新型コロナウイルスの世界的感染拡大は、私たちの生活を一変させました。当たり前の日常が失われ、何でもない日々がいかに尊いものだったのかに気づいた方も多いかもしれません。
平和な日常は永遠ではなく、この地球もいつか終わりを迎えます。そんな時、あなたはどうするでしょうか。12月23日からNetflixで配信される映画『ミッドナイト・スカイ』は、滅亡寸前の地球を前にして人々が何を想い、何を大切に過ごすのかを、雄大な大自然とともに詩的に描くSF映画です。
名優ジョージ・クルーニーが監督・製作・主演の三役を務めその実力を発揮
本作の監督を務めるのは、名優ジョージ・クルーニー。さらに、プロデューサーを兼任し、主人公の科学者オーガスティンも演じ、監督、プロデューサーとしてアカデミーノミネート、そして俳優としては助演男優賞を受賞した実力をいかんなく発揮しています。
今回、ジョージ・クルーニーが演じるのは、病に侵され余命いくばくもない老科学者。今年59歳になったクルーニーがさらに10歳以上年上の役を熱演、滅亡寸前の地球にただ一人残ることを選んだ男の秘めたる思いを巧みに表現しています。
そのほか、共演に豪華俳優が集結。『博士と彼女のセオリー』でアカデミー主演女優賞にノミネートされたフェリシティ・ジョーンズをはじめ、デヴィッド・オイェロウォ、デミアン・ビチル、カイル・チャンドラーなど実力派俳優が顔をそろえ、脇を固めています。
そして、制作プロダクションは、アカデミー作品賞に輝いた『アルゴ』を世に送り出したスモークハウス・ピクチャーズ。ジョージ・クルーニーが率いる同プロダクションが初めてNetflixと組んでその創造性を発揮しています。また、『シェイプ・オブ・ウォーター』と『グランド・ブダペスト・ホテル』で2度のアカデミー作曲賞に輝いたアレクサンドロ・デスプラが音楽を担当。壮大な映像に美しい旋律を乗せ、観る人に深い感動を与えています。
北極と宇宙、2つの世界で進行する物語
本作は、『ザ・ロード』や『トゥモロー・ワールド』の原作と並んで三大ディストピア小説に数えられる、リリー・ブルックス=ダルトンの「世界の終わりの天文台」が原作です。
まもなく終末を迎える地球にただ一人、北極圏の天文台に残ることを選んだ科学者オーガスティンは、宇宙に取り残され地球に起きた事態を知らない宇宙船の乗組員、サリーたちに危機を知らせようとコンタクトを試み続けています。多くの人間が地球脱出を図るなか、自分の余命を悟ったオーガスティンは、残された寿命を乗組員たちの救出に使うことを決めています。そんな折、オーガスティンは天文台に取り残された謎の少女と出逢い、心を通わせていくことで孤独な心が救われていきます。そして、様々な困難に直面しながらも地球への帰還を諦めないサリーたちの奮闘と交互に描かれていくのです。
人生最期の時、あなたはどう生きる?
どんな生命にも限りがあります。それは地球にとっても同じこと。地球の滅びが避けられない事態になった時、あなたはどうするでしょうか。残された時間を何のために使うのか、それは今を生きる全ての人にとって切実な問いかけなのではないでしょうか。
主人公のオーガスティンは、ある目的のために天文台に一人で残ることを決意します。それは決して自分のためではなく、他者を想う気持ちにあふれた決断です。そして、宇宙をさまようサリーたちもまた、いかに希望ある未来を切り開くのかを問われ、乗組員それぞれが大切にしているものと向き合います。
本作は世界の終わりを描く作品ですが、決して絶望だけが描かれるわけではありません。自分の命と地球が失われても何かを未来に残せるかもしれない、そのために最後まであきらめない人間の崇高さを描いた作品なのです。
原作者リリー・ブルックス=ダルトンはインタビューの中でこう問いかけました。
「すべてを取り去った時に残るものは何でしょうか。」
本作を観て、あなたの中に残るものは何なのか、その答えを確かめてみてください。
Netflix映画『ミッドナイト・スカイ』独占配信中
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/title/ミッドナイト・スカイ