス」をモチーフにその後のアリスを描いた、2010年公開の『アリス・イン・ワンダーランド』の新作となる作品です。

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前作『アリス・イン・ワンダーランド』のおさらい

まずは前作の『アリス・イン・ワンダーランド』について簡単に解説します。

ストーリー

主人公のアリスは19歳、自分自身がどう生きるか迷う思春期の少女です。大切な結婚のプロポーズから逃げ出したアリスは白ウサギを追いかけ穴に落ち、小さな頃に冒険した不思議の国(アンダーランド)へと導かれます。アンダーランドの住人は、予言の書に描かれた救世主=アリスが来るのを待ち望んでいました。幼い頃の記憶を夢だと思っており、不安と自信の無さをみせていたアリスですが、マッドハッターに助けられ、物語が進むにつれて自分は何をすべきかを考えはじめます。

そして答えをみつけるために、勇気を出して予言の書に描かれた“決戦”に挑むのです。アンダーランドに平和が戻り、地上に戻ったアリスは自分自身の生き方を決め、夢に向かって進むのでした。

ティム・バートンならではの世界観

筆者は6年前に劇場でこの作品を鑑賞し、その映像の美しさと独特な世界観に強く引き込まれました。

監督は、『シザーハンズ』『ビッグ・フィッシュ』『チャーリーとチョコレート工場』でおなじみの、巨匠ティム・バートン。

彼によって生み出された、少し毒がありながらもどこかチャーミングで憎めないキャラクターや、陰がありながらも目に飛び込んでくる極彩色、細部まで作り込まれた不思議の国の世界観は、まさにティム・バートンならではの作品なのです。

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の見所

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 メイン画像

そして今作、『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』では、前作で【自分らしさ、自分自身とは何なのか】の答えを見つけ、自信と夢を持ったアリスが三たびアンダーランドに呼び寄せられます。

アリスの親友であるマッドハッターを助けるため、タイムというこの世の時間を司る人物に会いにいくことに。タイムは「過去は絶対に変えられない」といいますが、アリスは彼の隙をついて過去を変えるために旅立ちます。

前回からひと周りもふた周りも大人になったアリスが、過去に不思議の国で起こった残酷な出来事にとらわれ、死の淵に立つマッドハッターをどのようにして救うのか、そして時空の旅を通じてアリスは何を学ぶのかという部分が大きなポイントです。

今作は、時間に縛られながら現代を生きる私たちに対しても【限られた時間、過ぎ去った時間の中でどう生きていくのか】という大切な問題を考えるきっかけをくれる作品となっています。

前作と今作の違いを比較して楽しもう

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 シーン2

ジェームズ・ボビンが創り上げる不思議の国

前作と今作、実際に鑑賞された方は両作品の微妙な違いに気がついたはずです。同じ時間軸の話を描いているのですが、その印象はかなり変わった感じがしませんでしたか?

その大きな理由の一つとして、監督が前作のティム・バートンから、今作はジェームズ・ボビンに変わったという部分が大きいのではないでしょうか。

ジェームズ・ボビンといえば、『ザ・マペッツ』の監督です。

前回よりも不思議の国の色のトーンはかなり明るく、また物語の空間も時空を超える、よりダイナミックな展開になっています。

新しく登場するキャラクターと前作から引き続き登場するキャラクターの違いからも、それぞれの監督が創り上げた不思議の国のイメージを比較して観てもより楽しめるはずです。

大人の女性になったアリス

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 シーン1

また、前作のアリスは「自分自身とは何か」に迷い、自分に自信が無い少女でしたが、今作のアリスは自分らしくあることに自信と信念を持って突き進む大人の女性に成長しています。

アリスを演じるミア・ワシコウスカはこれまで『永遠の僕たち』『イノセント・ガーデン』『マップ・トゥ・ザ・スターズ』など様々な女性の内面の心理を絶妙に演じてきた話題の女優です。

6年前の前作と今作のアリスの表情や行動の仕方の演じ分けを見比べても楽しめる作品となっています。

気になった方は是非前作をチェックしてから今作を劇場で観てくださいね。

最後に、注目して観てほしいポイント

アリス1

アリス2

(イラストは筆者作成)

原作の「不思議の国のアリス」でもキーキャラクターとなるイモムシ、前作ではアブソレムという名前でアリスを導く重要なキャラクターとして登場していました。

このキャラクター、今回はまた意外な形で登場するのですが、その声を担当しているのが前回に引き続きアラン・リックマンなのです!

ハリーポッターシリーズ、全7作品のスネイプ教授役で一躍有名になり、昨年2016年1月に亡くなった彼の遺作が今作の声優としての仕事でした。

登場シーンは極わずかですが、前作から引き続きとても重要で印象的なキャラクターを演じています。是非彼の遺作としてもチェックして観て頂きたいです。

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※2022年1月21日時点のVOD配信情報です。

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  • あおい
    4
    いざ終わると悲しい。 1度小さい頃に見た記憶では結構怖いイメージだったが、今回はマッドハッターが少し怖いくらいでそこまで怖くなかった。 アリスが時を遡り、みんなの小さい頃に会うシーンのみんながとても可愛かった。 白の女王とハートの女王が仲直りしたのはほっこり。
  • Caopin
    4.1
    その通り、不思議な国!
  • ひげ
    3.5
    続編として凄く観やすく没入しやすかった。 1作目程のワクワク感は無いがキャラクターの掘り下げが共感でき冒険物よりドラマとして楽しめた。
  • めに
    3
    劇場鑑賞作品で寝た😅
  • ありお
    -
    F
アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅
のレビュー(61493件)