映画ファンが「ハマるとヤバい…」と病みつきになる!「中毒性の高いカルト映画」まとめ10本

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ホドロフスキー監督が発表したカルト映画の元祖にして頂点と言える傑作『エル・トポ』から、世界中で論争を巻き起こした衝撃の問題作『フリークス(怪物團/神の子ら)』など!ハマるとヤバい...?中毒性の高いカルト映画を、10本厳選してご紹介!

エキセントリック極まりない世界観や映像美で、一部のコアな映画マニアたちから熱狂的な支持を集め続けるカルト映画たち。

グロ、SF、バイオレンス、ポルノ、悪夢、サイコ、ホラーといった、一般ウケしない内容の作品も多くありますが、創造性を爆発させた奇想天外なカルト映画は、一度観たら病みつきになってしまうような強烈な魅力も持ち合わせています。

そこで本記事では、ハマるとヤバい…? 中毒性の高いカルト映画を10本厳選してご紹介します。

映画セレクト基準は?

本記事で紹介した映画は、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータ・スコアに基づき、セレクトされています。

ロッキー・ホラー・ショー』(1975)

作品情報:『ショック・トリートメント』の、ジム・シャーマンが監督と脚本を担当。ティム・カリー、スーザン・サランドン、バリー・ボストウィック、リチャード・オブライエン、パトリシア・クイン、ネル・キャンベル、ジョナサン・アダムスほか出演。

あらすじ:平凡な若いカップル・ブラッドとジャネットの二人は、婚約したことを恩師であるスコット博士に報告するため車を走らせていたが、嵐に見舞われ道に迷ってしまう。やがて二人は不気味な雰囲気漂う古い城にたどり着き、電話を借りるために城内へ足を踏み入れる。しかしそこは、人造人間の実験を行う妖艶な見た目のマッドサイエンティスト、フランクン・フルター博士の屋敷だった……!

イギリスの俳優リチャード・オブライエンが手掛けた、伝説のホラーミュージカル劇を映画化。エロティシズム、SF映画のオマージュ、ロック音楽を融合させた本作は、カルト映画として高い評価を獲得し続けている。舞台版にも出演したキャストが多数起用されたほか、ジャネットを好演したスーザン・サランドンの出世作となった。

アタック・オブ・ザ・キラートマト』(1978)

作品情報:ジョン・デ・ベロ監督作。デヴィッド・ミラー、シャロン・テイラー、ジョージ・ウィルソン、ジャック・ライリー、ロイヤル・シェイクスピア・シアターのトマトたち出演。

あらすじ:アメリカ政府が極秘開発した巨大トマトが突然変異で大暴走、軍は対トマト兵器の人間ロボットを投入するも敗れ、トマト対人類の壮絶な市街戦へと突入する。

巨大トマトが人間を襲う様子や、不条理なギャグとシュールすぎる世界観で、カルト的な人気を集めるSFホラーコメディ。最近では、映画好きとして知られる漫画家・藤本タツキ原作のコミック「チェンソーマン」にもオマージュとして登場したことで、改めて作品の認知度がアップした。

ピンク・フラミンゴ』(1978)

作品情報:『セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ』の、ジョン・ウォーターズが監督と脚本を担当。ディヴァイン、デヴィッド・ローチャリー、ミンク・ストール、エディス・マッセイ、メアリー・ヴィヴィアン・ピアース、チャニング・ウィルロイ出演。

あらすじ:ボルチモアの郊外。体重300ポンドの巨女ディヴァンは、卵しか食べない母親、鶏を挟まないとセックスできない息子、覗きが趣味の娘といった超個性的な家族と共にトレーラー暮らしをしていた。一方、自分たちこそ「地球上で一番卑しい人間」であると信じてやまないマーブル夫妻は、卑しさで有名なディヴァンのことを妬んでいた……。

映画『ヘアスプレー』に出演する傍ら、時代の最先端を行くドラァグ・クイーンとしても当時活躍していたディヴァインの出世作。映画史上最もお下劣な作品として評されてきた本作は公開時世界中に衝撃を走らせたが、その突き抜けた斬新さで多くの映画マニアたちの心を掴んだ一作としても知られている。

時計じかけのオレンジ』(1971)

作品情報:『2001年宇宙の旅』の、スタンリー・キューブリックが監督と脚本を担当。アンソニー・バージェスの同名小説を原作としている。マルコム・マクダウェル、パトリック・マギー、マイケル・ベイツ、ウォーレン・クラーク、ジョン・クライヴ、エイドリアン・コリほか出演。

