いざ妄想世界へ。恋する気持ちと旅行を同時に満たしてくれるロマンチック・コメディ7選

ネトフリをもっと楽しむ

Netflix Japan編集部

外出もままならない世の中では、旅どころか恋をする気持ちさえもステイホームを余儀なくされがち。多方面からツッコミを浴びながらも、『エミリー、パリへ行く』(シーズン2の制作決定)が世界中で大ヒットしたのも、重苦しい時代だからこそエンターテイメントくらいは軽いノリで観たいという人が多かったからでしょう。

Netflixにはそんな都市や街が恋に色を添える、旅気分を味わいながらロマンスに浸れる作品が充実。おこもり生活の今だからこそ、普段の倍楽しめるカラフルなロマンス作品はいかがでしょう?

理想の彼氏見つけました。ティーンの恋にキュンキュンする。

好きだった君へ、:これからもずっと大好き
ニューヨーク(アメリカ) & ソウル(韓国)

派手な演出やきわどい描写もなく、極めてオーソドックスな展開なのに心をガッツリ持っていかれてしまうのが、「好きだった君へ」シリーズ。好きになった相手に手紙を書きためていた主人公の5通のラブレターが、相手の手に渡ってしまったことで恋がスタートするアナログな設定は、メールの誤送信がきっかけになりがちな時代の流れと逆行していてかえって新鮮。

好きだった君へのラブレター』は2018年の配信とともに大注目を集め、SNSではタイトルのハッシュタグ「#TATBILB」がトレンド入り。2020年には続編『好きだった君へ:P.S.まだ大好きです』がリリース。そんな人気作の第3弾、『好きだった君へ:これからもずっと大好き』がついに配信されます。

今作では主人公一家が韓国へと旅をし、スイーツから観光スポットまでソウルの魅力をギュッと紹介。また、高校3年になり進路を決めるための大学見学でニューヨークを訪れるカップルが、タイムズスクエアやセントラルパークはもちろん、2020年に完成したばかりのワン・ワンダービルトビル(ニューヨークで2番目に高い商業ビル)といったマンハッタンの新ランドマークなどを巡るおまけ映像つき。

主役のアジア系女優ラナ・コンドル演じるララ・ジーンのまっすぐに恋をする純粋な感情が表れた演技と、ノア・センティネオ演じる理想の彼氏ピーターの笑顔が、シンプルな物語を珠玉のストーリーに昇華。最初は軽いキャラだったノアも、シリーズを重ねるごとに真摯でより誠実な彼氏に。彼を独り占めできるララ・ジーンに思わずジェラシー。なんでもメールで済ませてしまう時代、手書きの手紙にもキュンです。

ビバリーヒルズと英国の田舎町で花開く夢のような恋を堪能。

ホリディ
サリー州 & ロンドン(イギリス) & カリフォルニア(アメリカ)

滞在先にジャック・ブラックのような人がいることもほぼないでしょうが、ジュード・ロウがいた時点でもう旅の勝者と言ってもよくないですか? そもそもジュード・ロウ的人間を街で見かけることすらないのに、英国の田舎町にピンポイントで出現するなんて、そこにはもう恋というワードしか浮かびません。

破局した相手を忘れるために、ネットを介してお家交換を実行したアイリス(ケイト・ウィンスレット)とアマンダ(キャメロン・ディアス)による、英国サリー州の田舎町とビバリーヒルズ暮らしの高低差のある暮らしと出会いがドラマの醍醐味ですが、映像に負けないくらい素敵なのが個々のキャラクターのセリフ回し。『マイ・インターン』(15)などで知られるナンシー・メイヤーズが監督&脚本を手がけているだけあり、とくに失恋したときの女性の心情を語る言葉選びには思わず共感。

