映画ごとにある独特の色味や印象的なワンシーン。そんな“イメージ”をお酒と花を愛するライター・JUNERAYがカクテルに落とし込んで紹介。
第2回は、ひとくせあるクリスマスムービー『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』。その世界観にどっぷりと浸れるようなカクテルを作ってもらいました。
映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(1993)
ハロウィンタウンに住むカボチャ大王ジャックは、毎年繰り返す祭りの準備に嫌気がさしていた。ある日、森で偶然クリスマスタウンに入り込んだ彼は、その煌びやかで美しい光景に心を奪われ、ハロウィン風クリスマス計画を思いつくのだが……。
ティム・バートン監督がおくるストップ・モーションと最新デジタル映像技法を取り入れたミュージカル・アニメーション。心躍るクリスマスムードに魅了されたジャックが演出する“自分流”クリスマスが見どころ。1993年製作の映画だが、2022年現在も人気のクリスマス映画で、毎年クリスマスシーズンに必ず観る! というファンも多い一作。
JUNERAY’s VOICE
代わり映えしないハロウィンに飽き飽きし、みんなから絶賛されながらも「来年も再来年も同じだ」と倦んでしまうジャック。
とぼとぼ森を歩いていたら……見つけたのは「クリスマス・タウン」への扉! 見慣れない雪を一口かじってみたり、キスをしている人々に仰天したり、驚きと喜びがないまぜになっている彼の姿を見ていると、なんだかこちらまでたまらない気持ちになってしまいます(「What’s This?」がとにかく名曲!)。
そして、忘れてはいけないのがサリーの存在。自由を手にするためとはいえ、主人に毒を盛るし、窓から飛び降りたと思ったら、自分の手足を繕いながらの家出。ちょっと過激なくらいの大胆さと、繊細な心をあわせもつ、目が離せないキャラクターです。
フルCGアニメが珍しくなくなった今だからこそ、ストップモーションによる映像の面白さ、魂をもって動くようなキャラクターたちに心を奪われる、何度でも観かえしたい不朽の名作。
Inspired by『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
“カボチャ王”ことジャックをイメージして、ベースはカボチャたっぷりのペースト。ホワイトチョコレートリキュールとアガヴェシロップで、甘く濃厚な口当たりに仕立てます。
飾りはサリーお手製のサンタクロースの帽子をイメージした赤いクリームと、ハロウィン・タウンの初雪を思わせる綿あめ。スプーンですくって、スイーツのように召し上がれ。
HOW TO
■材料
A
・皮を剥いたカボチャ……100g
・ホワイトチョコレートリキュール…40cc
・牛乳または豆乳……100cc
・アガヴェシロップ……15cc
・赤く着色して泡立てた生クリーム、またはホイップクリーム……適量
・綿あめ……適量
カボチャはあらかじめ茹でて、粗く潰し、粗熱をとっておきます。Aの材料全てをボウルにいれたら、ゆるいペースト状になるまでブレンダーをかけ、ざるで裏漉し。グラスにそそいだら冷蔵庫でよく冷やします。仕上げにクリームと綿あめを飾ったら完成。
※2022年12月19日時点の情報です。