あらすじ:喧騒、強盗、歌、タップダンス、暴力。山高帽の反逆児アレックスは、今日も変わらず最高の時間を楽しんでいた……他人の犠牲の上にのみ成り立つ最高の時間を。モラルを持たない残忍な男が洗脳によって模範市民に作りかえられ、再び元の姿に戻っていく。

過激な描写が多いが、公開時は若者を中心に社会現象を巻き起こすほどの大ヒットを記録。劇中では、ロシア語をベースにした若者言葉“ナッドサット語”が使用されたり、ベートーヴェンの“交響曲第9番”が起用されるなど、独創的な世界観とクラシック音楽の使い方が印象的な怪作である。

エル・トポ』(1970)

作品情報:『ホーリー・マウンテン』『エンドレス・ポエトリー』などを手掛ける、アレハンドロ・ホドロフスキーが監督と脚本を担当。アレハンドロ・ホドロフスキー、ブロンティス・ホドロフスキー、デヴィッド・シルヴァ、ポーラ・ロモ、マーラ・ロレンツォ、ロバート・ジョン出演。

あらすじ:銃の名手でありながら最強のガンマンを夢見る男、エル・トポ。彼は、一人息子を置き去りにして、山賊の愛人と共に砂漠へと旅立つ。やがてエル・トポは、砂漠で出会った4人のガンマスターを卑劣な手段を使って倒すものの、自分の行いと最強であることの虚しさを知っていく。

鬼才アレハンドロ・ホドロフスキーが発表した、カルト映画の原点とも言える名作。西部劇の様式を纏った本作の映像表現では、神秘主義的でシュールな世界観、暴力、虚しさといったものを巧みに融合させながら描き出している。また、ジョン・レノンやA・ウォーホル、寺山修司といった著名人から絶賛されていた作品としても知られている。

イレイザーヘッド』(1976)

作品情報:『ブルーベルベット』の、デヴィッド・リンチが監督と脚本を担当。ジャック・ナンス、シャーロット・スチュワート、アレン・ジョセフ、ジーン・ベイツ、ジュディス・ロバーツ、ローレル・ニア、ジャック・フィスク、ダーウィン・ジョストン、ハル・ランドン・ジュニア、ジェニファー・リンチ出演。

あらすじ:フィラデルフィアのとある工業地帯。鉛筆についている消しゴムのような特徴的な髪型から「イレイザーヘッド」と呼ばれる印刷工のヘンリーは、ある日、恋人のメアリーから、奇怪な赤ん坊を産んでしまったとの告白を受ける。ヘンリーは彼女と結婚して赤ん坊の世話をしようと決意をするが、彼女の方と言えば、おぞましい形相で一日中泣き喚く赤ん坊に耐え切れず、家を出ていってしまう。残されたヘンリーは、一人で赤ん坊の世話をし続けるが……。

“カルトの帝王”と呼ばれる映画監督、デヴィッド・リンチによる衝撃の長編デビュー作。精神世界の間で揺れ動き、まるで悪夢のような怪奇現象を体験した男が、正気を失っていくまでの様子が全編モノクロの映像表現で綴られている。

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 4K リマスター版』(1968)

作品情報:『死霊のえじき』の、ジョージ・A・ロメロ監督作。デュアン・ジョーンズ、マリリン・イーストマン、ジョージ・コサナ、ジュディス・オディア、カール・ハードマン、キース・ウェイン、ジュディス・リドリー、ラッセル・ストライナー、チャールズ・クレイグほか出演。

あらすじ:父の墓参りにやってきたバーバラと兄のジョニーに、突然よみがえった死体が襲い掛かる。ジョニーは抵抗するも殺害され、バーバラは恐怖と悲しみに襲われながら近くの民家に逃げ込む。彼女に続けて飛び込んできたのは、黒人青年のベン。地下室には、若いカップルのトムとジュディ、クーパー夫妻と大きな傷を負った娘のカレンが隠れていた。外部との連絡も取れないまま、民家はゾンビの群れに取り囲まれていく。ベンはゾンビの侵入を食いとめながら脱出の方法を探るが、クーパー夫妻の夫ハリーは救助が来るまで地下室に隠れていることに強くこだわり、対立を深める。容赦なく押し寄せてくるゾンビの群れ。彼らは生き延びることができるのか……?