元恋人に便利屋扱いされながらも、つい押し切られて彼の言いなりになってしまうアイリスが、ハリウッドで出会う元脚本家のお爺さんからかけられる、「映画には主演女優とその親友が登場する。君は主演女優なのに、親友役を演じてしまっているんだ」という言葉がぐっと胸にしみます。軽いタッチの中に映画へのオマージュがたっぷり詰めこまれているので、映画を知るガイドとしても楽しめます。

ティーンの悩み多き青春も美しくキラキラと輝くのがイタリア流。

サマータイム
チェゼナティコ & ローマ(イタリア)

こんな夏を、こんな青春を過ごしてみたかった。そんな憧れか嫉妬心なのか分からない感情がロンド形式で追ってくるドラマがイタリア発の『サマータイム』。アドリア海に面した小さな街チェゼナティコで、人生(主に恋)に悩む18歳のティーンたちのひと夏にフォーカスしたドラマですが、燦々と輝く太陽の下に広がる青いビーチと水着姿の男女があまりにも眩しすぎて、それだけでドキドキ申し分なしです。

物語は家族関係がぎくしゃくしている主人公サマーと、パーティーで出会った休養中のレーサーのアレの甘酸っぱい恋を中心に展開されながらも、彼らを囲む友人たちも多様性に富み魅力的。ジェンダーや年齢問わず、ハマってしまう不思議な中毒性を持ち合わせています。さらに後半には映画『ローマの休日』を彷彿とさせるローマお楽しみシーンも登場し、イタリアという国の誇り高き姿をこれでもかと見せつけてきてただただひれ伏すのみ。

夏の終わりとともに去っていく刹那な甘美に未練がましくすがるのではなく、「この夏を忘れない」と大切な思い出の一ページとして心に刻んで前に進んでいく……。湿気の多い日本でジメッとした恋愛に慣れてしまった人には、炭酸飲料のようなシュワっと心に広がるいい刺激になります。

言い訳と依存生活からの脱出に効くのは三都旅行しかない。

食べて、祈って、恋をして
ナポリ(イタリア)& パタウディ(インド)& バリ島(インドネシア)

恋に破れて旅に出る女性というのはどれだけいるのでしょうか?無論今は旅にすら出られない世の中ではありますが。いずれにしろ失恋をしたら髪を切るのと同様、心機一転リフレッシュするのに旅は手っ取り早いサプリメント効果があるのは納得です。

食べて、祈って、恋をして』は、恋愛依存の心を断ち切るために一人旅に出るジャーナリストの物語。日本女性にはなかなかハードルが高い一人旅。言葉が通じなかったら、変な人につきまとわれたらなど、心配ばかりが先行してしまいがちですが、映画だったら脳内でスパッと行動に移せるのが嬉しいところ。今作ではジュリア・ロバーツ演じる主人公が1年かけてイタリア、インド、バリの3か国を訪れ、イタリアでは食を、インドでは瞑想を、バリでは恋を楽しむという非常に分かりやすく、各都市のビジュアルがセリフ以上のパワーを持つ、ある意味贅沢なストーリーになっています。

歳を重ねると言い訳だけが上手になり、理性で感情を抑え込んでしまいがちですが、たまには感情の赴くままに行動をすることも必要なんだと教えてくれる一作。今作を観る限り、恋を成就させる秘訣もそこにあるようです。

おひとり様あるある。北欧発のコメディは切れ味鋭く、笑いも満載。

ホーム・フォー・クリスマス
オスロ & レーロース(ノルウェー)

ノルウェーのコメディがこんなにキレッキレッで攻めているとはまったくの予想外。笑いあり、自虐あり、ご当地ネタありの軽やかなコメディは、ノーベル平和賞授与式が行われるどこかかしこまったノルウェーのイメージを完全に覆す傑作です。

