11月23日に公開された『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』はもう観ましたか?
本作は「ハリー・ポッター」シリーズのJ・K・ローリングが原作を書いていて、登場する世界も「ハリー・ポッター」と同じです。お子様向け映画だと思っていたので、おっさん一人で観に行くのは少しばかり気が引けていたんですが。
実際に見てみると、良い意味で予想外! 前半こそ不器用な主人公にイライラすることもありましたが、全編を通して、筆者のようなおっさんでも楽しめる要素がたくさんがありました。
ということで、今回はおっさん目線で、世のおっさん方に向けて本作の見どころを3つ紹介させていただきます。
※一部ネタバレを含みます。これから鑑賞される方はご注意ください。
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そもそも本作がどんな作品なのか? 鑑賞する前にある程度は予習しておかないと作品をよく理解できませんよね。
ましてや「ハリー・ポッター」シリーズと銘打っているだけあって、おっさんが理解し難い設定なんかがあったりして。若い頃だったら身近にマニアがいて、作品を熱く語ってくれるんだろうけど、残念ながら筆者の周囲には映画マニアが誰もいない。そもそも映画を観ない連中ばかりなんです。
仕方ないので、こういうときは長年のネットキャリアを生かして、ひたすらGoogle検索です。ちなみに「ハリー・ポッター」シリーズ8作品は全部観てますよ。
さて、本作ですが「ハリー・ポッター」と同じ世界といっても続編ではなく、時代は70年遡る1920年代のお話。主人公のニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)もハリー・ポッターの血筋ではありません。唯一繋がりがあるのは、ハリーが通っていたホグワーツ魔法魔術学校の教科書である「幻の動物とその生息地」。
この本を書いたのがホグワーツ出身の魔法動物学者ニュート・スキャマンダー。ですから、ハリー・ポッターの大先輩ということになるんですよね。彼がイギリスからニューヨークに渡航してきて、カバンに詰め込んできていた魔法動物を逃がしてしまうことから物語が始まります。
1. おっさんを胸キュンさせる、愛くるしい姿の”魔法動物(ビースト)”たち
今年はスマホゲーム「Pokémon GO」が流行しました。若者たちには飽きられたようですが、中高年にはまだまだ人気があるようです。今の中高年は「ゴジラ」や「ウルトラQ」、「ウルトラマン」シリーズに登場した怪獣に熱中した世代。空想上の獣には興味深々なんですよ。
本作にはカモノハシに似たニフラーを筆頭に、小枝の姿をしたボウトラックル、毛むくじゃらの子猿のような姿のデミガイズ、嵐を巻き起こす巨大な怪鳥サンダーバード、俊敏に飛ぶ鳥スウーピング・イーグル、翼を持つ蛇のような姿で周囲の環境に応じて大きさが変化するオカミー、鮮やかなサファイアブルーをした蜂のような昆虫ビリーウィグ、巨大でサイのような姿をしたエルンペント、馬のようなドラゴンのような姿をしたグラップホーン、巨大な豹ヌンドゥなど、10種の魔法動物が登場します。(魔法動物について詳しく知りたい方は、公式サイトをチェックしてみてください。)
彼らが大きなスクリーンの中で動き回る様子は、かつて興奮しながら観た怪獣を思い出させてくれます。愛嬌のある表情はおっさんも胸キュンです!
前半は彼らが逃げ出して大騒動となりますが、中盤以降はピンチに陥ったニュートを助ける重要な役回りを演じてくれます。怪獣好きのおっさんたちはこういう展開にとても感動してしまうのです。
2. 大人の恋の行方にグっとくる
「ハリー・ポッター」は、主人公ハリーと彼が通うホグワーツ魔法魔術学校の子供たちを中心としたお話でしたが、本作は成人であるニュートが主人公で、旅先のニューヨークで出会うアメリカ合衆国魔法議会(通称米国魔法省=MACUSA)の魔法使いたちが登場します。
子供が登場するシーンもありますが、メインで登場する魔法使いはほとんど大人たちです。おっさん世代にも抵抗なく、本作の世界に入り込めるでしょう。
ヒロインは堅物の大人の女性。主人公との恋の行方は?
ニュートがニューヨークで最初に出会う女性がティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)。
彼女はマクーザ所属の魔法使いなんですが、これがお役所にいるような堅物で真面目な女性なんですね。彼女は魔法使いのルールを守らないニュートを監視し始め、ついには自分の家で保護までしてしまう。お堅いながらも温かな心を持った大人の女性が相棒になります。
ニュートと行動を共にするうちに、彼女は次第にニュートを信頼しはじめ、彼に好意を持つようになります。ニュートも同じ想い。ラストでの船着き場での別れのシーンではお互いの気持ちを伝えられないまま、見送るティナを振り返りもせず、想いを断ち切るかのように船に乗り込みます。これぞ大人の恋。
ヒーローは自分の気持ちを抑えたまま、愛しい娘に別れを告げる。こういうシーンにおっさんはグッときてしまうのです。
コリン・ファレルが演じる悪役の意外な姿にも注目!
「ハリー・ポッター」シリーズにはヴォルデモートという最強の悪役が登場しました。本作でもグレイブスという悪役が登場します。
演じるのはコリン・ファレル。彼は悪役を演じるイメージではないのですが、MACUSAに所属しながらも、密かに人間界を破壊させる野望を持った魔法使いを演じています。後半ではニュートとの見応えがある魔法戦を見せてくれます。
3 . 冴えない人間のおっさんが主役並みに活躍
本作がおっさんでも楽しめる一番大きな理由は、冴えないおっさんが主役並みに活躍するからです!
ティナともう一人、ニュートの相棒として活躍するのが、ジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)。逃げ出した魔法動物を追い銀行に侵入したときにニュートが出会ったノー・マジ(アメリカ魔法界では人間のことをノー・マジって呼ぶんだそうです。ハリーがいる英国ではマグルって呼んでいたんですけど)のおっさんです。
彼は務めている缶詰工場を辞め、ベーカリーを開業するため銀行にお金を借りに来ていたのですが、その容姿は薄汚く冴えない。間違ってニュートのカバンを持って帰り、閉じ込めておいた魔法動物を逃がしてしまったことがきっかけで、ニュートと共に魔法動物探しをすることになります。
魔法を使えない彼は身体を張って魔法動物たちに立ち向かい、さらに全編に渡りニュートと共に行動、主役並みに活躍します。その姿がコミカルで、愛嬌がある一方で男らしい頼もしさも感じます。冴えないおっさんなのにとてもカッコいいんです。
冴えないおっさんがなぜかモテる
ジェイコブもティナの家に保護されることになるのですが、ここでティナの妹クイニー・ゴールドスタイン(アリソン・スドル)と出会います。
クイニーは堅物のティナとは違い、チャーミングでセクシー。実は彼女は人間の男を知らず、初めて会話したジェイコブに一目惚れしてしまいます。冴えないおっさんがセクシーな美女に惚れられる。こんな夢のような展開に中年おやじたちは大興奮です。
おわりに
本作は魔法の世界を描いたファンタジーですが、これまで紹介してきたように大人でも十分楽しめる作品です。
5部作となる話もあり、今後の展開がとても楽しみです。世のおっさん世代にもぜひ観て欲しい!
(C) 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C) JKR.
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※2022年10月31日時点のVOD配信情報です。