ホラー映画界の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督が若干28歳で手掛けた長編デビュー作。ゾンビ映画の元祖である本作の誕生によって、ホラー映画界だけではなく、様々なエンターテイメント業界やアート界隈に衝撃と革命をもたらした作品として知られている。

フリークス(怪物團/神の子ら)』(1932)

作品情報:『見世物』の、トッド・ブラウニング監督による代表作。ウォーレス・フォード、オルガ・バクラノヴァ、ロスコー・エイツ、レイラ・ハイアムズ、ハリー・アールズ、ジョニー・エック、ヘンリー・ヴィクター、デイジー・アールズ、ローズ・ディオンほか出演。

あらすじ:見せ物小屋で働く小人症の青年・ハンスは、同じく小人症のフリーダと婚約中。しかし、サーカスの中で一際美貌を放つクレオパトラに心奪われていたハンスは、彼女に恋をしていた。クレオパトラはハンスが自分に向ける態度を馬鹿にしていたが、彼が金持ちだと言うことを知る。クレオパトラはハンスの気持ちを利用して結婚した後、毒殺して逃亡する計画を企てていた。しかし、すぐさまその計画は仲間たちに知れ渡ってしまい……。

見せ物小屋で当時実際に活躍していた人々をキャスティングに迎えた、伝説的なカルト映画。公開時は、そのショッキングな内容から各地で様々な論争を呼び、上映中止の事態にもなったりした。本当に醜いのは一体何なのか? を考えさせてくれる、驚異の名作。

アリス』(1988)

作品情報:『悦楽共犯者』『オテサーネク 妄想の子供』などを手掛けた、ヤン・シュヴァンクマイエルが監督と脚本を担当。クリスティーナ・コホトヴァ出演。

あらすじ:ある日、雑然とモノが散らばった部屋の中で少女のアリスが退屈していると、彼女の目の前で人形の白ウサギがふと生気を帯びて動き出し、ガラスケースをハサミで打ち壊して外に飛び出していく。驚きながらもウサギの後を追いかけたアリスは、穴の中へと落ち込み、それを通っていつしか不思議の国へとたどり着く。そこで彼女は、クッキーを食べるとなぜか体が伸び縮みするなど、さまざまな奇想天外な冒険を繰り広げることになり……。

チェコ出身の鬼才アニメーション作家、ヤン・シュヴァンクマイエルによる長編デビュー作。ルイス・キャロル原作の児童書「不思議の国のアリス」をもとに、実写とストップモーションを組み合わせながら、奇妙でグロテスクな世界観を圧倒的なセンスで表現している。

未来世紀ブラジル』(1985)

作品情報:『12モンキーズ』の、テリー・ギリアム監督作。ジョナサン・プライス、キム・グライスト、ロバート・デ・ニーロ、イアン・ホルム、キャサリン・ヘルモンド、ボブ・ホスキンス、マイケル・ペイリン、イアン・リチャードソン、ピーター・ヴォーン、ジム・ブロードベント、デリック・オコナー、チャールズ・マッケオン、シーラ・リード、ジャック・パーヴィス、ブライアン・プリングル出演。

あらすじ:コンピュータによる国民管理が徹底した仮想国ブラジル。その情報管理局で、ある役人が叩き落としたハエによって、コンピュータ情報の一部が壊れてしまう。そしてその影響は、善良な靴職人をテロリストと誤認逮捕させる結果を生み出すが……。

イギリスのコメディグループ“モンティ・パイソン”出身の鬼才テリー・ギリアム監督が手掛けた、SF映画の最高傑怪作。国民が徹底的に管理される悪夢のような社会の中で渦巻く絶望と不安、主人公の理想郷が交差する様子をブラックユーモアを交えながら描いている。

 

 

KILLER TOMATO ENTERTAINMENT(C)1971 Warner Bros. and Poloria Productions Inc.(C)1971 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.(C)2017 Image Ten, Inc. All rights reserved.“NIGHT OF THE LIVING DEAD was restored by the Museum of Modern Art and The Film Foundation, with funding provided by the George Lucas Family Foundation and the Celeste Bartos Preservation Fund.(C)CONDOR FEATURES. Zurich/Switzerland. 1988Embassy International Pictures, N.V. 2002 Monarchy

※2023年2月20日時点での情報です。

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