クリスマスの食事会で「来年は恋人を連れてくる」と公言した31歳独身女性の、クリスマスから翌年の祝祭までの1年を描く本作では、ノルウェーのユニークな生活習慣をダークなユーモアを交えながら魅せつつ、コミカルな口調で語られる主人公や周囲の人たちの悩みや問題が極めてリアルという卓越したプロットで、気がつくとあっという間に1話(29〜31分)を終えてしまいます。本作の製作人が典型的なロマコメ作品ではなく、2015年から2017年にかけてノルウェー公共放送が製作した同性愛、性犯罪、いじめ、恋愛といったティーンが向き合うデリケートかつ現実的なテーマを見事にハンドリングし、北欧を中心に爆発的な人気を放った高校生ドラマ『SKAM(原題)』の影響を強く受けているというのも納得です。

通常は首都オスロでのロケとなっていますが、クリスマスを中心とした冬のシーンは町全体が世界遺産に登録されているレーロースで撮影。同町名物のカラフルで愛らしい木造の家々が、視聴時期がホリディシーズンか否かを問わず、勝手に自分の中のクリスマス気分を盛り立ててくれる優れたコメディです。

甘くて苦い、大人ってつまりはそういうこと。

アイラブユー ある離婚の喜劇
ストックホルム(スウェーデン)

スウェーデン映画といえば『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(09)のようなスリラーか社会派コメディをイメージしがちですが、Netflixにはあるんです。日本では劇場公開されていない激レアなロマコメが。といっても、『アイラブユー ある離婚の喜劇』は、結婚生活18年目にして、口うるさくて退屈な夫との暮らしに嫌けが差した妻が夫に三行半をつきつける、離婚にまつわるコメディですが。

人生は選択の連続。子どもや家族のために生きるのか、自分のために生きるのか、「もしあの時、違う道を選んでいたら人生もっと好転していたかも」と思ってもそれが最良の道だったのかは誰にも分からないもの。悩み、葛藤して選んだ道を一所懸命生きることが、幸せにつながる唯一の道だということを今作は笑いを交えながら語りかけてきます。

……にしても人って別れを決意したらやっぱり新パートナーを求めるものなんですね。一人でいることに慣れることはできても、一人で生きていく勇気はなかなかもてないのが人間なのかもしれません。ちなみに今作では約20年ぶりに恋をする大人を、ストックホルムの美しい情景が静かに応援します。なかでも旧市街ガムラスタ地区を望む夜景は大人の恋にふさわしい色気を放ち、最高にシックです。

ドストレートな王道ロマンスで、どっぷりとベタな海に浸る。

ホリディ・イン・ザ・ワイルド
ザンビア(アフリカ)

ジェットコースターのようなハラハラする展開にちょっと疲れたという人には、超王道のラブストーリーを。『ホリディ・イン・ザ・ワイルド』は一人息子が巣立ち、夫に突如離婚を告げられた50代女性がアフリカで自分の人生を見つめ直しつつ、動物保護を訴えるという2本柱にロマンスが加わるスタイルです。

セックス・アンド・ザ・シティ』のクリスティン・デイヴィスと、インディ・ジョーンズのようないで立ちで野性味あふれる色気をふりまくロブ・ロウがお約束のように出会い、これまた分かりやすく惹かれ合い、登場人物もほぼいい人という終始安心安定の物語です。

ただ映画自体はロマンスよりも、アフリカの雄大なサファリやゾウたちの映像をふんだんに盛りこみながら、本当の自分らしさとは何かを探す「自分探し」が主題になっています。現に恋模様は今どき気の利いた中学生もしないような、もじもじした展開。最初はくだらないなと感じますが、案外恋愛から遠ざかっていながらも、大人としてのプライドがある中年にとってはこれが精いっぱいなのかもしれないと思うと、不思議なドキドキの感情が芽生え応援したい気持ちがわいてきます。

ありえない設定だとツッコミながら観るのも映画のいいところ。たまにはこんなベタな海にどっぷりつかってみるのもアリではないでしょうか。余談ですが、クリスティン・デイヴィスの息子を演じているのは、ロブ・ロウの次男のジョン・オーウェン・ロウ。クリスティンよりもロブ・ロウに似ていると感じた人は、見事予想的中です。

文・柴崎里絵子

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