2017年10月21日(土)に『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』がついに公開となります。今作は、スーパーマンやバットマンといった世界的な人気を誇るDCのヒーロー達と、10年以上続く日本の人気アニメーションシリーズ「秘密結社鷹の爪」のコラボレーション作品となっています。
皆さんは「秘密結社鷹の爪」を知っていますか?
「秘密結社鷹の爪」はこれまでに何度も劇場版の公開が行われているのですが、今までのどんな映画にもなかった驚きの“システム”を採用している映画シリーズです。今回は、そんな劇場版の驚きの“システム”を紹介します。
予算と戦うバジェットゲージシステム
「秘密結社鷹の爪」といえば、キャラクターがほとんど決まったポーズで口がパクパク動くアニメーションでお馴染みのシリーズです。派手に動くアニメーションとは対極にあるような作品である一方、その動的な技術とはまた違った視点で、工夫を凝らし、画期的なシステムを劇場版では導入してきました。そんな工夫の中でも特に代表的な物が劇場版第1弾『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜』より登場した“バジェットゲージシステム”です。
このバジェットゲージシステムとは、映画の予算がどれくらい使われているのかが、常時画面右側にゲージで表示されるシステムです。観客はこれにより映画の予算が今どの程度残っているのかを作品を楽しみながら視認できます。
3DCGを使用して予算がかかっていそうな派手な画面になると急激にゲージが下がってしまい、さらにはゲージが下がりすぎると画や音が途端にチープになるなど、映画の展開自体にも直接的に影響するという驚きの仕掛けとなっています。物語中の戦いとは、別に予算との戦いまで可視化できる前代未聞のシステムでした。
あからさまな広告演出で上映中に予算を獲得⁉
普通のアニメーション作品ではできない思い切ったメタフィクションのアイディアに驚かされますが、「劇場版鷹の爪」シリーズのすごいところはそれだけに尽きません。
“予算を獲得する”という点を突破するために、作中でも様々な施策が試みられます。「劇場版鷹の爪」シリーズでは、物語の最中に突然実在の商品が登場したり、そのままCMをすることがあります。面白いのは、そういった演出を経ることでバジェットゲージが少し回復するところ。どうにかバジェットゲージを切らさないためにも、作中の登場人物たちも、物語とは別に、必死になってゲージの補填に奮闘する姿が笑えます。
ついには赤字化してしまう事態に
衝撃の展開を迎えるのが劇場版第3弾『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3 http://鷹の爪.jpは永遠に』です。この作品でも、バジェットゲージシステムが採用され予算確保に奮闘するのですが、作品後半にはついにその努力も甲斐なく、バジェットゲージではなく“赤字ゲージ・システム”が登場します。赤字ゲージはその名前の通り、赤字がどれだけあるのかが表示されるゲージです。予算がついえてしまったあまり、鷹の爪団が慌てて予算確保のために直接的なCMを畳みかける展開も必見なのですが、その現状を打破するアイディアがまた無茶苦茶で、衝撃的となった映画でした。
最新作でも予算問題は解決せず?
このように劇場版が公開される度に、物語と並行して必死で予算をやりくりしてきた「劇場版鷹の爪」シリーズでしたが、『鷹の爪7~女王陛下のジョブーブ~』や『鷹の爪8 吉田くんのXファイル』などナンバリングを経た最近の劇場版では、バジェットゲージは登場せず、予算に対する危機感も収まってきているように思えました。
しかし、今回の最新作『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』では久しぶりに予算問題が大きく物語に関わってくることが発表されています。果たして今回の劇場版ではどんな予算との戦いが繰り広げられるのでしょうか。これまで鷹の爪団の活躍を観たことがないあなたも、是非これまでの奮闘の歴史を予習して、最新作に臨んでみてはいかがでしょうか。
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